ディア・エヴァン・ハンセンの紹介:2021年アメリカ映画。ブロードウェイで上演され大ヒットしたミュージカルを映画化。社交不安障害に悩む主人公エヴァンが、セラピーの一環として書いた自分宛ての手紙、それが後に大きな悲劇を招き、エヴァン自身にも大きな困難として降りかかることになります。
監督:スティーブン・チョボウスキー 出演:ベン・プラット(エヴァン・ハンセン)、ケイトリン・デヴァー(ゾーイ・マーフィー)、ジュリアン・ムーア(ハイディ・ハンセン)、エイミー・アダムス(シンシア・マーフィー)、アマンドラ・ステンバーグ(アラナ・ベック)、ニック・ドダーニ、コルトン・ライアン、ダニー・ピノ、ほか
映画「ディア・エヴァン・ハンセン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ディア・エヴァン・ハンセン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ディア・エヴァン・ハンセンの予告編 動画
映画「ディア・エヴァン・ハンセン」解説
この解説記事には映画「ディア・エヴァン・ハンセン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ディア・エヴァン・ハンセンのネタバレあらすじ:起
17歳の高校生エヴァン・ハンセン(ベン・プラット)は、社交不安障害に悩まされて暮らしていました。セラピーにかかり、どうにか高校に戻ることが出来ましたが、エヴァンの不安は消えません。
新しい友達を作ろうにも上手く行かず、エヴァンはセラピストに指示された、自分への手紙を書くために図書館へ向かいます。そこで懸命に書いた手紙には、彼が密かに想いを寄せていたゾーイ・マーフィー(ケイトリン・デヴァー)の事が書いてありました。
そこに、たまたまゾーイの兄コナー・マーフィー(コルトン・ライアン)が話しかけてきて、その手紙を見られてしまいます。妹の事が書かれていた事を知ったコナーは激怒し、手紙を持って出ていってしまいました。
その後、どうにか誤解を解こうとエヴァンはコナーを探しましたが、あれから休んでいて会えないでいた所に、コナーが自殺したという知らせを聞いて驚きます。
さらに困ったことに、コナーの両親ラリー(ダニー・ピノ)とシンシア(エイミー・アダムス)は、コナーが持っていた手紙がコナーの遺書で、エヴァンとは親友だったのだと誤解してしまっていたのでした。
どうにか誤解を解こうと必死に説得しますが理解してもらえず、説得のためについた小さな嘘が、さらに深みにはめてしまうのでした。
ディア・エヴァン・ハンセンのネタバレあらすじ:承
そんな中、エヴァンは学級委員アラナ(アマンドラ・ステンバーグ)から、追悼式でコナーのためにスピーチをするよう頼まれてしまいます。はじめは断っていたエヴァンでしたが、話しているうちにアラナも自分と同じ社交不安障害に悩んでいることを知り、日々努力をしているアラナの頼みを聞く事にしたのです。
とはいえ、エヴァンには苦痛とも言えるスピーチの舞台。上手くできる自信もありません。しかし、エヴァンをコナーの親友だと信じて疑わないシンシアの表情を見て力をもらったエヴァンは、自分の話とコナーの話を上手くミックスさせて創作し、スピーチします。
それは意外にも大きな反響を呼び、世界中の心に傷を持つ人々に響き、一躍有名人となってしまいます。それは兄の死にふさぎ込んでいたゾーイの心にも響き、エヴァンに心を開くきっかけにもなりました。
エヴァンはアラナと、今は封鎖されている果樹園を再開するプロジェクトを立ち上げ寄付を開始しました。それはエヴァンがコナーと子供の頃よく行った事になっている思い出の場所です。スピーチで一躍有名になったエヴァンのおかげで多くの人が集まり、協力してくれることになりました。
さらに、エヴァンはあれから急速に仲が深まったゾーイとも付き合う事になり、ラリーとシンシアからも暖かく迎えられ、家族同然に扱ってもらえます。今までが嘘のような幸せな時間をエヴァンは過ごすのでした。
ディア・エヴァン・ハンセンのネタバレあらすじ:転
ある日、エヴァンは母ハイディと共にマーフィー家の夕食に招待されます。そこで大学への進学費用が経済的に苦しいと話した際に、ラリーとシンシアはコナーのために貯めていたお金をエヴァンのために使いたいと、援助の話を持ちかけますが、ハイディは金持ちの施しは受けないと断ってしまいました。
その後、エヴァンはシンシアと口論になり、日頃抱えていたシンシア達に相応しい人間にならなくてはならないというプレッシャーを、初めて吐き出しました。
あれから、エヴァンがゾーイと付き合った事でコナープロジェクトが疎かになっていました。あまりに進まない現状に焦ったアラナは、絶対に見せてはならないと釘を刺されていたコナーの遺書を公開してしまいます。そのせいでネットは大騒ぎになり、様々な意見が交わされる事になります。
それは、マーフィー家が原因で自殺したのではないかと推測され始め、ラリーとシンシアが揉める原因となってしまいます。いがみ合う二人の姿に居たたまれなくなったエヴァンは、ついに本当の事を話してしまいます。
この遺書は本当は自分宛にエヴァンが書いたもので、それをコナーに取られたこと、本当はコナーとも親友ではなかったこと、それを嘘だと言い出せなかったこと、洗いざらい全て話しました。
それを聞いたゾーイは相当にショックを受け、これが原因で別れることになります。こうしてエヴァンは心の拠り所だったマーフィー家との関係を終わらせてしまいました。
ある日、ハイディが家に帰ると、打ちひしがれるエヴァンを見つけます。そして初めてエヴァンが自分宛に書いたあの手紙を目にします。そこには苦しんできたエヴァンの胸の内が綴られていました。ハイディはその胸の内に気づいてやれなかった事を謝ります。
ディア・エヴァン・ハンセンの結末
その後、ゾーイとは学校で会っても目を合わせる事もありませんでした。しかし、本当の事を告げたにも関わらず、マーフィー家はそれを公表することはなく、相変わらず自殺の原因だと責められていたのです。
その事に耐えられなかったエヴァンは、動画で真実を全て話す事にしました。これによりエヴァンは以前と同じように一人ぼっちに戻っていきます。
それからエヴァンは、コナーの事を本当に知ろうと思い、コナーの好きだった事や本当の友達は誰かを探し始めます。その結果、コナーが心のケアにかかっていて、そこで自作の歌を演奏して歌っている映像を手に入れる事が出来ました。それをマーフィー家やアラナにシェアします。
高校を卒業し、大学に入るための資金を得るためにバイトをする毎日を送るエヴァンに、ゾーイから連絡が入りました。そして会う約束をします。
待ち合わせ場所は、その後再開された果樹園です。ゾーイに会い、互いに近況を話し合った後、エヴァンは改めてあの時のことを謝罪します。ゾーイもその謝罪を受け入れました。
別れ際、エヴァンは待ち合わせ場所をなぜ果樹園にしたのかをゾーイに問うと、ゾーイは、コナーが好きだった場所を見て欲しかったと答えるのでした。
ゾーイが去った後、エヴァンはひとり自分宛ての手紙を書いていました。そしてもう二度と引きこもったり、嘘で固めた自分を作ったりせず、ありのままの自分で生きていくことを決意するのでした。
以上、映画「ディア・エヴァン・ハンセン」のあらすじと結末でした。
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