庭園の紹介:1968年チェコスロバキア映画。フランティシェクは20年ぶりに再会した友人ヨゼフの自宅へ案内される。しかし家の前には奇妙な光景が広がっていた。大勢の人間が手を繋いで「生け垣」になっていたのだ。アートアニメーションの巨匠ヤン・シュヴァンクマイエル監督にとって初となる完全実写作品。
監督:ヤン・シュヴァンクマイエル 出演者:イジー・ハーレク(フランティシェク)、ルジェク・コプシヴァ(ヨゼフ)、ミーラー・ミスリーコヴァー(マルシュカ)、ヴァーツラフ・ボロヴィチカ、フランティシェク・フサークほか
映画「庭園」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「庭園」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「庭園」解説
この解説記事には映画「庭園」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
庭園のネタバレあらすじ:20年ぶりの再会
フランティシェクは20年ぶりに再会した友人ヨゼフの運転する車に揺られていました。これからヨゼフの自宅へ向かう予定です。道中今年はウサギが多いなどと話しながら、2人は楽しく過ごします。ヨゼフの家のすぐ近くで霊柩車とすれ違いました。ヨゼフは「20年も変わらないなんて」と笑いながら嬉しそうにフランティシェクの頬を抓ります。ヨゼフの家に到着すると、家の前に異様な光景が広がっていました。大勢の人が手を繋ぎ、まるで塀のようにじっと立っているのです。ヨゼフが近寄り錠に鍵をさし込むと、彼らはまるで扉のように開き、2人が敷地内に入ると元の場所に戻りました。あまりに奇妙な光景に言葉を失うフランティシェク。手を繋ぐ人々は皆無言で立っています。
庭園のネタバレあらすじ:謎の会話
呆然とするフランティシェクをヨゼフが呼びます。彼は飼育している2羽のウサギに餌をやっていました。しかしフランティシェクの注意は立っている人々にばかり向けられます。すると、1人の男が何かサインを送って来ました。ヨゼフに教え一緒に男の話を聞くと、ボルーフカという男が寝たり座ったりしているという告げ口でした。ヨゼフはボルーフカに、死亡したマジャーネクの分も立っていなくてはならないのに、と諭します。汗だくで謝るボルーフカに釘を刺し、ヨゼフはフランティシェクを家の方へ案内します。
庭園のネタバレあらすじ:人間の生け垣
玄関ではヨゼフの妻マルシュカが待っていました。彼女がコーヒーを用意している間、見せたいものがあるとヨゼフはフランティシェクを庭へ連れ出します。堆肥の大切さを教えるヨゼフですが、フランティシェクは立っている人々が気になって仕方ありません。ついに「ヨゼフ、彼らは?」と問いかけたフランティシェク。ヨゼフは渋々といった風に「私の生け垣だ」と言い、彼らは自発的に立っているのだと答えます。当然フランティシェクは納得出来ません。
庭園の結末:彼らが立つ理由
彼らが生け垣になった理由を問われ、ヨゼフは何事かを耳打ちしました。フランティシェクは思わず絶句します。その時、マルシュカの声が響きました。コーヒーの用意が出来たようです。ヨゼフが振り向くと、そこにフランティシェクの姿はありませんでした。彼は生け垣の1人となり、両隣の人と手を繋いで無言で立っていたのです。ヨゼフは微笑み、フランティシェクにコートをかけゆっくりと髪を梳いていきます。謎は謎のまま、この映画は終幕を迎えます。
以上、映画庭園のあらすじと結末でした。
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