ビューティフル・カップル 復讐の心理の紹介:2019年ドイツ映画。愛する妻を凌辱した男。それでも、この殺意は罪ですか?――。バカンス先で妻をレイプされた夫婦が2年後に偶然にも犯人と再会し、復讐すべきか忘却すべきかとの間で苦悩し葛藤する姿を描いたリベンジ・サスペンス映画です。
監督:スベン・タディッケン 出演者:マクシミリアン・ブルックナー(マルテ)、ルイーゼ・ハイヤー(リヴ)、レオナルド・クンツ(サシャ)、ヤスナ・フリッツィー・バウアー(ジェニー)、フロリアン・バルトロマイ(ヘニング)ほか
映画「ビューティフルカップル 復讐の心理」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ビューティフルカップル 復讐の心理」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ビューティフル・カップル 復讐の心理の予告編 動画
映画「ビューティフルカップル 復讐の心理」解説
この解説記事には映画「ビューティフルカップル 復讐の心理」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ビューティフルカップル復讐の心理のネタバレあらすじ:起
スペイン・マヨルカ島。この島にバカンスに訪れていたドイツ人のマルテ(マクシミリアン・ブルックナー)とリヴ(ルイーゼ・ハイヤー)夫婦は、人気のない夕暮れの海辺で全裸になって戯れていました。マルテとリヴは二人とも教師であり、同じ学校に勤める同僚同士でした。
そんな二人の様子を、崖の上からサシャ(レオナルド・クンツ)という青年が仲間二人と共に見つめていました。人影に気付いたマルテとリヴは慌てて服を着、その後は仲睦まじくレストランで夕食を摂ると宿泊先のコテージに向かいました。
その夜、マルテとリヴが宿泊しているコテージにサシャら三人が押しかけてきました。サシャらはネイフを手にマルテとリヴを脅し、二人に服を脱がせて先程の続きをやれと脅してきました。
二人は恐怖のあまり上手くいかず、サシャは仲間たちにマルテを引き離させると、マルテの目の前でリヴを強姦しました。サシャは仲間たちと共に引き上げ、マルテとリヴは恐怖と屈辱に打ちひしがれていました。
ビューティフルカップル復讐の心理のネタバレあらすじ:承
それから2年後。マルテとリヴはマヨルカ島で受けた心の傷から立ち直ろうと努めていました。マルテは仕事が終わるとボクシングジムで汗を流し、リヴは精神科医のカウンセリングを受けていました。この日はリヴのカウンセリングが終了した日。マルテはこれからもリヴを支えると誓い、ベッドで愛し合いました。
そんなある日のこと。マルテは仲間と組んでいるバンドのライブを行いました。ライブ終了後、ライブハウスの向かいにある飲食店に入ったマルテは、2年前にリヴを凌辱したあのサシャが恋人のジェニー(ヤスナ・フリッツィー・バウアー)と一緒にいるところに遭遇しました。
あの日の屈辱が激しい怒りと復讐心に変わり、マルテは衝動的に店を出たサシャらの後を追いましたが、サシャらはマルテに気付くことなく電車に乗って走り去ってしまいました。サシャを見失ったマルテは、リヴにそのことを伝えませんでした。その夜、マルテとリヴは激しく身体を重ね合いました。
翌日、仕事を終えたマルテは再びサシャを見かけた店に行き、サシャらに関する情報を得ようとしましたが得られませんでした。その日からマルテは最後にサシャらを見失った駅で待ち伏せするようになり、リヴには「飲みに行った」と嘘をつきました。
そして数日後、この日も駅で張り込んでいたマルテは遂にサシャの姿を発見、密かに尾行するとマルテが住むアパートを突き止めました。マルテはサシャがジェニーと外出したのを見計らって部屋に侵入、飾ってあった写真からサシャこそが紛れもなく2年前にリヴをレイプした男であることを確信しました。
やがて一人で帰宅してきたサシャはマルテの存在に気付いて逃げ出し、マルテはサシャの後を追うと殴り合いとなりました。サシャは「俺の人生を壊したら殺す」と脅して逃げ去り、帰路についたマルテの後を尾行しました。
ビューティフルカップル復讐の心理のネタバレあらすじ:転
リヴは帰宅したマルテの顔に傷があることに気付いて驚きました。マルテは最初はボクシングをしていたとごまかしましたが、やがてあのサシャを目撃したことを打ち明けました。マルテはリヴを車に乗せてサシャのアパートに向かい、リヴもサシャこそが自分をレイプした犯人で間違いないことを確信しました。
マルテとリヴは弁護士に相談し、今後の対策を話し合いましたが、事件から2年経っており物的証拠はないこと、そしてサシャが当時未成年であれば罪は軽いもので済まされてしまう可能性を告げられました。リヴはあの事件のことは忘れようとマルテを諭しましたが、一度復讐心に火のついたマルテを止めることはできませんでした。
マルテとリヴは表面上では何気ない日常生活を送っているかのように見えましたが、学校の教壇に立つマルテは明らかに苛立っていました。リヴも一度終了していたカウンセリングを再び受けるようになり、マルテとリヴの関係は次第にぎくしゃくしたものとなっていきました。
そんなある日、リヴは学校の講堂の音響測定に来た技師ヘニング(フロリアン・バルトロマイ)から手伝ってほしいと頼まれました。作業終了後、ヘニングはリヴを誘い、リヴも一瞬乗りかけました。結局誘いを断ったリヴは、自分は明らかにサシャと遭遇したことで動揺を抑えきれなくなっていることに気付きました。
ビューティフルカップル復讐の心理の結末
マルテはジェニーが働くカラオケバーを突き止め、店内に入るとまずサシャとの関係について尋ねました。ジェニーはサシャがこの街を出たがっていることを話すと、怒りが込み上げてきたマルテはジェニーにサシャの過去の犯罪を教えました。動揺したジェニーはマルテを店から追い出しました。
マルテはリヴにジェニーと会ったことを伝えると、リヴは軽率な行為だとマルテを責めました。事件を忘れて平穏な暮らしを送りたいリヴと、サシャへの復讐を果たしたいマルテの意見は全く噛み合わず、リヴは先に一人で帰宅することにしました。
ところが、自宅にいたのはサシャでした。サシャは取り乱すリヴに、マルテがジェニーに全てを話したせいで自分の人生は終わりだと告げ、二度と関わるなと告げて去っていきました。リヴは衝動的に荷物をまとめて家を出て行こうとしたところにマルテが帰宅、サシャがこの家を突き止めたことを聞かされたマルテはケリをつけるべくリヴを連れてジェニーの働くカラオケバーに向かいました。
マルテとリヴは店内にいたサシャに自首するよう迫り、ジェニーもなぜ愚行に走ったのかサシャを責めました。サシャの反省の全くない態度に怒りを爆発させたマルテはサシャに襲い掛かり、二人は乱闘を繰り広げました。リヴは店内にあったナイフを拾い、サシャの肩を刺しました。
マルテとリヴは仕方なくサシャを救急病院に連れて行くことにし、ジェニーも伴って車を走らせました。病院に到着したマルテとリヴは看護師には連絡先を告げず、サシャとジェニーを残して帰路に就きました。
帰宅したマルテとリヴは沈黙したままでした。やがてマルテが何を思ったのかコップを壁に叩きつけて割ったのをきっかけに、二人は狂ったかのように笑いながら家中のものを壊していき、そして強く抱き合いました。
以上、映画「ビューティフル・カップル 復讐の心理」のあらすじと結末でした。
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