メイド・イン・USAの紹介:1967年フランス映画。リチャード・スタークの小説『悪党パーカー/死者の遺産』を映画化。ジャーナリストが元恋人の死にまつわる事件に挑むサスペンス&ミステリー。ジャーナリストのポーラは、元恋人のリシャールから電報を貰いアトランチック・シティにやって来た。しかし彼は既に死亡しており、新聞には埋葬まで済ませたと書かれている。死因は心臓麻痺らしいが、ポーラは納得しなかった。リシャールの死の真相を追うポーラに様々な人物が接触を図る。彼らと対峙するポーラは、事件を調べる内に闇に葬られた真実を見つけるのだった。
監督:ジャン=リュック・ゴダール 出演者:アンナ・カリーナ(ポーラ・ネルソン)、ラズロ・サボ(リチャード・ウィドマーク)、ジャン=ピエール・レオ(ドナルド・シーゲル)、マリアンヌ・フェイスフル(バーで唄う女)、小坂恭子(ドリス・溝口)ほか
映画「メイド・イン・USA」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「メイド・イン・USA」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
メイド・イン・USAの予告編 動画
映画「メイド・イン・USA」解説
この解説記事には映画「メイド・イン・USA」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
メイド・イン・USAのネタバレあらすじ:起
舞台はフランス、架空都市「アトランチック・シティ」。去年の地方選挙で共産党が惨敗した街です。ジャーナリストのポーラ・ネルソンは昨日この街に着いたばかりで、ホテルに泊まっていました。彼女は元恋人のリシャールから電報を貰い街にやって来たのですが、到着した時には既に彼は死亡していました。
原因は心臓麻痺らしいのですが、ポーラは疑っています。部屋の窓から外を見ると、刑事のリチャード・ウィドマークとドナルド・シーゲルがポーラを監視していました。リシャールの仕事仲間チフスがポーラを訪ねて来ます。
ポーラはチフスに銃を突きつけ慎重に部屋に招き入れました。チフスはリシャールの死について何か秘密を知っているようですが、とてつもなく深刻なこととしか話しません。逆に情報を引き出そうとして来る彼を、ポーラは靴で思い切り殴って殺害しました。
チフスが持っていた新聞から、リシャールの検死を担当したのはコルヴォ博士だと知ります。その後チフスの甥デヴィッド・グーディスとその恋人ドリス・溝口に会ったポーラは、チフス殺害の件を口外しないで欲しいと頼みました。
メイド・イン・USAのネタバレあらすじ:承
リシャールの住所を入手したポーラは、先にコルヴォ博士に会いに行きました。リシャールの本当の死因について聞きますが、彼は心臓麻痺という診断を覆すつもりは無いようです。ポーラはコルヴォ博士が昔市長の秘書をしていたと思い出しました。
共産党員だった市長はかつて何者かに暗殺されています。そして今回のリシャールの件も何者かが闇に葬ろうとしているようでした。リシャールの住所へ向かったポーラは突然襲われて昏倒し、倉庫のような場所で目を覚まします。そこにはリチャードの姿もありました。
ポーラはリシャールを殺害したのはリチャードだと確信します。リチャードは、リシャールは市長暗殺の証拠を掴んだことが原因で消されたのだと話しました。証拠の在処を知っているか尋ねられ、ポーラは知らないと答えます。
メイド・イン・USAのネタバレあらすじ:転
その後、チフスと溝口が他殺体で発見されます。その容疑がポーラにかけられました。デヴィッドもポーラがチフスを殺したと喚きますが、警察には相手にされていません。リチャードはポーラに助け合おうと持ちかけました。
リシャール殺害の確信を持っているポーラは睨みつけますが、辻褄が合わないと悩みます。するとリチャードは、複数人で行ったのだと口にしました。ポーラはリシャールの情報を集め、彼が共産主義者で党の指導者だったことを突き止めます。
リシャールは昔の市長と同じ運命を辿ったのでした。ポーラはリシャールの殺害を認めたドナルドを射殺します。
メイド・イン・USAの結末
ポーラはデヴィッドと組んでリチャードと対峙します。ポーラはリチャードに、リシャール暗殺を認める手紙を書かせました。デヴィッドがリチャードを殺害すると、今度はポーラがデヴィッドを射殺します。真実を隠すためだと呟き、ポーラは静かに涙を流しました。
事件を終わらせたポーラはアトランチック・シティを出て、知人の記者フィリップの車に乗り込みます。ファシズムの時代は必ず来ると警告するポーラ。フィリップは右翼も左翼も最早時代遅れだと話します。
車が走り去り、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「メイド・イン・USA」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する