ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男の紹介:2016年アメリカ映画。「リプリー」(1999)の原作小説「太陽がいっぱい」の作者として知られるパトリシア・ハイスミス。彼女のミステリー小説「妻を殺したかった男」を映画化したのが本作。破綻すれすれの結婚生活を送るウォルター。魅力的な若い女と知り合い、妻の存在が疎ましく感じられた頃、ある未解決殺人事件の新聞記事を目にする。それは1人の婦人がバス停で刺殺されたというものだった。ウォルターは、婦人を殺害したのはその夫に違いないと確信し、夫のもとを訪ねる。ホラー映画「死霊館」シリーズのパトリック・ウィルソン主演。
監督:アンディ・ゴダード 出演者:パトリック・ウィルソン(ウォルター・スタックハウス)、エディ・マーサン(マーティ・キンメル)、ジェシカ・ビール(クララ・スタックハウス)、ヴィンセント・カーシーザー(コービー刑事)、ヘイリー・ベネット(エリー)、ジョン・オズベック(ジョン)、ラデック・ロード(トニー)ほか
映画「ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ライクアキラー妻を殺したかった男の予告編 動画
映画「ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男」解説
この解説記事には映画「ライク・ア・キラー 妻を殺したかった男」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ライクアキラー妻を殺したかった男のネタバレあらすじ:起
1960年代のニューヨーク。小さな書店の経営者、マーティ・キンメルが夜の映画館に1人で入って行きます。キンメルは、知り合いの若者トニーの姿を客席に見つけ、挨拶します。しかし映画が始まるとトニーに気づかれぬよう、さっと席を立ちました。翌日、キンメルの妻が、バス休憩所の近くに刺殺された状態で発見されます。そのニュースをたまたまカーラジオで聞いていたのが、建築家のウォルター・スタックハウスでした。ウォルターの妻クララもまた、病気の母親に会いに行くのにバスを利用しています。ウォルターは趣味で短編小説を書いており、雑誌に掲載されては大喜びでクララに見せます。しかしクララは、夫の趣味にさほど関心がないようです。普段から小説のネタを探しているウォルターは、キンメルの妻の事件記事を見つけて興味を持ち、スクラップブックに加えます。キンメルの事件を捜査中のコービー刑事は、ある考えを抱いてキンメルの身辺を探り始めます。
ライクアキラー妻を殺したかった男のネタバレあらすじ:承
ある日、ウォルターの家でパーティが開かれ、友人や仕事仲間が大勢やって来ます。ウォルターは、友人にエリーという若い女性を紹介されます。エリーはウォルターの小説を読んでおり、2人の会話がはずみます。ウォルターの友人ジョンは、またウォルターの悪い癖が始まったとばかりに、口説くなよとからかいます。その光景を見ていたクララの表情がこわばります。その夜、ウォルターがエリーに惹かれていることを見抜いたクララは激怒します。寝室から書斎へ逃げ込んだウォルターは、キンメルの事件の切抜きを眺めます。クララは、夫とエリーが浮気をしていると考え始めます。夫婦仲は悪化し、ウォルターはキンメルの記事を眺めて、ひたすら小説の執筆に没頭します。一方コービー刑事は、キンメルの妻が殺害された夜、キンメルと映画館で会ったというトニーに話を聞きます。夫への不信感で情緒不安定に陥ったクララは、薬を飲んで意識不明になり病院へ運ばれます。妻の入院中、ウォルターはエリーに誘われてあるバーを訪れます。エリーはそこで歌手をしていました。クララは退院しますが、ウォルターとエリーが会っていたことを知って夫婦は再び口論に。うんざりしたウォルターは、キンメルの書店を訪ねます。ウォルターは、キンメルが妻を殺した犯人だと確信していたのです。ウォルターは本を注文しますが、事件のことを口にした途端、キンメルは冷たい態度をとります。
ライクアキラー妻を殺したかった男のネタバレあらすじ:転
エリーとの浮気を責めるクララに、ウォルターは離婚を申し出ます。しかしクララは、離婚するなら自殺すると言います。ウォルターは怒りをこらえ、妻が死ぬ小説を書き続けます。ある晩クララは、容態が悪化した母親に会いに出かけて行きます。ウォルターがバスの停留所に駆けつけると、クララは背を向けバスに乗ります。ウォルターは車でクララのバスを追いますが、いつの間にバスを降りたのか、クララの姿は消えていました。翌日、クララの遺体が橋の下で見つかります。コービー刑事はキンメルと同様、ウォルターが妻を殺害したのではと考えます。コービー刑事の追及に危機を感じたウォルターは、クララを追ってバス停まで行ったことを白状します。コービー刑事は、キンメルは妻殺しのサイコパス、そしてウォルターはその模倣犯だと結論づけ、2人を対面させます。しかし互いに相手のことを知らないと嘘をつき、コービー刑事をイラつかせます。その後ウォルターは、こっそりキンメルのもとを訪れて謝罪します。しかしキンメルは「あんたのせいであの刑事に目をつけられた」と憤慨し、ウォルターを追い出します。その姿を陰からコービー刑事が見つめていました。
ライクアキラー妻を殺したかった男の結末
ある日、ウォルターの仕事場にキンメルが現れます。驚くウォルターにキンメルは、「お前が店に来たことを黙っていてやった代わりに金をくれ」と脅迫します。自分は妻を殺していないと言い切るウォルターは、キンメルの脅迫を一蹴。すぐにコービー刑事を訪ね、キンメルから脅迫されたと知らせます。コービー刑事はキンメルの店に行き、脅迫の件を追及しました。青ざめるキンメルにコービー刑事は、ウォルターは無罪放免だろうがお前は死刑だと言い放って出て行きます。キンメルの脳裏に、妻の顔が浮かびます。あの夜、キンメルはバス停で妻を殺害して捨てていたのです。夜、自宅マンションを出たウォルターを、コービー刑事が尾行しています。ウォルターはエリーが歌うバーへ行きますが、振り向くとキンメルの姿が。恐怖に駆られて逃げ出すウォルターを、キンメルが追います。暗く狭い路地を走る、キンメルとウォルター。その後ろをコービー刑事と同僚が追いかけます。ウォルターを追いつめたキンメルはナイフで刺します。ところがそれはウォルターではなくコービー刑事でした。キンメルはひるみますが、再びウォルターを追います。とうとうキンメルがウォルターにとびかかり、格闘になります。キンメルのナイフがウォルターを貫いた時、駆けつけた刑事達がキンメルに向かって銃を発砲。キンメルは絶命します。腹から血を流した瀕死のウォルターが、かすかに歪んだ笑顔を見せます。
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