勝手にしやがれの紹介:1959年フランス映画。1950年代のフランス映画界に巻き起こった新しい波「ヌーベルバーグ」を代表する作品のひとつです。逃亡中の自動車泥棒が、偶然知り合ったアメリカからの留学生の女性と共に逃避行をすることになります。
監督:ジャン=リュック・ゴダール 出演者:ジャン=ポール・ベルモンド(ミシェル・ポワカール)、ジーン・セバーグ(パトリシア・フランキーニ)、ダニエル・ブーランジェ(ヴィタル刑事)、ジャン=ピエール・メルヴィル(パルベレスコ)、アンリ=ジャック・ユエ(アントニオ)ほか
映画「勝手にしやがれ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「勝手にしやがれ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「勝手にしやがれ」解説
この解説記事には映画「勝手にしやがれ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
勝手にしやがれのネタバレあらすじ:起
フランス・マルセイユ。アメリカの俳優ハンフリー・ボガートに憧れている自動車泥棒のミシェル(ジャン=ポール・ベルモンド)はこの日もいつものように車を盗み、パリに向かう途中で白バイの警察に追跡されます。うまく振り切ったかと思いきや車が途中で故障し、やむなく車内にあった拳銃で警官を射殺して逃走します。
パリに着いたミシェルは知り合いの女から金を盗んで街に出ます。ミシェルは旅行案内所のアントニオ(アンリ=ジャック・ユエ)の所へ約束の金を受け取りに行きますが渡されたのは小切手でした。
すぐにも現金がほしいミシェルは、ベリユッティという男が小切手を現金化してくれると聞き、早速彼のもとに行こうとしますが、途中で二人組の刑事に尾行されます。
勝手にしやがれのネタバレあらすじ:承
辛うじて追っ手から逃れたミシェルは、前の日に南仏の海岸で出会ったパトリシア(ジーン・セバーグ)というアメリカからの留学生のもとへ向かいます。
パトリシアは新聞社の記者見習いや売り子をして生計を立てています。ミシェルはパトリシアのアパートに転がり込み、二人でしばしの時を過ごします。
その後、パトリシアは空港にてある作家のインタビューの仕事に向かい、ミシェルは盗んだ車を中古車屋に売ろうとしますが、ミシェルを怪しみ現金を出し渋る店の主人を殴って逃げ出します。
勝手にしやがれのネタバレあらすじ:転
仕事を終え、新聞社に戻ったパトリシアのもとに刑事が訪ね、ミシェルに関する情報提供を求められますが彼女は何も答えず、刑事はミシェルの居場所が分かったら連絡するよう言い残してその場を立ち去ります。
パトリシアはミシェルと合流してモンマルトルへ向かい、ようやくベリユッティと対面して翌日にも現金が受け渡しできることになりました。
その夜、二人はベリユッティの友人の家に泊ります。ミシェルは、金が手に入ったら外国へ一緒に行こうとパトリシアを誘い、彼女は了承します。
勝手にしやがれの結末
しかし翌朝、パトリシアの気持ちは変わっていました。彼女が一番欲しいものは「自由」だったのです。パトリシアは密かに警察に密告し、一方で旅仕度をしているミシェルに10分後に警察が来ると伝えます。
ミシェルはベリユッティのところに金を受け取りに向かいますが、そこに警官隊が現れました。金を持ってきたベリユッティはミシェルに逃げろと言いますが、ミシェルは「疲れた」と言って逃亡を拒否します。
その時、ミシェルの背後から警官の銃弾が放たれます。よろめきながら路地を歩き、やがて倒れたミシェルは、駆け付けたパトリシアに「お前は最低だ」と呟いて絶命しました。
以上、映画「勝手にしやがれ」のあらすじと結末でした。
「最低ってなんのこと?」ゴダールのカメラワークとジーン•セバーグのミステリアスな魅力が強く印象に残るヌーベルバーグの代表作。この映画のセバーグも含めゴダールの60年代作品は女優の髪型、ファッション、主人公の乗る車と全てスタイリッシュ。しかしやはり難解。