ディヴァイドの紹介:2011年アメリカ映画。極限状態に陥った9人の男女の混乱と憎悪を描くSFサスペンス。ニューヨークが突然謎の爆撃に見舞われた。エヴァ達9人の男女は何とか地下シェルターに避難することに成功したが、助かる見込みは無い。食料も少ない中、9人の間には次第に不安と焦燥感が生まれていった。やがて互いの対立が激化した時、防護服に身を包んだ謎の人物の襲撃を受ける。
監督:ザヴィエ・ジャン 出演者:ローレン・ジャーマン(エヴァ)、マイケル・ビーン(ミッキー)、マイロ・ヴィンティミリア(ジョシュ)、コートニー・B・ヴァンス(デルヴィン)、マイケル・エクランド(ボビー)ほか
映画「ディヴァイド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ディヴァイド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ディヴァイド」解説
この解説記事には映画「ディヴァイド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ディヴァイドのネタバレあらすじ:謎の爆撃
舞台はアメリカ、ニューヨーク。街は突然の爆撃に襲われ、人々はパニックに陥りました。アパートで婚約者サムと暮らしていたエヴァは、管理人ミッキーの地下シェルターに急いで逃げ込みます。シェルターにたどり着けたのは、エヴァ、サム、ミッキーの他に6人。若者ジョシュとその異母弟エイドリアン、ジョシュの友人ボビー。まだ幼い少女ウェンディにその母親マリリン、黒人のデルヴィンです。
ミッキーは核攻撃だと確信を持っており、放射能による汚染を防ぐため決してドアを開けるなと全員に命令しました。ミッキーは9.11で家族を喪って以来地下に食料を備蓄しており、9人はそれで糊口をしのぐことになります。しかし敵が何者なのか、外の世界はどうなってしまったのか、何も分からない彼らは不安と焦燥に包まれました。
デルヴィンは無線機を使って助けを呼ぼうとしますが、応答はありません。真っ先に精神的に不安定になったのはサムでした。彼は高圧的なミッキーに不満を喚き散らします。その時、突然ドアの向こうから物音がしました。サムは助けが来たと喜びますが、ミッキーは警戒して明かりを消させます。ドアを破壊して現れたのは、防護服を着て銃で武装した謎の男達でした。
彼らは無言でエヴァ達を見回すと、突然ウェンディを連れ去ってしまいます。更に残ったエヴァ達に発砲しました。エイドリアンが被弾する中、ミッキーとデルヴィンの反撃により防護服の兵士2人を殺害します。エヴァがエイドリアンの治療を担当し、ミッキーは急いでドアを封鎖しました。
ディヴァイドのネタバレあらすじ:深まる謎
娘を奪われたマリリンは半狂乱になって暴れます。デルヴィンも外の状況を知っておくべきだと提唱しました。ミッキーは反対しますが、結局ジョシュが死体から脱がせた防護服を着て外へ行くことになります。ミッキーが外に出ると、周囲にはビニールで覆われた通路のようなものが出来ていました。
進んで行った先で、ジョシュは子ども達が非人道的な謎の実験に使われているのを目撃します。その中にはウェンディの姿もありました。正体がばれたジョシュは命からがら地下シェルターに逃げ帰り、パニック状態で見たものを説明します。
防護服を来た人物が行っていた謎の実験。被験者となったウェンディ。しかし敵が何者で何が目的なのか、結局は分からずじまいです。更に外からドアを溶接されてしまい、エヴァ達はシェルターに閉じ込められてしまいました。
絶望する8人の周囲では、殺した兵士2人の死体が腐り始めて強烈な臭いを発しています。衛生環境は悪化し、ジョシュは被爆したのか顔色が悪くなっていきました。エヴァはエイドリアンの世話をする内に、彼と急速に親しくなっていきます。その様子を、サムが嫉妬に染まった目で見ていました。
ディヴァイドのネタバレあらすじ:不和
過酷な地下の暮らしは続きます。ウェンディを失ったマリリンは明らかに精神に異常を来たしていました。死体の処理を行ったボビーも心に深い傷を負い、荒れていきます。更に食料が底をついてしまい、皆の精神は限界にきていました。ミッキーの態度を怪しんだデルヴィンが彼と揉み合いになり、射殺されてしまいます。
ミッキーは銃の暴発で正当防衛だと主張しましたが、ジョシュ達によって椅子に拘束されました。ジョシュとボビーから拷問を受けたミッキーは、隠し部屋のロック番号を教えます。部屋の中にはまだ食料が残っていました。
食事にありつくことは出来ましたが、エヴァ達は残虐性を増すジョシュとボビーを警戒するようになります。ジョシュはリーダーのように振る舞い、ボビーと共にマリリンを奴隷のように扱いました。レイプされ続ける彼女は心身ともに限界です。
髪の毛が抜けるようになったジョシュはバリカンで刈り上げ、ボビーにも強要しました。ボビーも既に精神の限界にきています。そんな彼らと距離を置いていたエヴァは、ある日ミッキーから思いがけない情報を得ます。隠し部屋の赤い缶の中に、銃が入っているというものでした。
ディヴァイドのネタバレあらすじ:反撃
エヴァはミッキーの言葉の真偽を確かめるため、隠し部屋へ行こうとします。ところがその途中、ジョシュとボビーによってなぶり殺しにされたマリリンを発見しました。恐怖と怒りに染まったエヴァは、銃を入手しジョシュ達を殺すか、支配下に置こうと決意します。
そこでエヴァがジョシュの気を引いている隙に、サムが銃を入手する計画を立てました。サムは何とか銃を手に入れましたが、エヴァとエイドリアン、ジョシュとボビーに囲まれパニックになります。
その結果、彼は以前から嫉妬していたエイドリアンを撃ち殺してしまいました。エヴァは缶の蓋を使い、銃を拾ったボビーの首を後ろから掻っ切ります。エヴァは銃を拾ってミッキーのところまで逃げました。銃を受け取ったミッキーは、追って来たジョシュに発砲します。
ディヴァイドの結末:更なる絶望
撃たれたジョシュはランプを床に叩きつけ、その炎に焼かれて死亡しました。火は瞬く間に燃え広がり、煙が地下に充満します。必死に火を消そうとするサムとミッキー。2人の背中をじっと見ていたエヴァは、彼らを置き去りにして逃げる決意をしました。
隠し部屋に入って内側から鍵をかけ、防護服を着てトイレを破壊します。彼女は以前、トイレが外の世界と繋がっているとミッキーから聞いていたのです。ドアを開けろと叫ぶサム達の絶叫を聞きながら、エヴァは1人トイレの穴に飛び込みました。
糞尿の中を泳ぎ、ハシゴを見つけ、エヴァはついに脱出に成功します。ところが外の世界は既に滅亡を迎えていました。破壊され尽くした街には灰が舞い、白骨化した遺体が転がっています。絶望の世界でエヴァが1人立ち尽くし、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「ディヴァイド」のあらすじと結末でした。
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