ダニエルの紹介:2019年アメリカ映画。孤独な少年ルークの唯一の友達ダニエル。それは空想上の親友だった。ある出来事をきっかけにダニエルを封印していたが、青年になったルークは孤独と不安から再びダニエルを呼び起こす。ダニエルの助言によりルークの生活は大きく変わる。しかしルークの中でダニエルの存在は次第に大きくなり、徐々に精神を支配されていくようになる。製作は『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのイライジャ・ウッド。ルーク役にティム・ロビンスを父に持つマイルズ・ロビンス、ダニエル役にはアーノルド・シュワルツェネッガーの息子パトリック・シュワルツェネッガーという若き二世俳優たちの熱演にも注目の作品。
監督:アダム・エジプト・モーティマー 出演:マイルズ・ロビンス(ルーク)、パトリック・シュワルツェネッガー(ダニエル)、サッシャ・レイン(キャシー)、メアリー・スチュアート・マスターソン(クレア)、ハンナ・マークス(ソフィ)ほか
映画「ダニエル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ダニエル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ダニエルの予告編 動画
映画「ダニエル」解説
この解説記事には映画「ダニエル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ダニエルのネタバレあらすじ:起
内向的な少年ルークは両親の離婚をきっかけにさらに心を閉ざし、孤独な幼少期を過ごしていました。
そんなある日、近所のカフェで銃撃事件が起こりました。たまたまひとりで近くを通ったルークは、この事件で犯人の銃弾を浴びて犠牲となった血まみれの遺体を目にします。泣くことも声を出すこともせず、ただじっと見入るルークに1人の少年が話しかけてきました。
少年の名前はダニエル。ルークは彼を家に連れて帰りましたが、母クレアは怪訝な表情を見せました。
ダニエルはルークにしか見えない、”仮想上の友達”だったのです。
それまで孤独で暗い毎日を過ごしていたルークにとって、ダニエルは唯一の心の支えとなりました。
2人は、パラシュートごっこをしたり、ほうきで決闘をしたりとまるで兄弟のように時を過ごしました。
ダニエルのネタバレあらすじ:承
しかし、事件が起こります。
ダニエルは、ルークに母クレアの引き出しから薬のビンを取り出すよう命令すると、薬入りの特製ジュースを作らせ、それをクレアに飲ませました。
一命は取り留めたもののこの行為はクレアの怒りを買うこととなり、ダニエルと遊ぶことを禁じられました。何かとてつもなく恐ろしい予感がしたルークも、自ら彼をミニチュアハウスへ追いやり封印しました。
時は経ち、ルークは大学生になりました。
相変らず人づきあいは苦手で特技もなく、たまに趣味で写真を撮るくらいの鬱屈した日々。加えて母クレアは精神の病が悪化し、ルークは自分もこの先母親と同じ運命をたどるのではないかと不安が高まっていきました。
そんなある日、ルークはカウンセラーのもとを訪れました。
悩みを打ち明け、過去に“空想上の親友”がいたことを話すと、カウンセラーはその親友の存在が助けになる可能性もあると助言しました。
自宅に戻り、長年封印していたかつての親友ダニエルを呼び起こしました。
ダニエルのネタバレあらすじ:転
何年もの時を経て、ルークの前に現れたかつての親友ダニエルは見違えるほどハンサムな青年になっていました。再会から瞬く間に友情を取り戻す2人。内気で気の弱いルークとは異なり、美しくて自信みなぎるダニエルは、優しくルークに寄り添ってくれました。
ダニエルは常に力強く、刺激的な言葉でルークの背中を押し続けました。ダニエルの助言通りにすれば何もかもうまくいきます。テストの答えもダニエルが教えてくれ、アートを専攻しているキャシーとのデートも順調に進むなど、ルークの性格も生活もみるみる変わっていきました。
自信をつけたルークは別人のように成長していきますが、しかしそれは同時にダニエルを必要としなくなるということでした。
そんなルークに対し、ついにダニエルは「お前の神は俺しかいない!」と言い放ちました。
この言葉で、ルークは幼少期にダニエルの助言通りいたずらをして、母親を殺しかけた時のことが頭をよぎりました。恐ろしい感情に襲われているルークでしたが、ダニエルはルークのそばを片時も離れようとしません。常に見張られ、語り掛けられる。ルークはそんなダニエルに極限状態まで追い詰められ、日に日に自分が自分でなくなっていく感覚におびえました。
そんな中、ルークはあることに気付きました。
幼少期に見たカフェ銃撃事件の犯人ジョンもダニエルに取りつかれていたのでは、と。
ダニエルの結末
ルークはカウンセラーへ連絡し助けを求めることにしました。
ルークのもとにかけつけたカウンセラーはチベットに古く伝わるやり方でルークを深い催眠状態へ誘いました。鐘の硬音とともにダニエルへ呼びかけるカウンセラー。突如、ダニエルの声はカウンセラーへ届きました。カウンセラーの目の前に現れたダニエルはいとも簡単にカウンセラーを殺害します。そして催眠状態のルークに近づくと、口元をゆっくりと
こじあけルークの身体に宿りました。
ルークの身体に寄生し、気をよくしたダニエルはキャシーのもとを訪れました。そこでキャシーを襲おうと考えたのです。しかし、キャシーはルークの姿をしたこの男に異変を感じ、ナイフを隠し持ちました。目の前の男はルークでないと確信したキャシーは襲ってくるダニエルと取っ組み合いになりました。しかし屋上まで追い詰められたキャシーはピンチに陥ります。
一方、ルークはミニチュアハウスの中にいました。
そこで目にしたのは、化け物の姿をした悪霊でした。ルークがナイフを投げつけると、うめく声はジョンでした。はやりルークが想像した通り、ダニエルはジョンの身体に寄生してカフェを銃撃させたのでした。
ミニチュアハウスを蹴破ると、外の世界に出ることができました。目の前ではキャシーがダニエルに襲われていました。
すぐほうきで応戦しますが、ダニエルを殺せば自分を殺すことになります。
それでもルークはダニエルに対し果敢に攻めていきます。こどものころに遊んだパラシュートごっこのように、ルークはダニエルをつかんだまま屋上から飛び降りました。
アスファルトに倒れているルーク。横にはキャシーがそっと寄り添っています。
ダニエルの姿はありませんでした。
以上、映画「ダニエル」のあらすじと結末でした。
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