バトルランナーの紹介:1987年アメリカ映画。近未来、情報管理が徹底された警察国家で、国民の不満を解消する為にランニングマンというテレビ番組が誕生する。公開処刑とも言えるその番組に、冤罪で投獄された元警官リチャーズは出演する事になる。リチャーズはその殺人を楽しむ番組の中で、テレビ局と国家体制を相手に挑む事になる。かのリチャード・バックマンの同名小説を映画用にアレンジしたSFアクション映画。
監督:ポール・マイケル・グレイザー 出演:ベン・リチャーズ(アーノルド・シュワルツネッガー)、アンバー・メンデス(マリア・コンチータ・アロンゾ)、デーモン・キリアン(リチャード・ドーソン)、ウィリアム・ラウリン(ヤフェット・コットー)、ハロルド・ワイス(バーヴィン・J・マッキンタイア)ほか
映画「バトルランナー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バトルランナー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「バトルランナー」解説
この解説記事には映画「バトルランナー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バトルランナーのネタバレあらすじ:第1幕
近未来、飢餓、貧困等が原因で各地で暴動が多発、治安を維持する為権力を拡大させた国は警察国家へと変貌し、徹底した情報管理がなされるようになります。そして国は、国民の不満を逸らす為、ランニングマンという公開処刑とも言えるテレビ番組を作りました。刑務所で強制労働に従事しているリチャーズは、かつて警察官でした。彼は、暴動鎮圧の為に大量虐殺した罪で服役している事になっていますがそれは冤罪で、暴動を起こしている民衆に攻撃命令を出す国に対して逆らった為に、その後の虐殺の罪を着せられたのでした。そんなリチャーズは、レジスタンスの力を借りて脱獄を果たします。彼は一時的に弟に匿って貰おうとアパートに向かいますが、そこにはまったく無関係な女性、アンバーが住んでいました。彼は彼女を拘束して事情を聞くと、弟はリチャードの事もあり、再教育の為に連行されていったという事でした。リチャーズは、無実だといっても信じない彼女を脅迫し、彼女のIDを使って国外逃亡を図ります。しかし土壇場で、アンバーが警察にリチャーズの事を知らせた為、彼は空港で捕らえられてしまいました。ランニングマンの司会者兼プロデューサー、キリアンは、頭打ちになっている視聴率改善の為に、リチャーズをランニングマンにスカウトします。リチャーズは当然のように断りますが、脱獄時共に逃げた仲間、ワイスとラウリンが既に捕らえられており、リチャーズは仕方なく出演する事を承諾します。キリアンは、早速リチャーズを出演させる為に拷問のような身体検査を受けさせ、テレビ局に連れて行きます。テレビ局に勤めていたアンバーは、連れて行かれるリチャーズとすれ違った後、リチャーズ逮捕時に銃撃戦等で多くの犠牲者が出たという報道を耳にします。そんな事はなかった事を知っている彼女は疑念を感じ、独自に探り始めます。
バトルランナーのネタバレあらすじ:第2幕
ランニングマンのオープニングが盛大に始まり、司会者のキリアンが登場すると歓声が沸きます。その歓声を他所に、リチャーズは弁護士が読み上げる契約書にサインをします。リチャーズの凶状を捏造した映像が流され彼が登場すると、物凄い罵声が飛び交います。ランニングマンのルール、ランナーを追うストーカー全てから逃げ切れば無罪放免が説明され、それを達成した3人のランナーが南国で自由を満喫している映像が流れます。リチャーズらは、スタジオから会場になるフィールドへ送られる、ロケット推進の超高速シューターに拘束されます。リチャーズは、シューターが発射される直前キリアンに、戻ってくると宣言しました。その頃、リチャーズの真実を調べていたアンバーは素材倉庫に忍び込み、リチャーズの一件を記録した記録媒体の加工済みの物とオリジナルの物を見付けていました。しかし、そこをテレビ局員に見付かってしまいました。屋外にある巨大モニターの前では、ランニングマンを見ながら巨大な賭博場が開かれ、盛況に賭けが行われていました。廃墟を利用したフィールドに到着した3人は、第1区へと向かわされます。そこには、スタジオの観客から選ばれたストーカー、サブゼロがアイスリンクの上で待っていました。アイスホッケーをそのまま闘技にしたようなサブゼロは、ワイスをゴールを模した檻に隔離すると、次の獲物リチャーズとラウリンを追い回します。しかしリチャーズは、ランナーが逃げられないように敷設していた鉄条網を引き抜き、突進してくるサブゼロの首に巻き付けて絞め殺しました。リチャーズは、カメラを通してキリアンを挑発します。ワイスを救出した二人は、次の区画へと移動させれてしまいました。ストーカーが死亡したという事でキリアンは政府から叩かれます。そんなキリアンは、リチャード達に二人のストーカーを送り、更に捕らえたアンバーにも罪をでっち上げランナーとして送り込み、口封じを狙います。
バトルランナーのネタバレあらすじ:第3幕
逃げる最中、ワイスが中継用のパラボラアンテナが同じ方向を向いている事に気付きます。ワイスはその中心に放送衛星への中継機があると考え、それを探し始めました。レジスタンスは前から、テレビ中継を乗っ取り、真実を放送する事を考えて居ましたが、中継機が見付からず計画が頓挫していたのです。そこにアンバーが合流し、それを追って来たかのように次のストーカー、バイクに乗りチェーンソーを武器とするパズソーと、バギーに乗る電撃が武器のダイナモが襲ってきます。リチャーズとラウリン、アンバーとワイスに分断され、二組は逃げます。パズソーは、バイクを運転しながらチェーンソーを振りかざし、リチャーズに襲い掛かります。それをラウリンが庇い、彼はチェーンソーに切り裂かれてしまいます。パズソーはリチャーズに投げ縄を掛け、バイクで彼を引きずり回します。リチャーズは、パズソーが方向を変える為減速した隙に、むき出しの鉄骨にロープを掛け、バイクを急制動させパズソーを投げ落とします。起き上がったパズソーは、チェーンソーを振り回し、リチャーズと取っ組み合いになります。リチャーズは、パスソーからチェーンソーを奪い、彼を股間から切り裂きました。その頃中継機を発見したワイスは、操作して放送用の暗号コードを手に入れ、アンバーに暗記させました。そこにダイナモが現れ、ワイスは電撃を受け感電死します。アンバーが悲鳴を上げ、リチャーズが駆け付けます。二人は逃げ出しますが、BGMのワルキューレ騎行を自前で流しながらダイナモは追います。リチャーズは走りながら勾配のきついガレキを見つけ、そこへ登り始めます。ダイナモも追いますが、乗っているバギーが傾斜を登りきれず、横転して落ちてしまいます。車に挟まれ命乞いをするダイナモにリチャーズが近付いていきます。視聴者の誰もが無慈悲に止めを刺すのを期待する中、リチャーズは無抵抗の人間は殺さないと言い放ち、ダイナモを見逃します。スタジオは、リチャーズへのブーイングが吹き荒れていました。リチャーズ達はラウリンの所へ戻りますが、彼の傷は深く、第4区にレジスタンスのアジトがあると言い残します。彼に恩を感じるリチャーズは、その死を悼みます。そこに、キリアンが野外モニターを通じて取引を持ち掛けてきます。内容はストーカーとしての契約でした。しかしリチャーズは、怒りを顕にして自分を映す無人カメラを引き千切りました。犯罪者が道理を説き、勝ち進むという異常事態から生じる国の懸念は、すぐに形になりました。スタジオではストーカーではなくリチャーズを応援するものが出始めたのです。それに続いて賭博場でもリチャーズの勝ちに賭ける声が上がり、オッズが着きました。
バトルランナーの結末:第4幕
アジトに向かうリチャーズ達は、4人目のストーカー、火炎放射器を使うファイヤーボールと遭遇します。リチャーズが足止めしアンバーが先に逃げましたが、彼女は逃げた先で、自由を獲得した筈のランナーが亡骸になっているのを見付けます。そこにファイヤーボールが追い付いて来ますが、リチャーズがガスタンクのパイプを抜き、拾った発炎筒で発火させ爆死させました。キリアンは、引退したチャンピオン、キャプテンフリーダムを呼び出します。しかしフリーダムは、素手で戦ってきた事を誇りにしていて、今回対リチャード用におかしな武器を持たされたのが気に入らず、出場を拒否します。その頃アジトを探すリチャーズ達は、行く手を鉄格子が阻まれ捕獲されてしまいました。追い詰められたキリアンは、合成したフェイク映像を使う事を決断しました。そのリチャーズ達は、レジスタンス達のアジトに案内され、保護されていました。ランニングマンと映すテレビでは、リチャーズ達は最終区に入り、キャプテンフリーダムと戦い、そして二人とも惨殺されていました。会場には落胆した空気が流れ、リチャーズは、キリアンが自分達をどんな事をしても亡き者にするという決意を感じます。レジスタンスは、抵抗運動の放送を開始すると言いますが、放送周波数を切り替えられては同志二人の死が無駄になるという事で、テレビ局を武力制圧にでます。リチャーズは、キリアンとの約束もあるという事でそれに参加します。その時アンバーが、レジスタンスの言い分だけでは説得力が無いので、隠し持っていたリチャーズのオリジナル映像を提供しました。ランニングマンの放送がフィナーレに向かった時、カーク艦長気取りのリーダーの合図でレジスタンスの放送が開始されます。自由を得たランナー達の本当の末路とリチャーズの映像が流れ始めましたが、レジスタンスは放送設備を制圧し、全てが放送されます。キリアンが釈明しようとしたとき、レジスタンスを引き連れたリチャーズが戻ってきました。スタジオ内では銃撃戦が始まり、大パニックが起きます。スタジオの外では別行動を取っていたアンバーがダイナモに襲われますがスプリンクラーを破壊、ダイナモ自身の装備で感電死させました。騒ぎが終わり、誰もが固唾を呑んでテレビに見入ります。スタジオに残っていたのはキリアンとリチャーズだけでした。キリアンは必死に政府から依頼された仕事で、視聴者が欲しがる物を与えただけど言い訳します。リチャーズは、キリアンをシューターに拘束、視聴者の欲しがる物を与える事を学んだとシューター打ち出します。超高速シューターは、いつものように外へ向かっていきます。しかし、いつもなら終点にあるネットが無い為、壁に激突してしまいました。テレビを見ていた者全てが歓声を上げます。リチャーズの勝利にアンバーが現れ、彼を祝福して本日のランニングマンは終了しました。
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