満月の夜の紹介:1984年フランス映画。若く美しく奔放なヒロインが、束縛の激しい恋人との同棲生活に息苦しさを感じ、自分だけの部屋を持ったことで生じた心境の変化と、その代償を描いたE・ロメールの「喜劇と格言劇」シリーズの第4作。
監督:エリック・ロメール 出演:パスカル・オジェ(ルイーズ)、チェッキー・カリョ(レミ)、ファブリス・ルキーニ(オクターヴ)、クリスチャン・ヴァディム(バスチアン)、ほか
映画「満月の夜」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「満月の夜」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
満月の夜の予告編 動画
映画「満月の夜」解説
この解説記事には映画「満月の夜」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
満月の夜のネタバレあらすじ:起
パリで室内装飾の仕事をしているルイーズ(パスカル・オジェ)は、郊外で恋人レミ(チェッキー・カリョ)と暮らしていたが、若く奔放でボーイフレンドも多く自由を謳歌したいルイーズは、出不精で独占欲の強いレミとの生活に息苦しさを感じていた。
そこで彼女は、パリに持っていた自室を自らの手で改装し、自由と孤独を味わうためにレミと離れて過ごす時間を作ることにする。
ある晩、ルイーズはボーイフレンドの1人オクターヴ(ファブリス・ルキーニ)とパーティーに参加するが、夜遊びする彼女が気になるレミも、その場に現れる。しかしレミを放って他の男と踊るルイーズを見かねて、2人の共通の友人カミーユ(ヴィルジニー・テヴネ)が同居人マリアンヌ(アン・セヴリーヌ・リオタール)を紹介するが、レミは不機嫌になり1人で帰ってしまう。
満月の夜のネタバレあらすじ:承
夜も更け、カミーユの車で送られたルイーズは心配する彼女に、束縛はしたくもされたくもない、カミーユがレミと付き合ってもかまわないと話す。
家に帰ったルイーズはレミにパリの部屋の件を話し、2人の関係をより良くするためだと言われ、レミは渋々承諾する。
こうしてルイーズは時折パリの部屋で自由に過ごすようになり、ある日パリのカフェでオクターヴと会っているところでレミの姿を目にする。思わず身を隠すルイーズだったが、そのことをオクターヴに話すと、パーティーで見かけた女性がいたと聞き、それをカミーユだと思った彼女は、レミとカミーユの仲を疑い始める。
満月の夜のネタバレあらすじ:転
翌日、カミーユに会ったルイーズはカフェでのことを話すと、彼女は恋人とイタリアに行っていて、今朝帰ってきたと言い否定するが、オクターヴは彼女が嘘をついているのだと疑いを解かない。
そして妻子あるオクターヴがルイーズに執着し求めてくるが、彼女は友情しか持っていないと跳ねのける。
一方でパーティーで知り合った青年バスチアン(クリスチャン・ヴァディム)に惹かれたルイーズは満月の晩、彼と夜どおし遊び、パリの自室でベッドを共にする。眠れずに起きだし、彼を残して近所のカフェに入った。
満月の夜の結末
ルイーズは、そこで絵本作家の男に「満月の夜は誰もが眠れない」と話しかけられる。ルイーズは自分が新しい部屋を持ったことで元の家と恋人が恋しくなり、朝一番の電車に乗って恋人の元へ帰って、目覚めた彼を驚かせるのだと話す。
そしてレミの家に帰ってきたルイーズだったが、そこにレミはいなかった。しばらくたって戻ってきたレミはルイーズがいることに動揺するが、彼はそこで他に愛する人ができたと告白する。それはカミーユではなくマリアンヌだった。
すでに彼女と暮らすことにしたのだと言うレミに、ルイーズは泣きながら荷物をまとめ、オクターヴに電話で会う約束を取り付けると、家を出てパリへの道を戻って行くのだった。
以上、映画「満月の夜」のあらすじと結末でした。
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