ブレスレスの紹介:2019年フィンランド映画。溺死事故で妻を亡くした主人公の男ユハ。それ以降、人との繋がりを感じることができず無感覚なままでいました。しかしSM嬢のモナと出会ってしまったことで、ユハにこれまで感じられなかった感情が生まれ、モナとの関係にはまっていきます。やがてそれはどんどんエスカレートしたものへと変わっていってしまう、SMをテーマにした異色のラブロマンス。
監督:ユッカペッカ・ヴァルケアパー 出演:ペッカ・ストラング(ユハ)、クリスタ・コソネン(モナ)、イローナ・ウフタ(エリ)、ヤニ・ヴォラネン、オーナ・アイロラ、イリス・アンティラ、エステル・ガイスレローヴァ、ほか
映画「ブレスレス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ブレスレス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ブレスレスの予告編 動画
映画「ブレスレス」解説
この解説記事には映画「ブレスレス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ブレスレスのネタバレあらすじ:起
心臓外科医のユハ(ペッカ・ストラング)は夏季休暇を過ごすため、家族で湖畔の別荘にやってきていました。湖で泳いでいた妻が、足に藻が絡まって溺れてしまったことで溺死してしまいます。ユハはうたた寝していたため、すぐには気づかなかったのです。気づいて助けに行った時にはもう妻の息は絶えた後でした。
数年が過ぎて、ユハは心臓外科医を続けていました。娘のエリと二人で暮らすユハは妻の事故以降、抜け殻のようになり、エリの話もうわの空。そんな様子のおかしいユハをエリは心配していました。
ある日、舌にピアスを入れたいと言うエリの願いを叶えるために、ボディピアスの店に連れていきます。エリがピアスを入れている間、店内をウロウロしていたユハは迷ってしまい、隣にあったSMクラブに入って行ってしまいました。
そこにはボンテージ衣装に身を纏ったモナ(クリスタ・コソネン)がいて、ユハを客と間違えてしまったモナは、徐々に襲い掛かり首を絞め始めたのです。窒息しそうなユハが目にしたのは湖にいる妻の姿。しかしその瞬間、ピアスを入れ終えたエリが入ってきたので、モナはユハを開放し、ユハはその場を立ち去ります。
ブレスレスのネタバレあらすじ:承
その後、家に帰ったユハは枕に顔を埋めるなどして自ら窒息する状況を作りますが、あの時のようにはいきませんでした。
どうしてもあの感覚が忘れられないユハは、モナの連絡先を調べて連絡。客としてSMクラブに現れます。再びボンテージ姿のモナに蹂躙され首を絞められると、窒息していく中でまた湖にいる妻に会うことができたのです。
ギリギリのところでモナが口と鼻を塞いでいた手を放し、事なきを得たユハでしたが、完全にこの世界にはまってしまったユハ。次はもっと長い時間窒息させてほしいと要望し、次の予約をモナにお願いしました。モナもそれを受け入れます。
次にモナに会う日は、エリの学校の演奏会の日。しかしそんなこともすっかり忘れてしまっているユハは、担当の手術もほったらかしてモナに会いに行こうとします。様子のおかしいユハを同僚が諫めると、腹を立てて病院の窓ガラスをたたき割ると流血したまま病院を立ち去り、SMクラブへと向かいます。
ブレスレスのネタバレあらすじ:転
すっかりモナの虜になってしまったユハ。SMクラブで拘束着をつけられ、目と鼻を覆われ窒息していきます。窒息の中、再び妻に会うユハ。しかしモナが開放するタイミングを間違えてしまったためにユハの心臓が停止してしまいました。
懸命に蘇生するモナ。どうにか持ち返すものの、殺しかけたことへの恐怖からモナはその場から逃げ去ってしまいます。結局ユハは入院することになりました。
心配するエリをよそに、ユハの頭の中はモナでいっぱいでした。退院後、あれからSMクラブを出入り禁止になってしまったユハは、モナの後をつけるようになっていきます。モナではない別の女性に首を絞めてもらったり、色々試してはみますが、あれから一度も妻に会うことはできません。
どうしても妻の姿が見たいユハはモナの家を訪ね、好きに痛めつけてもらっても構わないからもう一度だけ窒息させて欲しいと頼み込みます。普段はリハビリ施設で働くモナ。しかし人を痛め続けることで快感を得ていた彼女には、ユハの願いを断ることはできませんでした。
ブレスレスの結末
ユハの奥歯を抜き、再び窒息させていきます。しかし一度殺しかけたことに恐怖を覚えたモナには、これ以上続けることはできなかったのです。モナは部屋に閉じこもったきり出てこなくなったのです。
自分の生きる意味とは?そう問いかけずにいられなくなったユハ。もう一度自分の娘と向き合いたい気持ちになり、エリの学校に会いに行きますが、エリにはもう恋人がいてユハは必要ありませんでした。話しかけようとするユハを無視するエリ。これまでのユハの向き合い方のせいで、すっかりエリの心は離れていったのです。
その夜、ユハはモナにもらった拘束着を着て出入り禁止になったSMクラブを訪ねます。今度は入店を許可されたユハの前に、SMの甘美な世界が広がります。生きる希望を見出したかのように上機嫌で酒を飲み踊っているユハの前に、モナが現れます。
モナに気づいたユハは、これまでになかったような飛び切りの笑顔を見せました。
以上、映画「ブレスレス」のあらすじと結末でした。
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