楽聖ショパンの紹介:1944年アメリカ映画。ピアノの詩人と呼ばれ、祖国ポーランドを愛したピアニストであり作曲家のフレデリック・ショパンの生涯を描いた物語。主に彼の師匠と恋人の女性の2人の人物を軸に展開され、公開された年のアカデミー賞には6部門にノミネートされたが、いずれも受賞は叶わなかった。史実とは異なる部分が大半を占めるため、伝記物語とは言えないが、芸術的な作品に仕上がっている。
監督:チャールズ・ヴィダー 出演者:コーネル・ワイルド(フレデリック・ショパン)、ポール・ムニ(ジョーゼフ・エルスナー)、マール・オベロン(ジョルジュ・サンド)、スティーブン・ベカッシー(フランツ・リスト)、ジョージ・クールリス(ルイーズ・プレイエル) ほか
映画「楽聖ショパン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「楽聖ショパン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「楽聖ショパン」解説
この解説記事には映画「楽聖ショパン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
楽聖ショパンのネタバレあらすじ:起
11歳のフレデリック・ショパンはピアノ演奏と作曲の両方に優れた能力を持っており、師匠のジョーゼフ・エルスナー教授は、彼の両親にフランスのパリへ行くことを提案します。しかし、裕福とは言えない家庭で旅費が払えないと断られてしまった教授はショパンに、演奏がより上手くなればポーランドの人々を救えると教えます。やがて成長したショパンは、伯爵家の夕食会での演奏に呼ばれるのですが、そこにポーランド総督がやって来たため、虐殺者の前ではピアノは弾かないと言って出て行ってしまいます。このままでは捕まってしまうと案じた友人たちは、エルスナー教授と共にショパンをパリへと逃がしました。パリで音楽ホールと出版社を経営しているルイーズ・プレイエルに出会った二人は演奏会を開いて欲しいと頼みますが、彼は全く聞く耳を持ちません。そこへフランツ・リストがやって来てショパンの作曲した曲を絶賛し、結局プレイエルは演奏会を開くことを承諾します。
楽聖ショパンのネタバレあらすじ:承
その後、レストランで食事をしていたショパンとエルスナー教授は、男装した女性小説家のジョルジュ・サンドに出会い、ショパンは彼女に一目惚れをします。演奏会当日に、ショパンの逃亡を手助けした罪によって投獄された友人が殺されたことを知ったショパンはショックを受け、第一回目のコンサートを途中で放棄してしまいます。聴きに来た新聞記者たちはショパンを酷評するのですが、ただ一人、ジョルジュだけは彼を称賛します。そして、ジョルジュからパーティーに招待されたショパンはプレイエルや著名な新聞記者がいる中、リストとジョルジュの計らいにより再び演奏を披露することに成功し、大絶賛されるのでした。
楽聖ショパンのネタバレあらすじ:転
ショパンは休暇を取るため、ジョルジュの故郷であるノアンやスペインのマジョルカ島を訪れます。同行したジョルジュと愛をはぐくむショパンは、数々の作品を生みだし、パリへと書き送ります。雨の降り続くマジョルカ島で体調を崩したショパンはジョルジュとノアンへ戻り、それを知った教授はショパンに会いに行きます。教授は彼が演奏会を開くことと、未完成のポロネーズが完成されることを期待していましたが、ショパンは教授の期待に応えようとはしません。リストはショパンがサロンで演奏をしているので聞きに来てほしいと教授を招待するのでした。そんな中、教授の元にショパンの妹がやって来ます。彼女は祖国ポーランドでひどい暴動が起きて友人が多数捕まったので保釈金が必要だと訴え、教授に祖国の土が入った袋を託します。
楽聖ショパンの結末
サロンで教授との再会を果たしたショパンでしたが、祖国の暴動のことを聞いても心が動きません。そんなショパンに失望した教授は彼の妹から預かった袋をショパンに渡します。それを見たショパンは祖国に対する思いを再び強くし、プレイエルに演奏旅行を企画するよう頼みます。そんな彼を理解できないジョルジュは旅行をやめるよう迫りますが、彼は聞く耳を持ちませんでした。そして遂に完成したポロネーズを引っ提げて演奏旅行に臨むショパンでしたが、容体が悪化し、旅行の途中で倒れてしまいます。ジョルジュは病に伏しているショパンが会いたがっていると教授から聞きますが、涙ながらに断ってしまうのでした。そしてショパンは一度も祖国ポーランドの地を踏むことなく、パリでその生涯を閉じます。
この映画の感想を投稿する