共謀家族の紹介：2019年中国映画。暴行され偶然の事故で殺人を犯してしまった娘を守るため主人公のリーは絶対捕まらないように計画を立てる。リーの考える完全犯罪の発想のヒントが映画というのがとても面白く、警察とのやり取りもスリリングに描かれています。
監督：サム・クァー 出演：シャオ・ヤン（リー・ウェイジエ）、タン・ジュオ（アユー）、ジョアン・チェン（ラーウェン警察局長）、フィリップ・クン（デゥポン議員）、シュー・ウェンシャン（ピンピン）、チョン・プイ（食堂の主人ソン）、ほか
映画「共謀家族」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「共謀家族」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
作品紹介・キャスト
共謀家族の予告編 動画
映画「共謀家族」解説
この解説記事には映画「共謀家族」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
共謀家族のネタバレあらすじ：起
中国人のリーは幼い頃にタイにやってきて以来、そこに住んでいます。両親を失い孤児として育ったリーでしたが、本人の努力もあり小さなネット会社を経営し、妻のアユーと高校生の娘ピンピンとまだ幼い娘のアンアンと幸せに暮らしていました。
映画マニアのリー、特に『ショーシャンクの空に』が大好きなリーは今日もその事を熱く語っています。
ある日、娘のピンピンがサマーキャンプに行きたいと話してきました。小さな会社のため、さほどお金のないリーにとっては高額な参加費でしたが、可愛い娘のためにサマーキャンプに参加させることにしました。
喜んでキャンプに向かったピンピン、そんな楽しくキャンプを過ごしているピンピンをじっと見つめる少年がいました。それはラーウェン警察局長の息子スーチャットでした。
自分の立場をよく理解していたスーチャットは、やりたい放題でした。大抵の事は上手くもみ消してもらえるのです。そんなスーチャットが目をつけたのはピンピンでした。
スーチャットはサマーキャンプの間に薬を盛り、ピンピンに乱暴をしていました。その様子を動画に撮影しピンピンを脅していたのです。
共謀家族のネタバレあらすじ：承
帰ってきてから様子のおかしいピンピンに気づきながらも、リーは仕事に出かけます。同じく様子のおかしいピンピンに気づいたアユー。スーチャットに呼び出されて行ったピンピンを尾行していくと、スーチャットに暴行されようとしているピンピンを見つけます。
それを止めようと割って入ったアユー、逆上したスーチャットと揉み合いになります。そしてピンピンは脅す材料になっていたスーチャットのスマホを壊そうと、近くにあった農具を振り下ろしますが、偶然それがスーチャットの頭に当たりスーチャットを殺してしまいました。
仕事を終え連絡がつかない事を心配したリーが急いで帰宅すると、アユーとピンピンに起こった出来事を知ります。このまま通報すればピンピンが逮捕されてしまう。そう考えたアユーはスーチャットの死体を自宅の隣にある墓地に埋めました。
リーは愛する家族を守るため、完全犯罪の映画をヒントにこの窮地を切り抜けることにしたのです。
翌日、リーはスーチャットのスマホと車を処分しました。スマホは粉砕機に入れ、車は湖に沈めてしまいます。それは誰にも見られず実行したはずでしたが、リーがスーチャットの車に乗り込む所を警官のサンクンに見られてしまいます。
その後もリーは家族といるという事実を作り、仕事もこなしながらも警察から尋問された時の振る舞いを練習し、もしもに備えます。
共謀家族のネタバレあらすじ：転
スーチャットが行方不明になって数日がたち、警察はスーチャットの捜索を始めます。数日前にリーがスーチャットの車に乗っていた事を思い出したサンクンはリー家族に疑惑を向け、リーやアユー、ピンピンまで尋問しますが、予め練習していたリーたちの証言に矛盾はなく、これ以上追求出来なくなります。
そして数日後、スーチャットの車が湖の底から発見されます。
サンクンの話を聞いていた警察局長のラーウェンはスーチャットの死に事件性があると判断し、強制的にリーたちを連行、取り調べを行います。
しかし、リーたちに怪しい所は出ず、逆に強制的に連行したことに反感を買ってしまいます。その後リーの知人らに事情聴取を行い、リーたちの疑いは晴れようとしていました。
諦めきれないラーウェンは、映画好きであるリーのコレクションの映画を調べ尽くそうとしました。そして大ヒット映画『悪魔は誰だ』で使われたトリックを利用したのではないかという考えにたどり着きます。
リーは皆の記憶を巧みに操り、時間の感覚を狂わせていました。リーの行動は把握しているものの時間の感覚が曖昧な所から、アリバイが崩せるとラーウェンは考えますが、それを証明する証拠は見出だせずにいたのです。
共謀家族の結末
そんな中、アメリカに滞在していたスーチャットの友人がある動画を警察に持ってきました。それはスーチャットがサマーキャンプでピンピンを暴行したとされる動画でした。
これを見たラーウェンは、ピンピンがスーチャット殺害に関わっていると確信、再びリー家族を拘束しました。さらに真実を話さないとこの動画を拡散すると脅し、サンクンにリーを痛めつけるように指示します。
痛めつけられる父の姿に耐えられなくなったピンピンは殺害したことを話してしまい、リー家族は逮捕されてしまいました。
現場検証が始まります。リー家族の無実を信じる住民達は、先祖の墓を掘り返そうとしてる警察に強い怒りを見せます。サンクンはリーの言葉通りにスーチャットを埋めたであろう場所を掘り返すと、そこにはスーチャットの遺体はなく、別のものが埋まっていたのです。
これで住民達の怒りが爆発し、暴動に発展します。この不手際の責任をとる形になり、ラーウェンと議員のデゥポンは辞任する形になりました。
その後二人は、リーに行き過ぎた行動だった事を謝ります。そこでラーウェンにとって亡くなった子を思うが故の行動だった事を知ったリーは、全ての罪を被り自首することにしました。
リーは逮捕されてしまいますが、家族を守りたいがためにやった事だと同情の声が上がり、それはやがて釈放を求める声となっていきました。
刑務所に入ったリー、掃除中に棺桶が運ばれるのを見て何かを思いついたのか、しばらく何かを考えた素振りを見せました。
以上、映画「共謀家族」のあらすじと結末でした。
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