プレイ 獲物の紹介:2010年フランス映画。脱獄囚、連続殺人犯、刑事による三つ巴の逃走・追跡劇を描くサスペンス&アクション。銀行強盗で服役中のフランクは、出所間近となり愛する妻子と共に暮らす日を楽しみにしていた。そんなある日、同房のモレルが冤罪を認められ釈放されることになる。フランクは生活に困っている妻アンナに、強盗で得た金の隠し場所を何とか伝えたいと考えていた。協力を申し出たモレルを信頼し、アンナへのメッセージを託したフランク。ところがモレルの正体は狡猾な連続殺人犯だった。焦ったフランクは刑務所を脱走し、妻子のもとへ向かう。そして逃げたフランクを追うため、敏腕刑事クレールがチームと共に動き出すのだった。
監督:エリック・ヴァレット 出演者:アルベール・デュポンテル(フランク・アドリアン)、アリス・タグリオーニ(クレール・リンネ)、ステファーヌ・ドゥバク(ジャン・ルイ・モレル)、セルジ・ロペス(マヌエル・カレガ)、ナターシャ・レニエ(クリスチーヌ)ほか
映画「プレイ 獲物」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「プレイ 獲物」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
プレイ 獲物の予告編 動画
映画「プレイ 獲物」解説
この解説記事には映画「プレイ 獲物」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
プレイ 獲物のネタバレあらすじ:脱獄
フランス。銀行強盗の罪で服役中のフランク・アドリアンは、3ヶ月後に迫った出所を心待ちにしていました。愛する妻アンナと、5歳の娘アメリと暮らすことが楽しみでなりません。
フランクは銀行から奪った金を隠す役割を担っており、隠し場所は仲間にすら教えていませんでした。同じ刑務所に収監されている強盗仲間達は、どうにかしてフランクの口を割らせようと必死です。看守は囚人から賄賂を受け取り、ある程度の違反は見逃していました。
ある夜、フランクの同房の囚人ジャン・ルイ・モレルが複数の囚人から暴行を受けます。彼は強姦の罪で服役していましたが、本人はずっと冤罪を訴えていました。目に余る暴力行為に加え、壁に貼っておいたアメリの絵までめちゃくちゃにされたフランクは激怒して囚人達に殴りかかります。
この騒ぎが原因で、フランクは半年刑期を延長されてしまいました。面会に訪れたアンナはそれを聞いて困り果てます。幼い娘を抱え、働き口も見つからない彼女は金に困っていました。
数日後、モレルの冤罪が認められ釈放が決定します。彼は助けて貰った恩返しがしたいと言い、フランクに電話番号を渡しました。普段は人を信用しないフランクですが、真面目で悪さをするようには見えないモレルを頼ることにします。
フランクはモレルに、「父を頼れ」とアンナに伝えるよう頼みました。金に困っているアンナへ、金の隠し場所のヒントとなるメッセージです。快諾したモレルは刑務所を出て、迎えに来た妻クリスチーヌと抱き合いました。
その数日後、見知らぬ男性がフランクの面会に訪れました。マヌエル・カレガと名乗った男性は元憲兵で、モレルのことを調べているそうです。カレガはモレルが狡猾な連続殺人犯だと疑っていました。証拠は何もなく、カレガ1人がモレルを怪しんでいるだけです。
しかし気になって電話をしてみると、アンナと連絡が取れなくなっていました。妻子のことが気がかりで堪らないフランクは、かつての仲間に襲われたことを利用して脱獄します。フランクの追跡を命じられたのは、敏腕刑事クレール・リンネの捜査チームでした。
プレイ 獲物のネタバレあらすじ:モレルの正体
クリスチーヌはフランクの脱獄を知り、酷く怯えます。モレルはフランクの情報を警察に上手く流し、彼を追い詰めようとしていました。夫妻が乗る車の後部座席には、眠るアメリの姿があります。フランクは妻子のアパートに駆けつけますが誰もいませんでした。
そこへ住所を掴んだクレール達が乗り込んで来ます。フランクは必死の逃走で追っ手から逃れ、夜になって墓地に忍び込みました。彼は父親の墓の下に金を隠していたのです。しかし金の入ったバッグはなくなっており、代わりにアンナの遺体を発見しました。
絶望したフランクはモレルに電話し、悲しみと怒りをぶつけます。金を奪い、アンナを殺害しても平然としているモレルは、自分を捜さなければアメリに危害は加えないと言います。クリスチーヌが子どもを欲しがっていたため、モレルはアメリを生かしておいたのでした。カレガが睨んだ通り、モレルは連続殺人犯だったのです。
モレルは最初からフランクの金を狙っており、信用を得るために大人しい男の演技をしていたのでした。アメリは言語障害を持っているため話すことが出来ず、誰にも助けを求められません。
一方、クレール達はモレルからの情報提供とは知らず、以前フランクが潜伏していた廃屋へ向かっていました。その周辺で惨殺された女性の遺体を複数発見します。モレルが自分の罪を丸ごとフランクに着せるため、用意周到に仕組んでおいたのです。警察はフランクを連続殺人犯と断定し、更に捜索の手を広げました。
プレイ 獲物のネタバレあらすじ:モレルを追って
フランクはカレガの家に押し入り、銃で脅してモレルの情報を聞き出します。カレガがモレルと会ったのは5年前。未成年者の失踪事件で尋問した折、すぐに怪しいと気付きました。その後も失踪事件は続いたものの証拠は発見されず、行き過ぎた捜査からカレガは免職処分を受けたそうです。
それでもカレガはモレルが連続殺人犯だと確信し、個人的な捜査を進めていました。フランクからモレルの電話番号を入手したカレガは住所を調べ、南仏の町シャセーニュに潜伏していると突き止めます。すると目撃情報を得た警察がカレガの家の近辺に集まり始めました。
逃げるためにクレールを人質に取ったフランクは、彼女から自分が連続殺人犯として追われていると聞かされ、自分も警察もモレルに嵌められたと吐き捨てます。フランクはカレガの協力もあってその場を逃げおおせますが、カレガは警察に撃たれた後死亡してしまいました。
現場に到着したクレールの上司ルチアーニは彼女を厳しく叱責します。フランクを追う内に、クレールは彼の犯行ではないと感じるようになっていました。それをルチアーニに訴えますが聞き入れて貰えず、捜査から外されてしまいます。
フランクは車を盗み、シャセーニュまでやって来ました。モレルに常用薬があったことを思い出し、薬局の向かいにあるアパートの空き室に忍び込みます。その窓からモレルが現れるのをじっと待ちました。
プレイ 獲物のネタバレあらすじ:決戦の時
クレールは事件の洗い直しを行います。刑務所からフランクの面会の記録を受け取った彼女は、カレガの姿を見て驚きました。カレガの知人の憲兵は、彼が連続殺人犯としてモレルをしつこく追っていたことを話します。クレールはモレルについて調べ、シャセーニュへ車を飛ばしました。
空き室に潜み続けたフランクは、ついにモレルを発見します。尾行してようやくモレルの家を突き止め、日が沈むのを待って侵入しました。同じタイミングでクレールもモレルの家に到着します。モレルとクリスチーヌがクレールの応対をしている隙に、フランクはアメリを発見しました。
家の中を見回したクレールは、アメリが描いた絵を見つけます。モレルの犯行を確信した彼女は、何も気付かなかった振りをして一旦家を出ました。モレルはフランクを見つけて射殺しようとしますが、戻って来たクレールに銃口を向けられます。
フランクはその隙にアメリを連れて逃げ出しました。モレルがフランクを追い、クリスチーヌはクレールを射殺しようとして呆気なく返り討ちにされます。
プレイ 獲物の結末:事件解決
モレルに追われ、ついに崖まで追い詰められたフランク。銃撃されて崖から落ち、途中の木に何とか捕まります。モレルがトドメを刺そうとした時、クレールと、更にクレールの動きを知ったルチアーニが駆けつけました。モレルはクレールに撃たれて崖から転落します。
クレール達がすぐに助けるとフランクに叫んだ時、銃声が響いてフランクは崖下に落下しました。撃ったのは娘をモレルに殺害された男性です。彼は警察の動きからフランクが娘を殺害した犯人だと勘違いし、復讐の引き金を引いたのでした。
その後モレルの遺体は発見されましたが、フランクは一向に見つかりません。クリスチーヌがモレルの犯行を認め、連続殺人事件は解決します。
3ヶ月後、クレールは施設に預けられたアメリに会いに行きました。職員から、数日前アメリに届いたというモロッコからの手紙のコピーを渡されます。それはフランクが持ち歩いていたアメリの絵でした。クレールはフランクの生存を確信します。
アメリがたどたどしく「パパ」と呟いて微笑み、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「プレイ‐獲物‐」のあらすじと結末でした。
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