ショック・ドゥ・フューチャーの紹介:2019年フランス映画。1970年代後半、エレクトロ・ミュージックの世界的なブレイクを前にして、シンセサイザーやリズムマシン、シーケンサーなどの電子楽器が普及し始めていた。日本ではYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)が結成されていたその頃、これまでにはなかった未来の音色に心おどらせた女性ミュージシャン、アナの特別な一日を描く。主演は映画監督のアレハンドロ・ホドロフスキーを祖父に持ち、モデルとしても活躍するアルマ・ホドロフスキー。スロッピング・グリッスルやスーサイドなど、70年代後半を象徴する楽曲の数々が彩りを添える。
監督:マーク・コリン(音楽ユニット / ヌーヴェル・ヴァーグ) 出演:アルマ・ホドロスキー(アナ)、フィリップ・ルボ(CM担当者)、ジェフリー・キャリー(レコード・コレクター)、クララ・ルチアーニ(歌手クララ)、ローラン・パポット(ポール)、コリーヌ(本人)ほか
映画「ショック・ドゥ・フューチャー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ショック・ドゥ・フューチャー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ショック・ドゥ・フューチャーの予告編 動画
映画「ショック・ドゥ・フューチャー」解説
この解説記事には映画「ショック・ドゥ・フューチャー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ショックドゥフューチャーのネタバレあらすじ:起
1978年のフランス、パリ。若手ミュージシャンのアナ(アルマ・ホドロスキー)は、部屋ごと貸してもらったシンセサイザーで、依頼されたCMの作曲に取りかかっていました。
しかし、ほどなくするとシンセサイザーから離れるアナ。納得のいく曲をなかなか作ることができずにいました。
CM担当者(フィリップ・ルボ)が訪ねてきました。何度も入れた留守番電話のメッセージをアナに聞いてもらえることもなくしびれを切らしてやってきたのでした。
プロデューサーから求められた締め切りは過ぎ、明日の朝にクライアントに提出しなくてはいけませんでした。
「これだから女はだめだ。今日の夜までには仕上げるように。」
担当者は険しい顔で伝えました。
ショックドゥフューチャーのネタバレあらすじ:承
気を取り直して、作業に着手しようと機材を動かすと、まったく音が鳴りません。シンセサイザーが壊れてしまったのです。アナは愕然としました。仕方なく、修理を頼める友人にすぐ来てもらうことにしました。
彼はいとも簡単にシンセサイザー直し生き返らせました。
しかし、アナは彼が持っていた日本製のリズムマシン(ROLAND CR-78)に興味を示しました。1台5000フランと高額のこのマシンはフランスに3台しかないとのこと。機械からはこれまでに聞いたことのない様々な未来のサウンドが飛び出し、アナはすっかり魅了されてしまいました。
「これがあれば、ものすごい曲を制作することができる!」
アナは渋る友人を説得し、リズムマシンを貸してもらいました。
ショックドゥフューチャーのネタバレあらすじ:転
今夜はアナ主催のパーティがあります。大物プロデューサーも参加する予定です。
レコード・コレクターの友人(ジェフリー・キャリー)がパーティのためにレコードを探し回り集めた曲をアナに聞かせました。どれも自然と体が踊り出すディスコティックなサウンドでした。
借りたリズムマシンのおかげでアナのイメージは次第に形になっていきました。
しかし、肝心な何かが足りない。苦戦しているところに、CM曲の収録のために歌手クララ(クララ・ルチアーニ)が訪ねてきました。話しているうちにすっかり意気投合した2人。
せっかくだから一緒に録音しよう。
アナは、制作しかけている曲をクララに聴かせました。するとクララは次々にアイディアを出し、即興で歌を付けていきます。
こうして、クララの力添えでアナの曲は完成しました。
ショックドゥフューチャーの結末
パーティがはじまりました。参加した全員が曲に合わせて全身で踊り、ダンスフロアへとなる部屋。盛り上がりが頂点に達したのを見計らってアナは自分が作った音楽をかけました。
曲が終わると全員の拍手がアナに向けられました。しかしプロデューサーの反応はイマイチ。
何年も部屋に籠りこつこつと作曲をしてきてやっとできた1曲は、いとも簡単に否定されてしまいました。アナの気分は最悪でした。
そんなアナを友人のポール(ローラン・パポット)が見かねて外へ連れ出しました。ポールは知人のつてで人気ミュージシャンのコリーヌがいるスタジオへ入れてもらい、アナをコリーヌに引き合わせました。
アナが挑戦している音楽にコリーヌは興味を示してくれました。あのプロデューサーのことはあてにならないから気にしなくてもいいとも言われ、アナは一気に気分があがりました。
早く帰って、曲を作りたい。アナは一目散に帰り、シンセサイザーに向かいました。
最後にアーティストを称えるテロップが流れます。
「電子楽器の普及を担った女性先駆者たち」
クララ・ロックモア/ウェンディ・カルロス/ダフネ・オラム/デリア・ダービーシャー/エリアーヌ・ラディーグ/ローリー・シュピーゲル/スザンヌ・チアーニ/ジョアンナ・ベイヤー/ベベ・バロン/ポーリン・オリベルス/エルセ・マリー・パーゼ/ベアトリス・フェレイラ
以上、映画「ショック・ドゥ・フューチャー」のあらすじと結末でした。
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