マリン・ボーイの紹介:2009年韓国映画。パラオへの移住を夢見る元韓国代表の水泳選手だったチョンスでしたが、一攫千金を夢見た闇カジノで大負けしてしまい、その借金を帳消しにするため、泳いで麻薬を密輸するマリンボーイを強要されますが、裏切り合いに巻き込まれてしまい…という内容のサスペンス映画です。
監督:ユン・ジョンソク 出演者:キム・ガンウ(ムン・チョンス)、チョ・ジェヒョン(カン・マノ)、パク・シヨン(チェ・ユリ)、イ・ウォンジョン(キム・ソング/犬の鼻)、 オム・ヒョソプ(チョ室長)、白竜(鈴木)、オ・グァンノク(パク博士)、ほか
映画「マリン・ボーイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マリン・ボーイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マリン・ボーイの予告編 動画
映画「マリン・ボーイ」解説
この解説記事には映画「マリン・ボーイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マリン・ボーイのネタバレあらすじ:起
元韓国代表の水泳選手だったムン・チョンス(キム・ガンウ)は、今はスイミングスクールのコーチとして働いています。チョンスは金を貯めてボートを買い、パラオ諸島へ移り住む夢を持っています。
一攫千金を当て込んだチョンスは、闇カジノで一儲けしようとポーカーゲームのテーブルにいます。向かい側に座る男のカードが携帯に映っているのを見ながら、男が勝負に出た時、チョンスも勝負に出ます。強気の男に、手の内が見えているチョンスも強気を通し、借金をしてまで掛け金を釣り上げますが、相手が1枚うわてで、チョンスに見えた4のカードがエースだったため、1億9千万ウォン程の借金を抱えることになりました。
パラオにも行けなくなったチョンスがプールで掃除をしていると、闇金のイム部長らが乗りこんできてチョンスを縛り上げて拷問をし始めます。そこへカン社長(チョ・ジェヒョン)の部下のチョ室長(オム・ヒョソプ)たちがやって来ます。チョ室長は「チョンスを引き渡せ」と迫りますが、イム部長らが相手にしないため、部下に襲撃させてチョンスを連れて行きます。
チョンスはここでも拷問を受け始め、コンクリートを足に縛り付けられて海に沈められます。遊泳力を生かしてどうにか這い上がってくると、カン社長に認められて別室へ送られました。そこにはもう一人男が縛られていました。
それはジホと言う男で、昨夜カン社長が娘のように面倒見ているユリ(パク・シヨン)の部屋にいた男でした。ジホが大声でわめきはじめます。そしてユリの事を売春婦呼ばわりしたことに腹を立てたカン社長は、チョンスの目の前でジホを殴り殺します。そしてチョンスに「あるモノを持って日本へ行って帰って来てくれたら、借金を帳消しにしてやる」と話します。
マリン・ボーイのネタバレあらすじ:承
カン社長は日本に行ってヤクザの鈴木(白竜)に会います。鈴木はヤクの密輸をするマリンボーイの話を始めます。「ヤクをソーセージのように長い袋に詰めて飲みこませ、船に乗せる。袋が破れて死ぬヤツもいる。警察に嗅ぎ付けられたヤツは海に飛び込むんだ」と神妙な顔つきで話します。
チョンスはキム班長に賭博容疑で逮捕されました。そしてキム班長から、カン社長の言われた話を聞かれ「お前がカン社長の言うとおりやるなら罪には問わない、オレはカン社長を逮捕するために証拠をモノにした」と言って、納得したチョンスを釈放します。
その後カン社長に会い、正式に仕事を受けたチョンスがビルから出ると、ユリが刑事の尋問を受けています。盗み聞きしていたチョンスが、ユリの運転手に仕立てられ、キーを投げられその場を逃げます。キツい性格ながらお互い魅かれあった事で、チョンスはユリのマンションに入ります。
そこへカン社長が金を持って来ました。チョンスは隠れて話を聞きます。ユリはヤク中毒で、カン社長のクレジットカードを上限までヤクの為に使っていたのでした。チョンスは部屋でユリに自分の夢であるパラオの話をして帰ります。
チョ室長から「ユリの父親は、カン社長の兄貴分で、犬の鼻(イ・ウォンジョン)との取引で揉めて殺され、それ以来ユリをカン社長が面倒を見てアメリカに留学させたが、ヤクを覚えて帰ってきた」と教えられます。
カン社長が再び日本へ行くと、チョンスとユリはデートを重ね、愛し合うようになりました。
やがて、仕事の決行日が来ました。チョ室長が「マリンボーイをやって生き残っている奴はいない」という話をします。チョンスがマリンボーイをやることを聞いていたユリは、チョ室長に色目を使い取引の全貌を聞きます。そして出発前のチョンスに電話をし「死にたくなかったらカン社長の言うとおりにして」と言います。
マリン・ボーイのネタバレあらすじ:転
チョンスは、海に潜り、貨物船に乗りこみ、再び海に潜って海岸沿いにある相手の別荘に行って取引を成立させます。キム室長に報告すると「月夜の日にそんな取引はしない。今回のは練習だ」と言われます。
カン社長にブツを渡すと中身は拳銃でした。「あんな危険な目を犯して中身が拳銃ですか?」とチョンスが聞くと、カン社長は「お前は賭博の容疑で指名手配されているのに、捕まらなかったのはおかしい、後ろにいるのは誰だ。それとユリとやっただろう」と迫り、格闘になります。そして捕らわれ、重りを付けられて海に沈められようとした時、チョンスは「警察だ」と口にします。カン社長はそのままチョンスを船室に監禁します。
カン社長は鍵職人で盗聴のプロであるパク博士(オ・グァンノク)に頼み、ユリの部屋を監視し始めます。するとユリの部屋に入ってきたのはキム班長でした。このキム班長こそ『犬の鼻』呼ばれる男でした。キム班長は、父親を殺したのはカン社長だと教え、復讐しようという名目でカン社長のヤクを奪おうと企んでいたのでした。ユリも復讐の為と、キム班長に情報を与えていました。
ユリの父をキム班長に売ったのはカン社長でした。しかしキム班長がユリの父を射殺し、ヤクを奪い逃走したものの、結局捕まりクビになっていました。キム班長はその怨みを晴らしたかったのです。
この会話を聞いたカン社長は、チョンスを使ってキム班長を陥れようと企みます。チョンスはカン社長の指示どおり、ユリに会います。ユリがチョンスにキム班長が犬の鼻であることと、キム班長と一緒にカン社長に復讐することを伝えると、チョンスが「オレの事が本当に大事だったら手を引け」と言って立ち去ります。
マリン・ボーイの結末
チョンスはキム班長に会い、密輸の決行日を教えます。そのころカン社長は、ユリに会って大金を渡し「オレの前に二度と現れるな」と迫りますが、ユリは金を受け取りませんでした。そして「キムを殺す」と言って出て行きます。
一方、キム班長は子分たちと武装して密輸場所に向かっていました。決行したチョンスは、貨物船から海に飛び込み海岸線の別荘に向かっています。別荘ではウエットスーツ姿の男が取引相手の男たちを射殺していました。チョンスが別荘に着き、ウエットスーツの男を射殺するとユリが、チョンスに銃口を向けます。ユリはチョンスを撃たず、車に乗せると、走っている途中でチョンスを逃がそうと飛び降りさせます。
チョンスが飛び降りたその時、対向車が迫って来ました。乗っていたのはキム班長で、急ハンドルを切ったユリの車は横転します。ユリを助けにカン社長がやってきます。ユリを助け出すと、キム班長がやって来てカン社長の腹を撃ちました。
そこへ今度はチョンスが現れ、ヤクはここだと言って、肛門からヤクを取り出します。キムにヤクを投げると、ユリを離したキムにカン社長が襲いかかります。
二人がもみ合っている隙に、チョンスはユリを車に乗せ、二人に体当たりして崖から突き落とします。しかし、車も崖に引っかかって今にも落ちそうになっていました。やがて、車が落ちるという状況になった時、チョンスがユリを抱きかかえて車を飛び出すと、そのまま海へ飛び込みました。
助かった二人は海にいました。チョンスは、目印を見ながら潜っていました。それはマリンボーイの死体が沈んでいる場所でした。死体から糸を引き抜くと、ソーセージ状の袋に入ったヤクが出てきます。その後、二人はパラオの海で抱き合ってキスをしていました。
以上、映画「マリン・ボーイ」のあらすじと結末でした。
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