ライド・オンの紹介:2023年中国映画。2024年4月7日に70歳を迎えた香港映画界の至宝ジャッキー・チェンの初主演から50周年を記念して製作された集大成的作品です。ジャッキー演じる第一線を退いたベテランスタントマンが愛馬、とある目的から再び危険なスタントに挑む姿を描きます。日本語吹替版では長年ジャッキーの吹き替えを務め、2023年で声優業を引退した石丸博也が本作のために一時的に復帰しています。
監督:ラリー・ヤン 出演者:ジャッキー・チェン(ルオ・ジーロン)、リウ・ハオツン(シャオバオ)、グオ・チーリン(ルー・ナイホァ)、ユー・ロングァン(ホー総裁)、アンディ・オン(ダミー)、ジョイ・ヨン(インズ)、ユー・アイレイ(シアマオ)、シー・シンユー(デビッド)、レイ・ロイ(ワン社長)、ウー・ジン(ユェン・ウェイ)、スタンリー・トン(トン監督)、シャオ・シェンヤン(リーガン)、ラン・ユエティン(シャオバオの母)ほか
映画「ライド・オン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ライド・オン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ライド・オン」解説
この解説記事には映画「ライド・オン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ライド・オンのネタバレあらすじ:起
かつて香港映画界で伝説的なスタントマンとして名を馳せたルオ・ジーロンは8年前の撮影時に生死の境をさまよう大怪我をしたことから第一線を退き、現在は3年前から育てている愛馬のチートゥと共に古い撮影所に住み込みながらエキストラなどの仕事で日銭を稼ぐ日々を送っていました。ルオは借金を抱えており、取り立て屋のダミーから逃げ続けていました。
そんなある日、ルオのもとにとある大企業から秘書と弁護士が訪ねてきました。ルオの友人であり、チートゥの元持ち主であったワンの死後、有力な大馬主であるホー総裁との間に債務トラブルがあったことが明らかになったことで、抵当として近々チートゥが差し押さえられるということでした。
息子同然に愛情を注いできたチートゥを手放したくないルオでしたが、弁護士を雇う金がありませんでした。そこでルオは法学部学生である一人娘のシャオバオを頼ることにしました。ルオは仕事熱心なあまり今は亡き妻と離婚したことからシャオバオはルオと長年疎遠になっており、一度は冷たく突き放してしまいました。しかし、やはり父を見捨てることができないシャオバオは恋人で新米弁護士のルー・ナイホァに協力を求めることにしました。
ライド・オンのネタバレあらすじ:承
そんなある日、ルオの元弟子でスタントコーディネーターのデビッドが訪ねてきました。ルオが町でダミーらチンピラたちと小競り合いをしている様が動画に撮られ、SNSに拡散されたのです。デビッドは近々近日撮影予定の新作映画にスタントマンとしてチートゥと共に出演してほしいとオファーしてきました。ルオは借金返済のためにOKし、シャオバオもルオのスタント契約事項のチェックをするアシスタントとして撮影に帯同することにしました。
ルオはチートゥにスタントの振り付けを教えようとしましたが、チートゥは中々覚えてくれないばかりか撮影本番でもNGを連発してしまい、一度は映画プロデューサーでもあるホー総裁の馬と交代させられそうになりました。しかし、デビッドがもう一度チャンスをくれないかと監督に頼み込み、ルオとチートゥはその期待に応えて撮影は大成功しました。改めてチートゥに惚れ込んだホー総裁は債務トラブルをチャラにするという条件でチートゥを大金で引き取りたいと申し出ましたが、ルオはそれを断りました。
ルオとチートゥのもとには次々と仕事が舞い込み、ルオはかつてのように危険なスタントを次々とこなしていきました。さすがにこれにはシャオバオもルオとチートゥの身を心配しました。そんな時、ルオはチートゥに乗って崖を大ジャンプする場面を撮影することになったのですが、その直前で作られた崖のセットではジャンプするための助走に必要な長さが足りないことが明らかになりました。もし撮影を断れば契約違反としてセット作り直しなどの諸経費を全額負担しなければならなくなり、ルオはシャオバオのためにとチートゥに乗って大ジャンプを成功させました。この件をきっかけとして、ルオとシャオバオとの距離は縮まっていきました。
ライド・オンのネタバレあらすじ:転
そんなある時、ルオの弟子でスタントウーマンのインズが撮影中に大怪我を負うという事故が発生しました。病院を訪れたルオは、インズの夫で自身の弟子でもあるシアマオが涙を流している様を目の当たりにし、改めてスタントマン稼業の過酷さを思い知らされました。
一方、債務トラブルに関する裁判の準備の最中、チートゥの以前の所有者はワンではなく別人の名義になっていることが明らかになり、ルオは勝訴する公算が大きくなったと考えて安堵しました。
ルオはシャオバオと一緒にナイホァの両親と食事会をすることにしました。会は和やかに進みましたが、ルオの態度の悪さを見かねたシャオバオは良い父を演じているだけだと批判し、チートゥに無理をさせすぎだと忠告しました。ルオは逆ギレし、親子の関係にヒビが入ってしまいました。
ルオはシャオバオ抜きでチートゥと共に次の撮影に臨みました。ところが、チートゥは過酷で危険なスタントの連続で前脚を痛めており、撮影中によろけてしまいルオは落馬して地面に叩きつけられてしまいました。ルオが病院に担ぎ込まれたことを知ったシャオバオは、ルオが密かに保管していた映像データと遺言書を見つけました。映像には幼少期のシャオバオがルオと対面している様子が映っており、遺言書にはもし自分に何かあればチートゥをシャオバオに譲ると記されていました。ルオが借金を背負ったのも8年前の大怪我が原因だったことを知ったシャオバオはルオとの和解を果たしました。
退院したルオは今度こそスタントマン稼業を完全に引退すると決意しました。ルオとシャオバオはこれまでルオがスタントを務めた映画を一緒に見ながら涙を流しました。
ルオの前にダミーたちがまたもや現われ、チートゥを奪おうとしました。チートゥと共にダミーたちを退けたルオはスタント稼業で稼いだ金を渡し、武術の素養のあるダミーに武術を教えることにしました。
ライド・オンの結末
ある日、ルオの元弟子で今はスター俳優となったユェン・ウェイが訪ねてきました。ユェンはルオに恩返しすべく、新作映画にスタントマンではなく顔出しの役者として出演してほしいとオファーしました。ルオは一度だけならと出演を快諾しました。
シャオバオは引退の約束を破ったのかと激怒しましたが、ルオはチートゥと共に撮影現場に入りました。しかし、ユェンと監督はルオがチートゥに乗って大ジャンプするシーンはCGを使うことにしており、ルオにそのことを説明しました。納得がいかないルオはCGを拒んで自らスタントをしようとしましたが、息子同然の存在だったチートゥを酷使してきた負い目、シャオバオの忠告が頭をよぎり、結局はスタントを断念してCG使用に応じました。
やがて債権トラブルの裁判の日を迎えました。ホー総裁側が提示した新たな証拠が決め手となり、ルオは敗訴してチートゥを手放すことになってしまいました。ルオの心情を思いやったシャオバオはホー総裁に掛け合い、不器用ながらも家族のために粉骨砕身してきた父にチートゥを返して欲しいと頼みました。一方、ルオは涙ながらにチートゥに別れを告げました。
その数日後、なんとチートゥがルオのもとに帰ってきました。シャオバオがチートゥを返しに来たホー総裁に感謝すると、ホー総裁は頼まれなくてもチートゥを返すつもりだったと語り、ルオと別れて以降チートゥは食事を一切採らなかったということを明かしました。ホー総裁はチートゥの精神力に感服し、ルオのもとに戻すことにしたのです。ルオはシャオバオやナイホァと共に再びチートゥと暮らせる喜びを分かち合いました。
以上、映画「ライド・オン」のあらすじと結末でした。
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