ファイブ・デイズ・ウォーの紹介:2001年アメリカ映画。第一次世界大戦下で起きた実際の出来事を描いたドラマ&アクション。1918年フランス。文民出身のホイットルシー少佐は、厳格に規律を守りながら大隊を率いていた。そんな折、上官からドイツ軍の重要拠点であるシャレヴォー・ミルの森へ向かえと命令される。援軍を加味しても玉砕必至の作戦に、ホイットルシー少佐は最小限の犠牲で止めるため冷静かつ勇敢に挑んだ。しかし援軍の話は上官の嘘であり、大隊は敵に包囲され孤立無援となってしまう。別題は「ラスト・バトルライン」「ロスト・バタリオン」。
監督:ラッセル・マルケイ 出演者:リッキー・シュローダー(チャールズ・ホワイト・ホイットルシー少佐)、フィル・マッキー(ジョージ・マクマートリ大尉)、ジェイミー・ハリス(ゲディキ軍曹)、ジェイ・ロダン(リーク中尉)、アダム・ジェームズ(ネルソン・ホルダーマン大尉)ほか
映画「ファイブ・デイズ・ウォー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファイブ・デイズ・ウォー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ファイブ・デイズ・ウォーの予告編 動画
映画「ファイブ・デイズ・ウォー」解説
この解説記事には映画「ファイブ・デイズ・ウォー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファイブ・デイズ・ウォーのネタバレあらすじ:玉砕覚悟の作戦
第一次世界大戦下。アメリカは1917年に参戦し、英仏と共にドイツと戦っていました。1918年のフランス、ムーズ・アルゴンヌ地区。米軍第77師団に所属するチャールズ・ホワイト・ホイットルシー少佐は、厳格に規律を守りながら大隊を率いていました。
そんな折、アレグザンダー大将から本部に呼ばれ、次の作戦について説明を受けます。アレグザンダー大将は、ドイツ軍の重要拠点であるシャレヴォー・ミルの森で敵を撃退せよとホイットルシー少佐に命令しました。アメリカ軍とフランス軍の側衛も配置されると説明します。しかしホイットルシー少佐は小隊を失ったばかりで補給も十分ではなく、現状でその任務に就くのは自殺行為だと反論しました。
すると根っからの軍人であるアレグザンダー大将は、本来は弁護士である文民出身のホイットルシー少佐を勇気が無いと蔑みます。上官の命令を拒む訳にもいかず、ホイットルシー少佐はこの玉砕必至の作戦を決行することになりました。
兵を補充するよう命じられたホイットルシー少佐の部下マクマートリ大尉は、実戦経験が無く子どもばかりのリーク中尉らを不安がりつつ大隊に入れます。ホイットルシー少佐は、玉砕必至の作戦ではあるものの、最小限の犠牲に止めたいと強く考えていました。
ファイブ・デイズ・ウォーのネタバレあらすじ:消えた大隊
ついに作戦が開始されます。ホイットルシー少佐の号令で、大隊は塹壕を出て突進しました。砲撃と銃弾の雨の中、必死に森に飛び込みます。ホイットルシー少佐は側衛がいないことをアレグザンダー大将に伝えました。アレグザンダー大将は、友軍は前方にいると言い前進を命令して通信を切ってしまいます。
しかし実際は、どの部隊もホイットルシー少佐らの近くにはいませんでした。アレグザンダー大将は無理にでも前進させるため、嘘の情報を伝えたのです。そうとは知らないホイットルシー少佐は、側衛がいるものと信じて前進を続けました。
10月2日。死者も負傷者も大勢いる中、大隊は敵陣の隙間を抜けて前進します。ドイツ軍の攻撃が激しいことから、この地点こそがドイツ軍の重要拠点だと考えたホイットルシー少佐。そこで、この場所で援軍を待ちながら防衛戦に臨むことにします。現在地を本部に伝えようとしますが、通信機器の故障で無線が通じなくなってしまいました。
一方、本部も大隊と連絡を取ろうとしていました。フランス軍が撤退したため、援軍の望みが完全になくなったのです。アレグザンダー大将は、部下のジョンソン大佐に大隊を撤退させろと軽く命令しました。アレグザンダー大将の無責任な振る舞いに憤りながら、ジョンソン大佐は大隊との連絡手段を模索します。
ファイブ・デイズ・ウォーのネタバレあらすじ:苛烈な前線
10月3日。ホイットルシー少佐は、睨み合うドイツ軍が攻撃の時を待っていると感じていました。そこで火を起こし、食事中に見せかけて敵を誘い出すことにします。その罠にかかり、突撃を始めたドイツ軍を迎え撃つホイットルシー少佐達。しかし数に押され劣勢を強いられます。
そこへ、帰還中に森で迷っていたホルダーマン大尉率いる部隊が加勢に現れました。伝令のリパスティが彼らを見つけ、大隊のもとへ連れて来たのです。力を得た大隊はドイツ軍を追い返しましたが、形勢不利は変わりませんでした。ホイットルシー少佐は部下のシェンク中尉らをフランス軍の隊に向かわせますが、戻って来た彼らは友軍などどこにもいなかったと説明します。
アレグザンダー大将の嘘に気付き、大隊には重い空気が漂いました。しかしアレグザンダー大将の気性を考えると、勝手に撤退することも出来ません。ホイットルシー少佐は作戦を続行していること、撤退はしないことを紙に記し本部へ伝書鳩を飛ばしました。
10月4日。アレグザンダー大将は、大隊に援軍を出すことにします。伝書鳩で知らされた大隊の現在地をもとに、ドイツ軍へ砲撃を開始しました。味方の砲撃に沸き立つ大隊でしたが、誤爆により甚大な被害が出てしまいます。ホイットルシー少佐は急いで伝書鳩を飛ばし、砲撃を中止させました。砲撃が止んだ途端ドイツ軍の攻撃が始まりますが、今回も何とか退けることに成功します。
ファイブ・デイズ・ウォーのネタバレあらすじ:迫る限界
リーク中尉は森を抜けたところにある独軍本部で捕虜となっていました。ドイツ軍のハインリヒ・プリンツ少佐はリーク中尉を丁重にもてなし、降伏を薦めます。しかしリーク中尉は受け入れませんでした。色々な人種の寄せ集めである自分達は、決して屈しないと言い放ちます。
10月5日。大隊の正確な位置を把握するため、アメリカ軍第77師団本部から複葉機が出発しました。パイロットが命を賭して大隊を発見し、本部は直ちに援軍を出します。
10月6日。ドイツ軍から降伏を薦められますが、ホイットルシー少佐は受け入れませんでした。そして10月7日、限界まで疲弊した大隊に、ドイツの突撃隊の攻撃が降りかかります。突撃隊の火炎放射器に焼かれ、大隊は絶叫を上げました。ホイットルシー少佐の命令で大隊は前進し、敵を迎え撃ちます。死力を尽くして防衛した大隊でしたが、彼らは最早限界に達していました。
ファイブ・デイズ・ウォーの結末:戦争の終結
そんな大隊の前に、ようやく待ち望んだ援軍が到着しました。隊を率いて現れたアレグザンダー大将は、全隊の昇格を約束すると宣言します。そんな彼に、ホイットルシー少佐は大量のドッグタグを渡しました。ホイットルシー少佐はアレグザンダー大将の嘘を責め、納得出来ないと抗議します。
しかしアレグザンダー大将は、全体のことを考えれば仕方のない犠牲だったと言いました。ホイットルシー少佐は、部下達こそが真の英雄だと口にします。生き残った兵士はトラックで移動することになり、アレグザンダー大将らがそれを敬礼で見送りました。
大隊の粘りで米軍は巻き返しを図り、独軍の前線の突破を成し遂げました。ホイットルシー少佐は500余名の兵を率いましたが、生き残ったのは200名にも満たなかったそうです。
この攻防の5週間後、第一次世界大戦は終わりました。字幕が事実を伝え、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画「ファイブ・デイズ・ウォー」のあらすじと結末でした。
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