ヴェルサイユの宮廷庭師の紹介:2014年アメリカ映画。ルイ14世の時世、ヴェルサイユの庭園建設を任された名もなき女性庭師が、師と仰ぐ宮廷庭師とともに苦難を乗り越えながら庭園を作り上げていく、勇気と愛の物語。
監督:アラン・リックマン 出演:ケイト・ウィンスレット(サビーヌ・ド・バラ)、マティアス・スーナールツ(アンドレ・ル・ノートル)、アラン・リックマン(ルイ14世)、スタンリー・トゥッチ(フィリップ1世、オルレアン公)、ヘレン・マックロリー(マダム・ル・ノート)、ほか
映画「ヴェルサイユの宮廷庭師」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ヴェルサイユの宮廷庭師」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ヴェルサイユの宮廷庭師の予告編 動画
映画「ヴェルサイユの宮廷庭師」解説
この解説記事には映画「ヴェルサイユの宮廷庭師」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ヴェルサイユの宮廷庭師のネタバレあらすじ:起・女性庭師
太陽王ルイ14世全盛の頃のフランス。そんなフランスの片田舎で、夫と娘を亡くしたサビーヌは女性ながら造園家として働きながら暮らしていた。ある日、サビーヌのもとに王宮の移転先ヴェルサイユでの庭園建設への参加を募集する書状が届き、すぐさま宮廷庭師である責任者ル・ノートルとの面接に訪れる。サビーヌの図面を見たル・ノートルは自身の秩序を重んじる考えから逸脱した彼女の秩序の無さを否としてわずかな時間でサビーヌを帰してしまうが、多くの同業者達に会ったものの彼らの凡庸さに辟易したル・ノートルは、サビーヌの斬新さを取り入れようと彼女にヴェルサイユ王宮の庭園「舞踏の間」の建設を任せる。
ヴェルサイユの宮廷庭師のネタバレあらすじ:承・庭園建設
限られた時間と予算の中で、荒れた土地を整備し、噴水のための水路を確保するなど困難を極め、おまけに彼女の登用を妬む同業者から派遣された不真面目な作業員たちのために作業は思うように進まない。見かねた同業者の1人デュラスが新たに作業員らを手配し自らも工事に参加したおかげで作業は順調に進んでいった。困難な中でもひとつの目的に向かってまい進するル・ノートルとサビーヌはやがて惹かれあうようになる。
ヴェルサイユの宮廷庭師のネタバレあらすじ:転・愛と挫折
しかし彼には愛のない打算で結婚した妻がいた。互いに干渉しないという約束で、自身は何人もの愛人を持つ身でありながら、夫がサビーヌに惹かれる様子を苦々しく思ったマダム・ル・ノートルは、建設現場までサビーヌを訪れ、夫にとっては単なる気晴らしにすぎないのだと言い放ち、その上愛人に命じて水門を開かせ、建設現場を水浸しにする。気づいたサビーヌらが水を止めるが、現場は泥にまみれて土台も崩れてしまう。この惨状を見て工事の続行を疑問視する国王をル・ノートルがとりなし、諦めずに修復すればいいと励まされたサビーヌは、マダム・ル・ノートルの言葉に反してル・ノートルの思いが誠実であることを知る。一方、ル・ノートルは現場で見つけた手袋から、妻が現場を訪れて妨害工作を謀ったことに気づき、証拠の手袋を本人に突きつけて互いの関係は終わったと告げる。
ヴェルサイユの宮廷庭師の結末:調和
庭園建設の進捗報告のために王宮に招かれたサビーヌは、そこで国王にも物怖じせず、思いやりにあふれた受け答えで居並ぶ宮廷人を魅了する。そんな勇敢なサビーヌに自身も魅了されたル・ノートルは互いの想いに正直になり一夜を共にする。しかし幸せな一夜を過ごしたあと、サビーヌは過去の闇に引き戻されていた。かつて彼女は夫が偽って娘を連れて愛人の元へ行こうとしたとき、止めようとしたことが原因で夫と娘が転落死したのだった。自分が殺したという自責の念にかられていたサビーヌをル・ノートルが解放し、2人は未来を共にすることを誓う。やがて庭園「舞踏の間」が完成し、国王らへのお披露目となった。ル・ノートルが重んじる伝統的な部分と、サビーヌが愛する少しの無秩序が調和した素晴らしい庭園に国王も満足げな表情で2人の応えていた。
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