リトル・ニキータの紹介:1988年アメリカ映画。東西冷戦末期のアメリカを舞台に、愛国心の強いごく普通の高校生が自分の両親の正体と自らの出目の秘密を知り、家族と国家との間で苦悩する姿を描いたサスペンス映画です。主人公の高校生をリバー・フェニックスが演じています。
監督:リチャード・ベンジャミン 出演者:リバー・フェニックス(ジェフ・ニコライ・グラント/ニキータ)、シドニー・ポワチエ(ロイ・パーメンター)、リチャード・リンチ(スキューバ)、キャロライン・カヴァ(エリザベス・グラント)、リチャード・ブラッドフォード(コンスタンティン・カルポフ)、リチャード・ジェンキンス(リチャード・グラント)、ルーシー・ディーキンズ(バーバラ)、ロレッタ・デヴァイン(ヴァーナ)、ジェリー・ハーディン(ブリューワー)ほか
映画「リトル・ニキータ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リトル・ニキータ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
リトル・ニキータの予告編 動画
映画「リトル・ニキータ」解説
この解説記事には映画「リトル・ニキータ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リトルニキータのネタバレあらすじ:起
東西冷戦時代末期のアメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ郊外の町ファウンテン・グローブ。この町に住むジェフ・ニコライ・グラント(リバー・フェニックス)はごく普通の高校生です。ジェフの父・リチャード(リチャード・ジェンキンス)と母・エリザベス(キャロライン・カヴァ)はこの町でかれこれ20年もの間、植木店を営んでいます。
年に一度の町のパレードの日。愛国心の強く、将来パイロットになるという夢を持つジェフは両親がパレードに参加している間、両親に内緒で空軍士官学校に入学願書を提出しました。
時を同じくして、とある税務署の職員が何者かに殺害されるという事件が発生しました。税務署職員の正体はソ連のKGBがアメリカに送り込んだスリーパー・スパイ(普段は一般市民として普通の暮らしを送っているかのように振る舞い、指令が下ればスパイとしての任務に従事する者)であり、職員を殺した犯人はかつては祖国ソ連に忠誠を誓っていたものの今ではソ連とアメリカの二重スパイとなっているスキューバ(リチャード・リンチ)でした。
スキューバはアメリカに潜伏するスリーパー・スパイを片っ端から殺害してはKGBに莫大な金銭を要求していました。メキシコのソ連大使館はスキューバを捕らえるため、ソ連本国からやってきたKGBの凄腕スパイのコンスタンティン・カルポフ(リチャード・ブラッドフォード)をアメリカに送り込みました。
リトルニキータのネタバレあらすじ:承
FBIから空軍に派遣されているロイ・パーメンター少佐(シドニー・ポワチエ)は約20年前にスキューバに同僚を殺されたという過去がありました。そんな時、ロイは空軍入学希望者の身元チェックの任に就き、ジェフの願書の中にあった両親の生年月日の記述に不審な点を見つけました。ジェフの両親の経歴はどうやら偽造されたもののようです。
ジェフの両親がソ連のスリーパー・スパイなのではないかとの疑いを抱いたロイは面接を通じてジェフに接触し、彼から両親の情報を聞き出そうとしましたが何も得られるものはありませんでした。しかし、ロイはジェフのミドルネームがロシア系に由来する“ニコライ”であることを見逃しませんでした。
その頃、スキューバは水上バイクに興じていた女性スリーパー・スパイを事故に見せかけて殺害していました。アメリカに潜入したコンスタンティンはスキューバの行方を探るべく、KGBがアメリカに送り込んだスリーパー・スパイたちに連絡を取るべく動き出しました。
コンスタンティンがサンディエゴに入ったとの情報を得たロイは、コンスタンティンの目的がジェフの両親に接触することだと気付きました。ロイはジェフの周辺を探るべく、一般人を装ってジェフ一家の向かいの家に引っ越しました。
リトルニキータのネタバレあらすじ:転
スキューバによるスリーパー・スパイ殺人事件がまたもや勃発しました。一方、ジェフの両親はコンスタンティンからスキューバ抹殺の指令を受けました。
ロイはジェフを手伝うフリをして近づきました。ロイの目的を怪しむジェフに、ロイはジェフの両親の正体はソ連KGBのスリーパー・スパイであることを打ち明けました。ロイの話が信じられないジェフは気が動転してしまい、恋人のバーバラ(ルーシー・ディーキンズ)に一緒に町を出ようと電話をかけましたが断られてしまいました。
翌日。スキューバによる新たな殺人事件が発生しました。ロイはジェフに一連の事件の被害者の情報を伝え、スキューバはいずれジェフの両親をターゲットにするだろうと警告しました。その夜、ジェフの両親はコンスタンティンと密会し、自分たちは今やすっかりアメリカでの平和な暮らしに溶け込んでいることを理由に指令を断りました。
その頃、自宅で留守番していたジェフは両親が隠し持っていた自分の身分証明書を見つけ、自分の本名が“ニキータ”であることを知りました。翌日、ジェフは両親に真相を問い質し、ロイの言っていたことが全て本当であることを知りました。その時、ジェフの両親にコンスタンティンから電話があり、ジェフはロイに助けを求めましたが、コンスタンティンの策略にはまって人質に取られてしまいました。
リトルニキータの結末
コンスタンティンはジェフの両親にスキューバに金を渡す役目を勤めるよう命じ、両親はジェフを助けたいがために渋々指令を引き受けました。ロイはジェフの両親を引き留めようとしましたが、ジェフの両親はスキューバが待ち構える桟橋へと車を走らせていきました。
桟橋にはちょうどメキシコからの移民船が到着していました。スキューバはジェフの両親を殺そうとナイフを構えて待ち構えていました。そしてスキューバがジェフの両親に襲い掛かろうとしたその時、駆け付けたロイがスキューバに発砲し、逃げようとしたスキューバはロイに身柄を確保されました。
翌日。コンスタンティンはジェフを連れてサンディエゴから離れようと電車に乗り込みました。ジェフの両親は我が子を取り戻すべく必死にコンスタンティンらの後を追い、電車に追いつくとジェフを解放するよう求めました。
コンスタンティンはジェフをソ連に連れ帰るつもりでしたが、電車内にロイがスキューバを連れて乗り込んできました。ロイはスキューバの身柄をコンスタンティンに引き渡し、コンスタンティンは交換としてジェフを両親に引き渡しました。
ジェフと両親、ロイ、コンスタンティン、スキューバはアメリカとメキシコの国境に到着しました。スキューバはジェフを人質に取って逃走を図りましたが、ロイとコンスタンティンのコンビネーションとリチャードの奮闘によってジェフは救われ、スキューバはメキシコ側で待ち構えていたKGBに連行されました。
コンスタンティンはジェフとロイに別れを告げてメキシコに去っていき、ジェフは両親との平和な暮らしへと戻っていきました。
以上、映画「リトル・ニキータ」のあらすじと結末でした。
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