異国の出来事の紹介:1948年アメリカ映画。敗戦後のベルリンを舞台にしたビリー・ワイルダー監督のロマンチック・コメディー。私生活で親しかったマレーネ・ディートリヒを起用し、その歌声もたっぷり聞かせている。アメリカ軍にとって都合の悪い描き方があるせいか、GHQ統治下の日本では公開されなかった。
監督:ビリー・ワイルダー 出演:ジーン・アーサー(フィービー・フロスト)、マレーネ・ディートリヒ(エリカ)、ジョン・ランド(ジョン・W・プリングル)、ミラード・ミッチェル(プラマー)、ウィリアム・マーフィー(ジョー)
映画「異国の出来事」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「異国の出来事」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
異国の出来事の予告編 動画
映画「異国の出来事」解説
この解説記事には映画「異国の出来事」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
異国の出来事のネタバレあらすじ:起
1947年、アイオワ出身の女性議員であるフィービー・フロストは、議員団の団員としてベルリンに降り立ちます。そこには1万を越えるアメリカ兵が駐留しており、その生活ぶりを視察するためでした。お堅いフィービーは、アメリカ兵が地元の女性たちと仲良くしている様子を見て眉をひそめます。
やがて、フィービーは地元のドイツ女性に間違われてアメリカ兵にナンパされ、あるナイトバーに連れていかれます。そこでは妖艶な女性歌手・エリカがステージに立っていました。彼女はビルゲルというナチス高官の愛人だったのですが、なぜかナチス協力者として逮捕もされず自由の身です。どうやらアメリカの将校が彼女に魅了され、戦犯にならないように手を打っている、という噂でした。
異国の出来事のネタバレあらすじ:承
フィービーはこれを聞いて憤慨し、調査を開始します。ただ一人では情報を得る手立てもないため、同じアイオワ州出身の将校・プリングルを助手として任命することにします。ところが皮肉なことに彼こそがエリカの愛人でした。
フィービーはプリングルを連れてエリカの部屋を訪れますが、エリカが機転をきかせて他人のふりをしたため、プリングルは胸を撫で下ろします。しかしこのままでは2人の仲がバレてしまうことは明らかです。追い詰められたプリングルは、思い切って資料室でフィービーを誘惑します。
異国の出来事のネタバレあらすじ:転
男に対して免疫のないフィービーは、プリングルの男性的魅力にあっさり陥落し、エリカのことなどそっちのけで彼にベタベタすることに。プリングルの方でも打算的なエリカが鼻につき始め、フィービーへと気持ちが傾いていきます。
そんな時、プリングルは上官から呼び出されます。実は上官はプリングルとエリカの仲を知っていて、わざと放置しておいたのです。というのも、死んだと思われていたエリカの元愛人ビルゲルが生きており、彼女と親しいプリングルを殺しに来る、という噂があったためでした。そのチャンスに彼を捕らえようという作戦です。
異国の出来事の結末
プリングルは仕方なくエリカとの付き合いを続けますが、その関係がフィービーにバレてしまいます。フィービーは傷心し、帰国するために空港へ行きますが、霧のために出発が翌朝に延期。市内に帰ってきた時、エリカの出演しているバーで人が殺されたというニュースが飛び込んできます。
嫌な予感に駆られたフィービーはバーの中へ。人が倒れているのを見て気を失いかけますが、それは兵士たちに射殺されたビルゲルでした。これで用なしとなったエリカもMP(軍警察)に連行され、フィービーとプリングルは晴れて結ばれるのです。
以上、映画「異国の出来事」のあらすじと結末でした。
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