私というパズルの紹介:2020年アメリカ映画。自宅出産を希望していたマーサは、夫のショーンに支えられながら陣痛に耐えます。信頼していた助産師のバーバラが他の患者と出産のタイミングがかぶってしまったため、代わりの助産師エヴァがやってくるという予定外の事態が発生。ショーンの支えもあり、想定外の中、赤ちゃんを産んだマーサでしたが…。ドラマ『ザ・クラウン』でエリザベス女王の妹、マーガレット王女を演じて話題になったヴァネッサ・カービーが、この作品のマーサ役でヴェネツィア国際映画祭女優賞を受賞。夫のショーン役は『トランスフォーマー』シリーズのシャイア・ラブーフ。鬼気迫るマーサの出産シーンが息をのみます。
監督:コルネル・ムンドルッツォ 出演:ヴァネッサ・カービー(マーサ)、シャイア・ラブーフ(ショーン)、モリー・パーカー(エヴァ)、エレン・バースティン(エリザベス)、サラ・スヌーク(スザンヌ)、ほか
映画「私というパズル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「私というパズル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
私というパズルの予告編 動画
映画「私というパズル」解説
この解説記事には映画「私というパズル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
私というパズルのネタバレあらすじ:起
マーサの旦那ショーンは橋を造る仕事に携わっています。ショーンは仕事を早く切り上げるために急いでいます。マーサと合流して車屋に行き、マーサの母親を交えて契約をしています。どうやらマーサの母親が車を買ってくれたようです。マーサのお腹は大きく膨らんでおり、出産間近。2人は幸せの絶頂です。
マーサは自宅で陣痛に耐えています。まだ余裕があり、少し楽しそうでもあります。担当の助産師バーバラに連絡をしますが、他の患者が出産中のようで、こちらに向かえないとのこと。マーサは不安を抱えながらも、出産時間をコントロールすることはできません。破水をした後は急激に痛みが押し寄せます。
マーサはバーバラをとても信頼しているようで、バーバラに来てほしいと希望します。しかし、代わりに助産師のエヴァがやってきます。マーサもショーンもエヴァとは初対面です。マーサはとても辛そうで吐き気も止まりません。エヴァは笑顔でマーサを安心させるように声をかけていきます。ショーンも懸命にマーサを支えます。
順調に子宮口も開き、いよいよ出産のとき、赤ちゃんの心音を確認すると、エヴァは異常を感じます。病院に行くことを勧めますが、マーサは拒否をします。やはり赤ちゃんの様子がおかしいようです。エヴァはマーサの意見を無視して、ショーンに救急車を要請するように声をかけます。とにかく早く産まないと赤ちゃんの命が危険。エヴァは頑張って力むようにマーサに声を掛けます。
3人の懸命な努力によって、赤ちゃんは産まれて産声をあげてくれました。エヴァは一安心で息を深く吐きます。マーサとショーンは我が子の姿を見て喜びあい、ショーンは夢中で写真を撮ります。すると、赤ちゃんの呼吸が怪しくなっていきます。救急車のサイレンの音が響き、エヴァはショーンに急いで救急隊を誘導するように指示をします。
私というパズルのネタバレあらすじ:承
マーサは仕事に復帰をします。しかしその顔に笑顔はありませんでした。マーサがオフィスを歩いていると、みんな腫れ物に触るような視線を向けます。専門家によって赤ちゃんの死因は不明であると処理をされてしまいます。それに対してショーンは不満でしたが、マーサは実に冷静でした。
しかし、マーサは墓碑に書かれた名前のスペルが違ったことを気にし、ショーンも母親もそのことに特に関心が無かったことに不満を募らせ、我が子の遺体を大学に献体することを独断で決めてしまいます。ショーンはそれだけはやめてほしいと頼みましたが、家族の反対を押し切ってマーサは決断します。
マーサは子供の部屋はもういらないからと片付け始め、壁に飾ってあったエコー写真も捨てようとします。それをショーンが必死に止め、その写真が入っていた額は割れてしまいます。マーサ以外の家族は、助産師エヴァを訴えるために民事裁判を起こしたいと考えていましたが、マーサにその気は一切ありません。
マーサのいとこスザンヌが弁護士ということもあり、ショーンとマーサの母親は結託して民事裁判の準備を進めていきます。マーサはそれがとても嫌でした。ショーンはマーサと以前のような関係になりたいと願っていましたが、マーサにその気は一切ありません。
私というパズルのネタバレあらすじ:転
マーサは仕事を辞め、家族に会うことも極力避けます。ショーンも仕事を3週間休んでいたため、金銭的にきつくなり、ショーンは買ってもらった車を売りに出します。挙句の果てには、ショーンはスザンヌと浮気をします。マーサとショーンの家は荒れに荒れ、2人の関係も悪化する一方です。
母親にお呼ばれをされ、実家で家族の食事会が開かれます。相変わらず心を閉ざしているマーサ。なぜこのタイミングで食事会を開いたのかとマーサが尋ねると、母親から、正式に裁判をするとの発表を受けます。マーサは怒りを母親にぶつけます。それに母親も対抗をし、自分の母親について話を始めます。自分は赤ちゃんの頃、死にそうだったが、母親が必死に守ってくれたこと、そのようにマーサにも戦ってほしいと伝えます。
しかしマーサはそれを拒絶します。マーサが立ち去った後、ショーンはマーサの母親に、何が欲しいのかと聞かれ、故郷のシアトルに帰りたいとつぶやきます。するとマーサの母親はショーンに小切手を差し出し、これで帰るようと指示します。そして、二度とマーサに会わないよう伝えます。
シアトルに帰る日には、マーサは空港までショーンを送り、お互いに無言で冷静に別れました。
私というパズルの結末
裁判が始まります。マーサも出席をし、スザンヌに「絶対に有罪にするから」と声をかけられます。マーサは検察側のスザンヌの質問にたんたんと答えます。弁護人質問の際には、矢継ぎ早に質問をされ、マーサは混乱をしてきます。休憩を要求して、マーサはその足で写真屋へと駆け込みます。
そこで出産時に撮った写真を現像してもらい、我が子を見て、マーサは笑顔と涙がこぼれます。裁判所に戻ってきたマーサは、裁判官と直接話したいと言い、認められます。しかしマーサは、裁判官に向けて話さず、傍聴席、裁判員に向けて話始めます。
「エヴァは悪くない。ただ無事に赤ちゃんと取り上げようとしただけ、お金や償いであの子は戻らないし、この争いを生み出すためにあの子が生まれたわけではない」と言い、笑顔を見せます。その言葉を聞いて、肩の重荷がおりたかのようにエヴァは涙を流します。
その後、マーサは母親を思いやれるほどに精神的に回復します。ショーンが携わっていた橋が完成し、マーサはその橋の上から壷に入っていた遺灰と思われるものをまきます。
立派なリンゴの木に登ってリンゴを取るブロンドの少女。マーサが「ルーシー!」と呼ぶ声が響きます。そのブロンドの少女は木から降りてきて、今日のごはんは何かとマーサに訪ね、この映画の幕は閉じます。
以上、映画「私というパズル」のあらすじと結末でした。
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