アニー・ホールの紹介:1977年アメリカ映画。ウディ・アレンの代表作。ナイトクラブのコメディアン・アルビーと、歌手志望のアニーがニューヨークで出会い、ナーバスな恋が始まった。
監督:ウディ・アレン 出演:ウディ・アレン(アルビー・シンガー)、ダイアン・キートン(アニー・ホール)、トニー・ロバーツ(ロブ)、ほか
映画「アニー・ホール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アニー・ホール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アニー・ホール」解説
この解説記事には映画「アニー・ホール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アニー・ホールのネタバレあらすじ:アニー・ホールとは、どんな映画?
コメディアンのアルビー・シンガーが、アニー・ホールという女性と出会ってから、恋が冷めてしまうまでが語られる映画。
アニー・ホールのネタバレあらすじ:アルビーとアニーの出会い。
アルビーは遊園地のとのジェットコースターの下で育ち、ませた幼少時代であった。そんな状況下からか、彼は神経質になり、屁理屈を捏ねだす正確になってしまった。彼は2回結婚し、2回離婚している。そして、15年間、精神科医に通いつめている。アルビーとアニーが出会ったのは、友人と一緒に行ったテニスクラブである。練習後、車があるのにもかかわらず、アニーは、「送ってくださらない?」と、ぎこちなく誘い、どちらからともなく次第に2人は仲良くなった。
アニー・ホールのネタバレあらすじ:ラブラブ期。
アニーはナイトクラブの歌手のオーディションを受けた。そこで客の反応が嫌になり、一時は諦めかけそうになる。そこで不器用ながらもアルビーは慰め、2人は付き合うようになった。アニーの家族の家にも行ったが、彼には「アメリカ家族の見本のような家族」と皮肉交じりに観客の方(カメラ目線)で訴えかける。アルビーが通っている精神科医に、アニーも通い始めた。アルビーのすすめからアニーは大学へ行くようになった。しかし、二人の関係はここから、少しずつ、ズレが生じてしまう。
アニー・ホールのネタバレあらすじ:倦怠期。
アニーはあるビートのセックスに冷めており、そのうち、アニーは大学の教授と関係を持ち始める。そして、アルビーも当て付けとして、別の女性を誘い、事をいたすが、アニーからの「部屋に蜘蛛が出た」というなんてことのない事で、走って出向いてしまうほど、アニーのことが好きだった。アニーがナイトクラブで歌っている時、スカウトをされた。つまらない顔をしているアルビーの様子を見て断るアニーだったが、スカウトの男はロスで待っていると告げてその場を去る。
アニー・ホールのネタバレあらすじ:それぞれ、違う道へ。
アニーとアルビーは、ロスへ向かい、スカウトの男のパーティーに出席する。ニューヨークへ帰る飛行機の中、2人は別れを切り出す。アニーはCDを出すため、ロスへ向かった。ニューヨークに残ったアルビーだったが、アニーの残した黒い石鹸で顔を800回洗うほど、未練タラタラだった。アニーを追いかけロスへ向かうアルビーだったが、彼女は、ここに残るといい、帰ってしまう。すぐに追いつこうとしたアルビーだったが、車の運転がうまく行かず、ぶつけてしまい、警察へ行くことになる。警察を出て、しばらくして、アルビーは自分とアニーがハッピーエンドの芝居の台本を書く。そして、偶然、マンハッタンで、昔、アルビーと観た映画を、別の男性と見ていたアニーと再開し、2人は楽しく食事をし、話をして帰った。
アニー・ホールの結末:最後に、このアルビーの言葉によって閉じられる。
「精神科医に男が、『弟は自分がメスドリだと思い込んでいます』医師は、『入院させなさい』男は、『でも、卵は欲しいのでね』男と女の関係も、この話と似ている。おおよそ火生定期で、不合理な事ばかり。それでも付き合うのは、卵がほしいからでしょう」
以上が、アニー・ホールのあらすじと結末でした。
「アニー・ホール」感想・レビュー
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この映画「アニー・ホール」でウッディ・アレンは、しがない寄席芸人、アルヴィー・シンガーに扮している。
禁煙を初めてから神経過敏になり、精神分析の会などに通っている。
こういった発想には、ウッディ・アレンの真骨頂があり、大いに笑わせられる。結構若い女の子にもてたりして、気儘に暮らしているアルヴィーは、ある日、テニスの試合で、アニー・ホールというトレンディーな女性を紹介され、意気投合する。
やがて二人は恋に落ちる。アニーはあまり自信はないが、一応、歌手を目指していた。
そんなアニーを、アルヴィーは勇気づける。
ある日、アニーは、人気歌手のトニー・レイミーと会い、ハリウッドに来るようにと誘いを受ける。実は、アニーも精神的不安から精神分析を受けており、精神医からもっと自己を解放することを勧められ、アルヴィーの引き留めも空しく、ハリウッドに旅立つことを決心するのだった——–。
内心という言葉がある。あいつは上辺は調子のいいことを言っているが、内心は何を考えているのか分からないといった内心だ。
人と人との会話の核は、当然、この内心になる。
あなたは素晴らしい方ですと言って、内心はこのバカめと言っているかもしれない。「アニー・ホール」の最大のおかしさは、この内心の暴露だろう。とにかく笑えるのだ。ウッデイ・アレンの辛口のユーモア・センスが、生き生きと映像を通して、我々観る者の笑いを誘うのだ。
人間の持つ、内心のおかしみをたっぷりと味わうと同時に、内心の持つ恐ろしさもザクリと胸を突いてくるのだ。
ウッデイ・アレンの愛するマンハッタンの風景、ダイアン・キートンの洋服の着こなしにも要注目の映画だ。
ニューヨークに住む大人の男女のラブストーリー。(ロマンスではない)これぞウッディーアレンとばかりの、セリフのオンパレード。ブラックユーモアを挟んだテンポのよい会話が見ていて面白い。見所は何と言ってもブームにまでなったダイアンキートンのファッション。そして、過去に自分たちがいるという見せ方の懐古シーンの作り方は秀逸。