ロイヤルホテルの紹介:2023年オーストラリア映画。オーストラリアにやってきたフィンランドの女性バックパッカー2人が現地のパブで働くうちにハラスメントを受ける様を記録したドキュメンタリー映画「Hotel Coolgardie」(2016年)に着想を得て製作されたスリラー映画です。オーストラリアを旅していた2人組のアメリカ人女性は金に困ったことから荒野の古びたパブで働くことになるのですが、彼女たちを待ち受けていたのは店長や荒くれ客からのセクハラ、パワハラ、女性差別でした・・・。
監督:キティ・グリーン 出演者:ジュリア・ガーナー(ハンナ)、ジェシカ・ヘンウィック(リブ)、ヒューゴ・ウィーヴィング(ビリー)、トビー・ウォレス(マティ)、ハーバート・ノードラム(トルステン)、ダニエル・ヘンシュオール(ドリー)、ジェームズ・フレッシュビル(ティース)、アースラ・ヨビッチ(キャロル)ほか
映画「ロイヤルホテル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロイヤルホテル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ロイヤルホテル」解説
この解説記事には映画「ロイヤルホテル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロイヤルホテルのネタバレあらすじ:起
親友同士のアメリカ人女性ハンナとリブはオーストラリアへ旅行に訪れていました。しかし、途中で金に困ったことから、ハンナとリブはワーキングホリデー制度を利用して現地で働くことにしました。
2人が働くことになったのは、荒れ果てた田舎にあるパブ「ロイヤルホテル」でした。ハンナは都会での仕事を希望していましたが、リブはここでいいと言ったので二人はバスに揺られて現地に向かいました。
ロイヤルホテルは店長のビリーとパートナーで調理担当のキャロルが経営していました。住み込みで働くことになったハンナとリブはキャロルから部屋の場所だけを教えられ、店の2階に行ってみると、そこにはイギリスから来たという2人組の女性が酔い潰れた状態で寝ていました。
ハンナとリブはひとまずシャワーを浴びようとしましたが水が出ませんでした。そこにビリーが入り込み、もうタンクに水がないと言って2人を怒鳴りつけました。タオルを巻いただけの2人は突然男が入ってきたことに戸惑いました。ハンナはビリーの傲慢な態度に不信感を抱きましたが、楽観的なリブは全く気にしませんでした。
ハンナとリブはバーテンダーとして働くことになりました。客は主に近くの鉱山で働く荒くれ者たちばかりでした。この日はイギリス人女性2人が勤務する最後の日であり、客と一緒に酒を飲んで騒ぎ始めました。異様な雰囲気に驚いたハンナはここを辞めて出ようとリブに訴えましたが、リブはここで働いて金を貯め、残りの旅行を楽しもうとハンナを説得しました。
ロイヤルホテルのネタバレあらすじ:承
常連客のひとりマティがハンナに興味を示し、リブも誘って3人でドライブに出かけました。楽しいひと時を過ごした3人はパブに戻って酒を飲みましたが、マティはリブが寝ている間にハンナを抱き寄せてセックスをしようとしました。ハンナはマティを部屋から追い出しました。
リブを起こしたハンナは廊下で物音がするのを聞き、ドアを開けてみるとそこには別の常連客ドリーアがいました。恐怖を感じたハンナは部屋の鍵をかけて様子を伺ったところ、ドリーは何もせずそのまま立ち去っていきました。ハンナはこのことをリブに話すことができませんでした。
ドリーを警戒するハンナは、リブがドリーと酒を飲んでいるのを見て彼女をドリーから引き離しました。そんなハンナに、ドリーは客は皆ハンナのことを「不機嫌なメス犬」と言い放ちました。ハンナは怒りに震えながらも聞き流しました。
パブに年配の夫婦が訪れ、結婚記念日だからシャンパンを1杯飲みたいと注文しました。ハンナはドリーを避けるように夫婦にこれがラストオーダーだと告げましたが、ドリーは自分が奢るからもう1杯飲めと勧めてきました。夫婦が断ろうとすると、ドリーは傲慢な態度で怒鳴り散らし、ハンナや夫婦が怯えるところっと態度を変えて冗談だと告げ、店を去っていきました。ハンナはビリーにドリーを出入り禁止にするよう頼みましたが、聞き入れてもらえませんでした。
真面目なハンナは危機感を募らせ、次第に追い込まれていきました。その一方でリブは次第に店に溶け込んでいきました。客のひとりティースはそんなリブに頻繁に話しかけ、彼女をドライブに誘いましたが断られました。気まずさを感じたティースはそのまま店を出、ビリーが暮らすトレーラーに突っ込んでしまい、ビリーに当分の間入店禁止を言い渡されました。
ロイヤルホテルのネタバレあらすじ:転
ロイヤルホテルはビリーの祖父の代から代々受け継がれてきましたが、ビリーは経営不振から多額の借金を抱えており、店の運営をキャロルに任せっきりで毎日のように飲んだくれていました。そんなある時、ビリーは酔い潰れて転倒し頭を強打してしまい、キャロルはビリーを車に乗せて町の病院まで連れて行くことにしました。パブでの日々に完全にうんざりしていたキャロルはハンナとリブに給料をやるから2日後に来るバスに乗って帰るよう促しました。
ハンナはシドニーまで車で送おうと、以前シドニーで知り合ったフィンランド人のトルステンを呼び寄せました。マティはトルストイを快く思っていませんでしたが、トルストイは逆にマティを気に入り、一緒に飲んではしゃぎ出しました。
ハンナが一人で接客をしている間、リブはドリーやティースと一緒に酒を飲んで泥酔していました。すると突然リブの姿が見えなくなり、ハンナは慌てて探し回ったところ、リブはドリーの車に乗っており、そこで麻薬を吸おうとしていました。ハンナはリブを何とか車から下ろし、今日はもう閉店だと客たちを追い返しました。
ロイヤルホテルの結末
後片付けを終え、部屋に戻ったハンナのもとにマティがやってきました。そこにはドリーもおり、ドリーはリブを部屋から連れ出そうとしました。リブはハンナの制止を振り切ってドリーについていき、ハンナは止めようとしましたがマティが立ちはだかってきました。ハンナはマティと揉めたあげく負傷して流血してしまい、驚いたマティはその場から逃げ去っていきました。
リブはドリーと一緒に車に乗ろうとしていましたが、ハンナは斧を持って駆けつけ、我に返ったリブはハンナのもとに駆け寄りました。そこにティースが現れ、リブは俺のものだから手を出すなとドリーに殴りかかりました。
ハンナとリブは意を決し、このパブから出て行くことにしました。二人は客たちが去った後、カウンターにあった酒の瓶を割っていきました。そしてハンナとリブはパブに火をつけ、そのまま立ち去っていきました。
以上、映画「ロイヤルホテル」のあらすじと結末でした。
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