ムッシュとマドモアゼルの紹介:1977年フランス映画。ジャン=ポール・ベルモンドがスタントマンとスターの二役を演じ、空中でヘリからセスナに飛び乗る危険なスタントを披露するアクション・コメディ映画。相手役のスタントウーマンを演じるのは『ミクロの決死圏』、『女ガンマン 皆殺しのメロディ』等のラクエル・ウェルチ。冒頭の映画撮影シーンで本人役としてジェーン・バーキン、ジョニー・アリディが特別出演。そのシーンの映画監督役は、『J-P・ベルモンドの交換結婚』でベルモンドとも仕事をしている、1950年代のヌーヴェルヴァーグの旗手クロード・シャブロル。
監督:クロード・ジディ 出演者:ジャン=ポール・ベルモンド(マイク/ブルーノ)、ラクエル・ウェルチ(ジェーン)、シャルル・ジェラール(ヒヤシンス)、アルド・マッチョーネ(セルジオ)、レイモン・ジェローム(サン=プリ伯爵)他
映画「ムッシュとマドモアゼル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ムッシュとマドモアゼル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ムッシュとマドモアゼル」解説
この解説記事には映画「ムッシュとマドモアゼル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ムッシュとマドモアゼルのネタバレあらすじ:マイクとジェーン
スタントマンのマイクとアメリカ人のスタントウーマン、ジェーンは恋人同士で、多くのフランス映画でスターの代役として共演してきた。今日も撮影所で、ジェーン・バーキンとジョニー・アリディの代役として、火事になった部屋にいる女性を救出するために紳士が壁をよじ登るシーンを演じ、そのシーンが終わると横のセットでジェーン・バーキン本人とジョニー・アリディ本人よるシーンの撮影が始まる。
その時、マイクとジェーンに監督が「明朝10時」と声をかける。マイクのマネージャーのヒヤシンスによるとその時間に撮影がある。だが、二人はその時間に結婚式をする予定だった。ジェーンは断固撮影を拒否する。
翌朝、盛装したマイクがヒヤシンスと、花嫁衣裳のジェーンを迎えに行くが、マイクの運転する自動車の行き先はロケーション撮影の現場だった。ボニーとクライド風の衣装に着換えて撮影用の自動車に乗り換えた二人だが、ジェーンは彼女をだまして撮影に連れてきたマイクに怒り心頭。そして、カメラに近づけという監督の指示に従ってマイクが運転するがブレーキが利かず、自動車は道を外れて転落する。
ジェーンが意識を取り戻した時,二人共重傷でベッドにつながれていた。そこへヒヤシンスが二人の結婚のために区長を連れてやってくる。区長の「ジェーンを妻としますか」という問いにマイクははいと答えたが、「マイクを夫としますか」という問いへのジェーンの答えはNoであった。
ムッシュとマドモアゼルのネタバレあらすじ:ブルーノ・フェラーリとマイク
マイクは怪我が完治するが仕事がない。おまけに行きつけのカフェのつけもたまっている。やむなく友人のもってきたゴリラの着ぐるみをきてスーパーでパスタの安売りの宣伝をする仕事をする。
さらに近所の子供たちを動員して、子だくさんの身障者を演じて社会保障局の役人をだまして金を得る。チューリップを買ってジェーンのアパートを訪れるが、部屋に入れてもらえない。
そんなとき、女たちのあこがれの的、国際的スター、ブルーノ・フェラーリがフランスにアクション超大作スパイ映画の撮影にやってきた。だが、スタントを全部自分でやるのが売り物のブルーノは実は梯子を上るのも怖がる男だった。
プロデューサーとイタリア人監督セルジオはスタントをする代役を捜し、マイクに白羽の矢が立つ。メイクをするとマイクはブルーノと、鏡の中の顔のように瓜二つだった。
ムッシュとマドモアゼルのネタバレあらすじ:ブルーノが二人
アクションシーンの撮影が始まる。マイクはわざと失敗して、彼の相手役の代役女優を追い出し、ジェーンに出演交渉に行く。ジェーンはサン=プリ伯爵のお城で開かれる晩餐会の客となっていた。マイクは給仕に化けてジェーンに接触。晩餐会で伯爵が出し抜けにジェーンに求婚して驚かされるが、ジェーンを映画に引き込むことに成功する。
セット撮影ではマイクが階段落ちを何度もやらされる横でセルジオがジェーンに言い寄る。なかなか仲直りしてくれないジェーンに近づくためマイクは、セルジオとジェーンがディナーをするレストランにブルーノに化けて登場。ジェーンのために巨大なバースデーケーキを用意し、勢いよくロウソクを吹き消してクリームをセルジオの服にかけたところで、電話でブルーノ本人を呼び出す。
レストランにブルーノが入ると、ブルーノの自動車にジェーンを乗せてブルーノの家へ。ジェーンはマイクがブルーノに化けていると気づいたが、気づいていないふりをしてついていく。
ブルーノのベッドルームでジェーンがシャワーを浴び、もう一息でベッドを共にできそうなところでブルーノが帰宅。マイクは逃げ帰る。
ムッシュとマドモアゼルのネタバレあらすじ:空中ショー
次の日は記者たちを呼んで、空中でヘリコプターからセスナ機に飛び乗るシーンの撮影がある。撮影前、ジェーンは昨夜ブルーノと寝たと言ってマイクをいじめる。怒ってメイク中のブルーノの元に行ったマイクだったが、ブルーノがゲイであることを知る。
ブルーノがスタントもする建前なので、あらかじめヘリに隠れていたマイクが空中でブルーノに入れ替わる。マイクは見事にヘリからのばした縄梯子から、ジェーンの操縦するセスナに飛び移る。だが、その後でジェーンの横に行こうとしてセスナから落ちてしまう。
マイクの期待通り、パラシュートをつけていたジェーンはセスナからダイブしてマイクを捕まえる。だが、いたずらが過ぎるマイクに怒って、その日ジェーンの花嫁衣裳をもって撮影を見学に来ていた伯爵に結婚を承諾する。
ムッシュとマドモアゼルの結末:ゴリラと花嫁
伯爵のお城でたくさんのお客を招いて伯爵とジェーンの結婚式が行われようとしていた。ところが土壇場で、伯爵を夫としますかという問いに対してまたもジェーンは「いいえ」と言う。
そこに、伯爵の飼っているゾウやトラといった動物たちが乱入してくる。
結婚式をじゃまするためにマイクが動物を放したのだ。そしてゴリラの着ぐるみのマイクが登場し、ジェーンを、自分たちの結婚式のため区役所へとさらってゆく。
以上、映画「ムッシュとマドモアゼル」のあらすじと結末でした。
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