地獄への道の紹介:1939年アメリカ映画。アメリカ西部開拓史に名を残す実在の無法者ジェシー・ジェームズの波乱の生涯を描いた伝記的西部劇です。本作では数々の強盗を働いた無法者ながらも人々に愛された存在としての一面も描かれています。翌1940年にはジェシーの兄フランクを主人公とする続篇『地獄への逆襲』が公開されました。
監督:ヘンリー・キング 出演者:タイロン・パワー(ジェシー・ジェームズ)、ヘンリー・フォンダ(フランク・ジェームズ)、ナンシー・ケリー(ゼレルダ)、ランドルフ・スコット(ウィル・ライト)、ジェーン・ダーウェル(サミュエルズ夫人)、ヘンリー・ハル(ルーファス・コッブ)、J・エドワード・ブロムバーグ(ジョージ・ラニアン)、ブライアン・ドンレヴィ(バーシー)、ジョン・キャラダイン(ボブ・フォード)、クレア・デュ・ブレイ(フォード夫人)、ドナルド・ミーク(マッコイ)、ジョン・ラッセル(ジェシー・ジェームズJr.)、チャールズ・タンネン(チャールズ・フォード)、アーネスト・ホイットマン(ピンキー)ほか
映画「地獄への道」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「地獄への道」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
地獄への道の予告編 動画
映画「地獄への道」解説
この解説記事には映画「地獄への道」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
地獄への道のネタバレあらすじ:起
南北戦争後のアメリカ。大陸横断鉄道が西へと延伸していった時代でしたが、鉄道を経営するセントルイス中部鉄道会社は強引な手段で農夫たちからタダ同然で鉄道用地を手に入れていました。
ある日、サミュエルズ夫人(ジェーン・ダーウェル)の経営する農場に鉄道会社の代理人バーシー(ブライアン・ドンレヴィ)が訪れ、強引に土地売買契約書にサインを迫ってきました。これを見たサミュエルズ夫人の長男フランク・ジェームズ(ヘンリー・フォンダ)がバーシーを追い払おうとし、バーシーの手下たちに叩きのめされそうになったところに次男ジェシー・ジェームズ(タイロン・パワー)が駆け付けました。
ジェシーはバーシーを叩きのめし、手に怪我を負わせて追い払いました。その後、ジェシーとフランクは地元の農夫たちを集め、鉄道会社に対抗する手段を話し合いました。
ミズーリ州リバティに向かったバーシーはその足で連邦保安官(アーヴィル・アルダーソン)を訪ね、殺人未遂容疑でフランクとジェシー兄弟を逮捕するよう迫りました。この町で鉄道会社に批判的な新聞社「リバティ・ウィークリー」を経営するルーファス・コッブ(ヘンリー・ハル)はジェシーとフランクの元を訪れ、身を隠すよう忠告しました。
ジェシーとフランクは農場の使用人ピンキー(アーネスト・ホイットマン)に潜伏先を告げて農場を離れましたが、兄弟が留守の間にやってきたバーシーはサミュエルズ夫人を殺害してしまいました。コッブの姪でジェシーの恋人のゼレルダ(ナンシー・ケリー)から母の死を聞いたジェシーは彼女をフランクに任せ、リバティに乗り込むとバーシーを殺害しました。
地獄への道のネタバレあらすじ:承
ジェシーとフランクは鉄道会社に復讐するため強盗団を結成して列車を襲い、鉄道会社の社長マッコイ(ドナルド・ミーク)は懸賞金を出して兄弟の行方を追いました。
マッコイは連邦保安官のウィル・ライト(ランドルフ・スコット)にジェシーとフランクを捕らえるよう依頼しました。ウィルはゼレルダに想いを寄せていましたが、彼女の心はジェシーにあることに気付いていました。
マッコイは自首すれば減刑してやるという手紙をゼレルダ経由でジェシーに送り、ジェシーはゼレルダと結婚することを条件に受け入れました。晴れてゼレルダと結婚式を挙げたジェシーはウィルに連れられて出頭しましたが、マッコイは約束を反故にしてジェシーを縛り首にしようとしました。
そのことを知ったフランクはマッコイにジェシーの釈放を求める手紙を送り、看守(スリム・サマービル)や仲間たちの協力を得てジェシーの脱獄の手助けをしました。
ジェシーはフランク共々追われる身となり、ジェシーの子を出産したゼレルダは彼を待ち続ける日々に疲れ果ててリバティに戻っていってしまいました。ジェシーはゼレルダからの手紙を受け取り、彼女は自分と一緒にいても幸せにはなれないということに気付かされました。
その後、ジェシーは鉄道会社関連の銀行や列車を襲い、各地を転々とする日々を送りました。
地獄への道のネタバレあらすじ:転
5年後。ジェシーの息子ジェシーJr.(ジョン・ラッセル)はすくすくと成長していました。ジェシーJr.の成長を見守るコッブは染物会社のジョージ・レミントン(J・エドワード・ブロムバーグ)と名乗る男から知事がジェシーを恩赦するという話を聞かされて驚きました。
しかし、ウィルはその話を信じることができませんでした。その後、ジョージはジェシーの子分であるボブ・フォード(ジョン・キャラダイン)にも恩赦の話を伝えましたが、実はジョージの正体は探偵のジョージ・ラニアンでした。
ジェシーはフランクや仲間たちと共にミネソタ州ノースフィールドの銀行を襲撃する計画を立てましたが、計画はボブを通じてラニアンに知らされていました。ラニアンは銀行に襲撃計画があることを伝え、銀行を襲撃したジェシーやフランクらは待ち構えていた者たちに襲撃され、銀行襲撃は失敗に終わりました。
逃げる途中でジェシーは打たれて傷を負い、フランクともはぐれてしまいました。その後、川に溺れたように見せかけて追っ手を振り切ったジェシーはゼレルダの元に向かいました。
地獄への道の結末
1883年4月3日。ジェシーはゼレルダと息子と共にカリフォルニアに移住し、そこで平穏に暮らそうと決意しました。
しかし、出発直前になってボブが弟のチャールズ(チャールズ・タンネン)と共に現れ、フランクが銀行襲撃を計画していることを伝えてきました。ジェシーは銀行襲撃に加わる気のないことを伝えましたが、ゼレルダはジェシーが再び悪の道に戻るのではないかと不安になりました。
ジェシーはゼレルダに出発すると告げ、ボブとチャールズにはフランクにカリフォルニアから手紙を出すと伝えてくれと頼んで見送りましたが、ジェシーは自分を裏切っていたボブに背後から撃たれて殺害されました。ジェシー34歳の生涯でした。
コッブはジェシーの死を悼み、ジェシーは無法者であったものの人々から愛される存在だったとして故郷の農場に記念碑を立てて追悼しました。
(『地獄への逆襲』に続く)
以上、映画「地獄への道」のあらすじと結末でした。
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