キル・チームの紹介:2019年アメリカ映画。アンドリューはアメリカ軍に入隊しアフガニスタンに向かいます。一般市民が爆弾を使い兵士を殺戮する戦場にアンドリューと彼の部隊は一般市民に疑いを持ちます。しかし、アンドリューの上官と仲間の兵士は、無実の市民をテロリストとして殺害し、それを正当防衛とする偽装工作まで行います。アンドリューは悩み、ある決断を下します。『キル・チーム』は、2001年より続くアメリカのアフガニスタンでの若い兵士が良心の呵責に悩む姿を描いた映画で、実話に基づくドキュメンタリーが原作となっています。
監督:ダン・クラウス 出演:ナット・ウルフ(アンドリュー・ブリグマン / アンディ)、アレキサンダー・スカルスガルド(ディークス軍曹)、アダム・ロング(レイバーン)、ロブ・モロー(ウィリアム・ブリグマン)、ジョナサン・ホワイトセル、ブライアン・マーク、オシ・イカイル、ほか
映画「キル・チーム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「キル・チーム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
キル・チームの予告編 動画
映画「キル・チーム」解説
この解説記事には映画「キル・チーム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
キルチームのネタバレあらすじ:起・アンドリューとディークスの出会い
2009年、アンドリュー(ナット・ウルフ)はアメリカ陸軍に入隊し、アフガニスタンの戦場へと向かいます。一般市民によるテロが多い戦場で、アンドリューは地元住民の武器所持をチェックする任務をしています。彼の上官ウォレス(トゥンジ・カシム)は「地元住民に友好的にしろ」と兵士達に言っていましたが、ウォレスは油断したのかテロによる爆発で死んでしまいす。
3週間後、新しい上官ディークス(アレクサンダー・スカルスガルド)が部隊に到着します。彼はウォレスを殺した即席爆発装置で24人の米兵が死んでいると警告し、テロの首謀者を見つけるといいます。
ディークスの部隊は、ある村の偵察へ向かいます。ウォレスと違いディークスは地元住民に警戒心を持ち、アンドリューも村人を殴ります。アンドリューはディークスに爆発装置のレポートを届けに行きます。ディークスはアンドリューを気に入り、チームリーダーの候補にすると言います。
ディークスはアンドリューに、他のチームリーダー候補である兵士とレスリングをさせ「勝てばチームリーダー」だと言います。その結果アンドリューが勝ち、チームリーダーになります。アンドリューは父ウィリアム(ロブ・モロー)にチームリーダーになったことを嬉しそうに報告します。
キルチームのネタバレあらすじ:承・アンドリューの部隊への不信感
ある日、部隊の一人が爆弾テロで負傷します。部隊はテロの容疑者の一人を捕らえ、ディークスはアンドリューに容疑者を暴行しろと命じます。しかしアンドリューは拒絶します。部隊はテロリストを捕らえるために、ある村を襲撃します。村の少年たちが兵士に「チョコちょうだい」と話しかけてきますが、銃声が鳴り響きます。
部隊は村を攻撃。アンドリューは倒れている少年を見つけます。部隊の兵士は「この少年はロシア製手榴弾で攻撃しようとしたから殺害した」と言います。少年の父親は泣き叫びます。部隊のメンバーは帰りの車で少年殺害を喜びます。しかしアンドリューは「少年は本当にテロリストだったのか」と訝しみます。
テントに帰っても部隊は喜びますが、アンドリューは一人落ち込みます。アンドリューはディークスに呼び出され「お前は現場の部隊のリーダータイプでない。後方支援がいい」と言われますが、アンドリューは反論します。
アンドリューは同僚の兵士が寝ているところを訪れ、彼のベッドからロシア製手榴弾を見つけます。アンドリューはこの兵士が無実の少年に手榴弾を持たせて殺害したのではないかと疑います。アンドリューはこの件を父に相談します。父はこの件を陸軍の犯罪調査委員会に連絡すると言います。
キルチームのネタバレあらすじ:転・アンドリューのディークスへの不信
兵士達はアメリカ軍の犯罪調査が始まっていると噂します。アンドリューはディークスに会いますが、少年殺害の件は話せません。ある日、アンドリューはアメリカ軍仕様でない銃を見つけて不信に思います。部隊は村を襲撃に行きます。アンドリューは、テロリストがいないか探し、ある民家が怪しいと感じます。
アンドリューが民家に入ると、他の兵士が無抵抗の村人を射殺するのを目撃します。その兵士は銃を村人の死体の近くに置き、村人が抵抗したから射殺したように見せかけます。アンドリューはその銃が以前見かけたアメリカ軍のものでない銃であることを確認します。
その夜、部隊のテントで兵士たちは喜びますが、アンドリューは一人で苦悩します。アンドリューがディークスの部屋を訪れると銃をたくさん見つけ、無実のアフガニスタン人射殺の偽装工作に用いるものだと感じます。アンドリューはディークスに怒りをあらわにします。しかしディークスは、一人の村人を殺すことで数十人の米兵の命を守れるのだと、村人殺しを正当化します。
その後、アンドリューは仲間の兵士から嫌がらせを受け始めます。アンドリューは一人で悩みます。ディークスはアンドリューの部屋を訪れ「自分のしたことを正しいと思え」と言い、射殺した村人から切り取った指を見せます。アンドリューは父に電話し、もう耐えられないと泣きます。
キルチームの結末:アンドリューの決断
アンドリューの部隊は村を襲撃することになります。村に着いた部隊は銃声を聞きます。アンドリューが民家に入ると老人がいました。アンドリューはその老人は爆弾テロに関係ないと考え、民家から出ます。しかし、その老人が部隊の他の兵士に疑われて引き出されます。老人は正座させられ、アンドリューに彼を銃殺する命令が出ます。
アンドリューはディークスに銃を向けますが、最終的に命令に従います。アンドリューは銃を老人に向けて撃ちました。そこへディークスが手榴弾を投げ、老人は殺害されました。アンドリューは落ち込みますが、部隊のテントでは他の兵士から英雄扱いされます。アンドリューは自殺しようとし、口に銃を咥えます。
しかし、アンドリューは軍の調査委員から無実の村人殺害容疑で逮捕され、ディークスも同じ罪で逮捕されます。ディークスはアンドリューと会い、無言のアンドリューを怒鳴りつけます。アンドリューの両親が訪れ、彼を抱きしめます。両親と弁護士は、アンドリューに村人殺害の真実を話せと言います。
2010年に(事件のモデルとなった)兵士5人が逮捕されたこと、一人の兵士に懲役3年、(ディークスのモデルとなった)上官に終身刑の判決が出たことが流れて映画は幕を下ろします。
以上、映画「キル・チーム」のあらすじと結末でした。
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