名もなき塀の中の王の紹介:2013年イギリス映画。少年院では面倒を見切れないと、エリックは普通刑務所の独居房に送られます。刑務所には5歳の時に別れた父親のネビルがいて、目立たぬよう大人しくしろと忠告を受けます。早速暴れるエリックを更生させようと、オリバーがカウンセリングを始めます。カウンセリングに馴染みタイロンという仲間もできた頃、突然カウンセリングから外され、オリバーも辞めてしまいます。父のネビルはエリックに身の危険が生じると思いはじめ…という内容の刑務所内を舞台にした作品です。
監督:デヴィッド・マッケンジー 出演者:ジャック・オコンネル(エリック・ラブ)、ルパート・フレンド(オリバー・バウマー)、ベン・メンデルソーン(ネビル・ラブ)、サム・スプルエル(ヘインズ)、デヴィッド・アヤラ(タイロン)、ピーター・フェルディナンド(デニス)ほか
映画「名もなき塀の中の王」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「名もなき塀の中の王」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
名もなき塀の中の王の予告編 動画
映画「名もなき塀の中の王」解説
この解説記事には映画「名もなき塀の中の王」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
名もなき塀の中の王のネタバレあらすじ:起
エリック・ラブ(ジャック・オコンネル)は19歳ながら、危険人物として暴力性が問題視され、少年院から一般の刑務所へと移送されてきます。エリックは早速、ハブラシに隠しておいたカミソリの刃を埋め込み、電灯に隠します。食事の時間になり、配給係のジェイゴ(ラファエル・ソウォル)とにらみ合いになります。
野外運動の時間、何もしないエリックに、中年男が近づいてきます。その男は殺人で終身刑を受けていたエリックの父親ネビル(ベン・メンデルソーン)でした。ネビルは「大人しくしておけ。皆と同じように歩け、目立つな!」と言って立ち去ります。
「ライターを持ってないか?」と尋ねた向かいの部屋の男が、寝ているエリックにライターを持って来ます。思わず暴行を振るったエリックは、男を殴り倒してしまいます。このことで捕らわれたエリックは、看守の股間に噛みついてしまいます。これを見たカウンセラーのオリバー(ルパート・フレンド)が「私に任せてくれ」と言って、エリックを説得すると、エリックは噛むのをやめます。
オリバーは所長と副所長のヘインズ(サム・スプルエル)と話をし、「カウンセリングしたい」と申し出ます。所長は「少年院でも面倒見切れない危険人物だが、今度騒ぎを起こしたら懲罰房に入れる」という条件付きで、エリックのカウンセリングを認めます。
名もなき塀の中の王のネタバレあらすじ:承
ネビルは刑務所内のボスであるデニス(ピーター・フェルディナンド)から「息子を大人しくさせろ」と言われ、エリックに「オレは刑務所内で殺人を犯し終身刑になった。ここではジャマな奴は自殺に見せかけて殺される」と警告します。エリックは「アンタに会いに来たんだ。5歳の時、母の膝の上で二人が喧嘩していたのを覚えている」と言います。
オリバーのカウンセリングが始まります。2階の独居房のタイロン(デヴィッド・アヤラ)が話しかけてきます。早速エリックは反抗的な態度をとります。するとネビルが入って来てエリックに激怒して責め立てます。オリバーは今日は無理と判断し、エリックを部屋に帰します。
112号のジェイゴが、エリックを痛めつけろと子分に命令します。そしてエリックに襲いかかると、2回から見ていたタイロンが助けに行きます。「なぜ助けた?」と聞くエリックに、タイロンは「オリバーに頼まれた」と答えます。エリックは「奴は看守だろう?」と言うと、「オリバーは無給でカウンセリングをする一匹狼だ、またカウンセリングに来い」と言います。その後ネビルがやって来て「タイロンとは仲良くするな」とエリックに言います。
名もなき塀の中の王のネタバレあらすじ:転
2回目のカウンセリングにオリバーが誘いに来ます。オリバーは自分の生い立ちを話します。聞いたエリックは「5歳の時に施設に預けられた。10歳の時、小児愛好の変態に誘われ、相手を叩きのめした。小児愛好男は、言葉で信用させて思うままに操る、お前も同じだ!」と言います。
それでも説得し、カウンセリングに参加すると、ライアンがネビルの悪口を言ってエリックを挑発します。怒ったエリックが襲いかかるとタイロンが止めに入り、逆にライアンとタイロンが一触即発になります。
終わるとエリックはネビルのところに行き「オレに命令するな」と言います。タイロンのコーチでボクシングミットにパンチを繰り出した後、シャワーを浴びていたエリックに再び男が襲いかかります。エリックは逆に男を抑え込み、ジェイゴの命令だという事を知ります。
エリックはカミソリを持ち、ジェイゴを襲い、カミソリで顔を切りながら「誰の命令だ」と聞きます。ジェイゴはデニスの名を出しました。デニスの部屋に乗り込むとネビルがいてエリックは抑え込まれます。デニスはジェイゴを呼びつけ「オレの名を勝手に使うな」と言って追い返し、エリックに刑務所内での人間関係の話をします。
名もなき塀の中の王の結末
カウンセリングが進み、エリックに笑顔が出だした頃、ネビルが部屋に入って来て、エリックに大声で文句を言いながら暴れ出します。すると所長が入って来て、「エリックのカウンセリングは終わりだ、懲罰房行き」だと言います。
納得のいかないオリバーは刑務所を去ります。ネビルの仕業だと思ったエリックは、ネビルの部屋に行き暴行を加えます。止めに入ったデニスまでも投げ飛ばしたエリック、そしてネビルまで懲罰房へ入れられました。
エリックの命が危ないと感じたネビルは看守をだまし討ちして抜け出すと、デニスに「息子の命は助けてくれ」と頼みます。しかしデニスがナイフで襲いかかると、逆にナイフを奪ったネビルがデニスを刺しました。デニスは「息子を助けに行け、黒幕はヘインズだ」と言います。
ネビルがエリックの懲罰房に行くと、シーツで首を吊られていました。看守をナイフで脅し、エリックを降ろすと、かろうじて生きていました。ヘインズは「懲罰房で自殺未遂事件発生」と署長に報告します。
回復したエリックが自由時間に外に出ると、ネビルが別の刑務所に護送されていきます。二人は初めて抱き合って別れを惜しむのでした。
以上、映画「名もなき塀の中の王」のあらすじと結末でした。
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