トーク・トゥ・ハーの紹介:2002年スペイン映画。愛する女性が昏睡状態となった2組のカップル。その愛する姿とそれぞれがたどる衝撃的な結末を描いたスペイン映画。アカデミー脚本賞を始め、ヨーロッパ各国の映画賞で監督賞などを受賞。
監督:ペドロ・アルモドバル 出演:ハビエル・カマラ(ベニグノ)、ダリオ・グランディネッティ(マルコ)、レオノール・ワトリング(アリシア)、ロサリオ・フローレス(リディア)、ジェラルディン・チャップリン(カタリナ)、パス・ベガ(サイレント映画のヒロイン)、ほか
映画「トーク・トゥ・ハー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「トーク・トゥ・ハー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
トーク・トゥ・ハーの予告編 動画
映画「トーク・トゥ・ハー」解説
この解説記事には映画「トーク・トゥ・ハー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
トーク・トゥ・ハーのネタバレあらすじ:起・マルコとリディア
ジャーナリストのマルコ(ダリオ・グランディネッティ)はTVで女闘牛士リディア(ロサリオ・フローレス)を見て興味を抱き、彼女の記事を書こうと取材を申し込んだことがきっかけで、2人は付き合い始める。
ある日、リディアは競技のあとで話があるとマルコに告げるが、その競技でリディアは闘牛の突進を無防備に受けて重傷を負い、昏睡状態に陥る。
回復は見込めないと医師に言われたマルコは悲痛な面持ちでリディアに付き添っていたが、別の病室で同じく昏睡状態の女性を献身的に世話している介護士ベニグノ(ハビエル・カマラ)を見かけ、彼と親しくなる。
ある時、病室にリディアの昔の恋人が現れ、マルコは事故のあった競技の前に2人がよりを戻していたことを知る。これ以上そばにいることができないと思ったマルコは旅に出ることを決意する。
トーク・トゥ・ハーのネタバレあらすじ:承・ベニグノとアリシア
20年間母を介護し看取ったベニグノは、自宅の向かいにあるバレエ教室の生徒アリシア(レオノール・ワトリング)に惹かれ、ただただ向かいの窓越しに見つめる日々が続いていた。
ある日、アリシアは交通事故で昏睡状態となり、ベニグノとその同僚がアリシアの世話をする看護師として彼女の父親に雇われる。以来4年に渡り、ベニグノは昼夜を問わず献身的にアリシアの世話をし、日々の出来事を彼女に話して聞かせていた。
同じく恋人が昏睡状態になったマルコと親しくなったベニグノは、アリシアを愛しており結婚したいのだと告げると、マルコから常軌を逸しているとたしなめられる。
そんな中、生理がないことでアリシアの妊娠が発覚すると、最後の生理日を偽って記載したのがベニグノで、彼がアリシアと結婚したいと話していたのを同僚に見られていたことから、ベニグノがアリシアをレイプした犯人として逮捕される。
トーク・トゥ・ハーのネタバレあらすじ:転・マルコとベニグノ
8か月後、海外にいたマルコは新聞でリディアの死を知り、病院へ電話を入れると、そこでベニグノの同僚から彼が刑務所にいると聞いて慌てて帰国する。
刑務所へ面会に訪れた彼は、ベニグノから自分の心配はよそに出産したはずのアリシアの様子が知りたいと懇願される。ベニグノから彼の自宅を滞在場所として借りたマルコは、ふと窓から向かいのバレエ教室を眺めると、そこに杖を使いながらも歩けるようになっていたアリシアの姿を見て驚愕する。
弁護士から子供は死産だったと聞かされ、精神的に不安定なベニグノにアリシアの回復を告げることを禁じられたマルコは、迷いながらもベニグノにアリシアは昏睡状態のままだと話す。
トーク・トゥ・ハーの結末:マルコとアリシア
翌朝、ベニグノからの留守電メッセージを聞いたマルコが慌てて刑務所へ駆けつけると、ベニグノはマルコ宛に「アリシアに会えないまま生きてはいけない、彼女と同じ世界にいく」という手紙を残して命を絶っていた。
ある晩、舞踏家の公演を観に訪れていたマルコは、幕間の休憩でロビーに出たところでアリシアに出くわす。自分を知らないはずのアリシアに偶然に話しかけられた彼は、自分も初対面を装って会話する。
休憩が終わり劇場内に戻ったマルコは、思わず2列後ろにいるアリシアを振り返るのだった。
以上、映画「トーク・トゥ・ハー」のあらすじと結末でした。
Wowowで9月9日(木)に放映されていたのを、本日観ました。『事故で昏睡状態に陥っていた美しいバレリーナを目覚めさせたのは、青年看護師のいちずな愛だった…』という解説を見て、純愛ものと思って観たら、見事に外されました。この感情をどう表現していいのかわかりません。わかりやすいアメリカ映画ばかり観ていて、たまにヨーロッパ映画を観ると、こういう気持ちにさせられます。
劇中の誰に感情移入をしていいのかも、誰を糾弾していいのかもわからず、モヤモヤしたままです。そして、あの白黒映画は必要だったのかも判断つきかねています。
ただひとつ、劇中の鳩の歌は、とても好きでした。