沈黙の鉄拳の紹介:2009年アメリカ映画。スティーヴン・セガール主演の『沈黙シリーズ』第18作となる本作はセガール自ら製作総指揮を務め、『沈黙の逆襲』などでタッグを組んできたキオニ・ワックスマン監督がメガホンを執りました。セガール演じる元特殊部隊員が些細なことをきっかけに中国マフィア、悪徳警官、ロシアン・マフィア、中国人軍人らの抗争に巻き込まれていく様を描きます。
監督:キオニ・ワックスマン 出演者:スティーヴン・セガール(シェーン・ダニエルズ)、マーライナ・マー(ティア)、ジェシー・ハッチ(セルゲイ)、ヴィタリー・クラチェンコ(ヴラッド)、バイロン・マン(大佐)、テリー・チェン(チェン)、ジェリー・ワッサーマン(リッチー)、バイロン・ローソン(マオ)、エイダン・ディー(ホリー)、ロビン・ニールセン(マルコフ)、マイク・ドブド(クラーク)、ヴィンセント・チェン(クワン)、ショーン・C・オア(サンチェス)、ダン・リズート(スカー)、ロビー・ニールセン(マルコフ)、ジャネッタ・アントニオ(ジャネット)ほか
映画「沈黙の鉄拳」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「沈黙の鉄拳」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
沈黙の鉄拳の予告編 動画
映画「沈黙の鉄拳」解説
この解説記事には映画「沈黙の鉄拳」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
沈黙の鉄拳のネタバレあらすじ:起
夜のアメリカ・アリゾナ州のとある街。ホリー(エイダン・ディー)という女性が車に乗って帰宅しようとしたところ、突然現れた強盗(クレイ・ヴァーチュー)に襲われて車を奪われそうになりました。その場に居合わせたホリーの夫のシェーン・ダニエルズ(スティーヴン・セガール)が彼女を助け、逃げた強盗を追いましたが、強盗はその直後に何者かによって殺害されました。
シェーンは強盗を殺した容疑で警察に逮捕され、強盗を追ったことは認めたものの自分は殺していないと無実を訴えましたが、シェーンは凄腕の元陸軍特殊部隊隊員という経歴を持つことから警察内の誰もがシェーンの証言を信用せず、シェーンは無実の罪で有罪となり刑務所に収監されてしまいました。
服役中、シェーンの元にホリーから手紙が届きました。夫の出所を待ちきれなくなったホリーは離婚を申し出たのです。シェーンの脳裏にはホリーと過ごした愛の日々が思い浮かんでいました。
事件から6年後、強盗を殺害した真犯人が特定され、冤罪が証明されたシェーンは晴れて釈放されることとなりました。アリゾナ州は30万ドルの和解金を支払ってシェーンに謝罪しましたが、シェーンは金よりも自分の失った人生を返してほしいと訴えました。
時を同じくして、多数の中国人密航者を乗せた貨物船がワシントン州シアトルの沖合に流れ着きました。密航者のひとりである初老の男クワン(ヴィンセント・チェン)は上陸した途端に数人組の男に捕らえられ、車に乗せられて連行されていきました。
沈黙の鉄拳のネタバレあらすじ:承
出所した夜、シェーンは酒屋でバーボンのボトルを買い、店を出たところで二人組のチンピラに絡まれました。シェーンは瞬く間にチンピラたちを叩きのめし、酒場の防犯カメラのビデオテープを抜き取り、車を奪って走り去りました。途中の高速道路沿いの休憩所に立ち寄ったシェーンはバーボンを飲みながらホリーと愛し合った日々を思い出していたところ、休憩所にはセルゲイ(ジェシー・ハッチ)というロジア人青年が友人のマルコフ(ロビン・ニールセン)と共にやってきました。
程なくして、休憩所には黒塗りの車とそれを追跡してきた1台のパトカーが入ってきました。警察官は黒塗りの車に乗っていた二人の中国人に対して車のトランクを開けるよう命じましたが、中国人二人は警察官に襲いかかって射殺、目撃してしまったマルコフをも射殺しました。シェーンは乗ってきた車を爆破して中国人たちの気を逸らし、中国人一人を格闘戦の末に嬲り殺しますが、もう一人の中国人マオ(バイロン・ローソン)には逃げられてしまいました。
セルゲイを助けたシェーンは中国人の車のトランクを開けたところ、中には大金と共に中国人女性ティア(マーライナ・マー)が閉じ込められていました。そこに戻ってきたマオがマシンガンを乱射してきましたが、シェーンとティアを乗せたセルゲイの車は休憩所から逃走しました。
ティアは友人と共に中国マフィアに誘拐され、その際に中国マフィアと繋がりのあるワシントン州の町ベリンハムの悪徳警官に友人を殺されたというのです。ティアは一緒に積まれていた大金については知らないと答え、シェーンとセルゲイにどうか自分を中国マフィアと警察に引き渡さないでほしいと頼みました。
翌朝、ベリンハムの悪徳警官たちは休憩所で警察官と中国人の死体を発見、中国人は死んだ警察官が射殺したかのように装いました。その頃、シェーンとティアはベリンハムのモーテルに身を隠し、ティアはシェーンに伯父であるクワンの救出を依頼しました。クワンは密航斡旋組織を率いる中国マフィアのボス、チェン(テリー・チェン)と会っていたところ、中国人民解放軍の大佐(バイロン・マン)によって拉致されたというのです。会計士であるクワンは人民解放軍の麻薬取引の証拠を掴んでおり、大佐はチェンの一味と手を組んでクワンを狙っていたのです。
沈黙の鉄拳のネタバレあらすじ:転
その頃、チェン一味・大佐・悪徳警官たちはティアの行方を追っていました。マオからシェーンとセルゲイのことを知らされた大佐とチェンは、悪徳刑事のリッチー(ジェリー・ワッサーマン)と部下のクラーク(マイク・ドブド)にセルゲイの父でロシアンテストラン「リトル・ロシア」を経営するヴラッド(ヴィタリー・クラチェンコ)の元に向かわせました。実はヴラッドは地元のロシアン・マフィアのボスであり、リッチーたちの脅しには屈しませんでした。
その頃、モーテルではティアが大金についてシェーンに語っていました。この大金は麻薬の取引によって得られたチェン一味の金でした。シェーンは自らの境遇をティアに語り、セルゲイの父に協力を求めることにしました。その時、チェンの手下2名がモーテルを襲撃してきましたが、シェーンは難なく手下たちを返り討ちにし、ティアと共にモーテルから脱出しました。
チェンの手下たちの死体を発見したリッチーはチェンと大佐に報告、チェンと大佐の命を受けたリッチーらはマオと共にシェーンらの動向を追いました。一方、ティアを伴って「リトル・ロシア」を訪れたシェーンは、セルゲイとヴラッドの居場所を教えようとしないバーテンダーを締め上げ、ヴラッドの屋敷まで案内させました。ヴラッドはシェーンがセルゲイの命を助けてくれたことに感謝し、シェーンと義兄弟の盃を酌み交わして全面協力を約束しました。
一方、大佐とチェンは、チェン一味のアジトである港の廃工場で女をはべらせていました。大佐は周辺に待機させていた部下たちに廃工場を襲撃させ、チェンの部下たちを皆殺しにするとチェンを拘束して痛めつけました。
時を同じくして、大佐の裏切りを知らないマオは手下やリッチーら悪徳警官たちと共にヴラッド邸を襲撃、ヴラッド一味と銃撃戦を始めました。ヴラッドはセルゲイにティアを託して逃がし、シェーンもヴラッドに加勢して次々とマオの部下を血祭りにあげていきました。マオはティアを捕らえて連行しようとしましたがシェーンに阻まれ、シェーンはあっさりとマオをなぎ倒しました。リッチーとクラークら悪徳警官たちもヴラッド一味によって倒され、シェーンたちはクワンを救出するためにチェンの廃工場へと乗り込みました。
沈黙の鉄拳の結末
クワンを乗せた車がチェンの廃工場に近づいてきました。大佐は廃工場のあちこちに爆弾をしかけ、クワンが到着した時にチェンもろとも吹き飛ばそうとしました。
一方、シェーン、ティア、セルゲイ、ヴラッド一味は工場の周辺を包囲していましたが、到着したクワンの姿を見たティアが思わず叫んでしまったことをきっかけにヴラッド一味と大佐一味との銃撃戦が始まりました。チェンは隠し持っていたナイフで大佐に襲いかかりましたが、返り討ちに遭って射殺されました。
銃撃戦の最中、ティアが撃たれてしまいました。シェーンはティアの応急処置をすると、彼女をセルゲイに託して工場内に突入していきました。シェーンは遂に大佐と対峙、互いに発砲し合いました。両者とも弾が尽きると今度は格闘戦となり、シェーンは一方的に大佐を何度もタコ殴りにしてノックアウトしました。
シェーンはクワンを連れて工場の外に出、ティア、セルゲイ、ヴラッドたちと合流しましたが、大佐は最後の力を振り絞ってサブマシンガンを手にし、シェーンを殺そうとしました。シェーンは爆弾のスイッチを入れ、大佐は工場もろとも爆破されました。全てを終えたシェーンはティアと結ばれ、新たな生活を始めました。
以上、映画「沈黙の鉄拳」のあらすじと結末でした。
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