誘拐の掟の紹介:2014年アメリカ映画。だらしない風貌だが刑事のマットは酒に溺れ、重大な判断ミスをしてしまい辞職する。酒を断ち、探偵の真似事をする彼に、断酒会で出会った男が仕事を頼んでくる。その仕事は妻を誘拐され惨殺されたその男の弟が犯人を捜して欲しいという依頼だった。彼はその依頼を通し、過去の罪を継ぐない、自分の新たな一歩を踏み出す為に奔走する。リーアム・ニーソン主演の重厚なクライムスリラー映画。
監督:スコット・フランク 出演者:リーアム・ニーソン(マット・スカダー)、ダン・スティーヴンス(ケニー・クリスト)、デヴィッド・ハーバー(レイ)、アストロ(TJ)、ダニエル・ローズ・ラッセル(ルシア)、ほか
映画「誘拐の掟」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「誘拐の掟」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
誘拐の掟の予告編 動画
映画「誘拐の掟」解説
この解説記事には映画「誘拐の掟」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
誘拐の掟のネタバレあらすじ:起
過去、刑事だったマットは酒に溺れ、馴染みの店に押し入った銀行強盗の二人を直ぐに射殺、そして最後の一人を追い詰め背後から射殺しました。横たわる女性は涙を流していました。足は汚れ、その口にはガムテープが張られていました。時が経ちマットはレストランで食事します。そこに断酒会で一緒だったという画家のピーターが現れ声を掛けてきます。彼は、警察を辞め探偵の真似事をしている彼に、弟が依頼したい事があると言ってきます。最初嫌がったマットですが、ピーターとその弟ケリーの家に向かいます。身なりのよくないピーターとは違い、ケリーは豪邸に住んでいました。マットの刑事を辞めた経緯を聞く事から始めるケリーは依頼内容を言い淀みますが、マットが帰る素振りを見せると彼は慌てて妻キャリーが誘拐された事を話し始めます。誘拐された当日、40万ドルの身代金を支払いましたがキャリーは殺されていました。ケニーは副業で麻薬売人をやっていました。彼は犯人を見つけて欲しいと2万ドルを提示します。しかしマットは断りました。マットは断酒会に出ます。酒を断って8年ですが、未だ誰にも心が開けませんでした。マットが事務所兼自宅に戻るとケニーが待っていました。彼は、最初言い淀んだのは後ろめたさがあったと言います。身代金は最初100万を要求されましたが、ケリーはそれを値切ったのです。犯人の指示に従い帰ってきたのは、キャリーだったバラバラのビニール包みでした。更には、その様子を録音したテープも一緒にあり楽しめとメッセージが付いていました。マットは依頼を受け、聞き込みを開始します。キャリーは出先で電気工事を装ったバンに乗った二人組みの男に誘拐されたようでした。マットは図書館で類似の事件を調べます。するとマリーという女性の事件が見付かりました。その時、後ろの席の少年が司書に何かしらの注意を受けているのが耳に入ります。マットはその少年を庇い、代わりに事件に関する検索を手伝わせます。怪しげな二人組みが件のバンを白く塗りかえ、獲物を物色するように街を流すのも知らずマットは、更にもう一件、類似事件を見付けます。彼は、生意気なTJが手伝い料を要求したのでそれを払い、食事をおごり、シェルターの門限だという彼と別れます。
誘拐の掟のネタバレあらすじ:承
二つ目に見つけた事件現場の公園でマットは、死体を発見した管理人ジョナスと話します。マットは事件の事を聞きますが、死体を発見したという以外は詳しい事は聞けませんでした。ジョナスは別れ際、事件の事を忘れ掛けていたのにと恨み言を言います。マットはジョナスを尾行し、彼が建物に入った所で自分を尾行していたTJを掴まえます。色々聞いてくるTJですが、マットはその場所が被害者の恋人ルーベンが住むアパートの目の前だと気付きます。マットはルーベンを訪ね恋人が誘拐された時の話を聞きますが、その時は3人組だったという事でした。マットはルーベンの部屋を見て、直感的に彼が売人だと思い問い質します。ルーベンは当然のように否定しました。マットはジョナスの入っていったアパートに向かいます。屋上には彼の姿がありました。マットはジョナスが出かけた隙に屋上にある小屋に忍び込みます。彼はそこでジョナスが書き掛けているスリラー小説と、ルーベンの家を盗み撮りした写真を見付けます。そこには誘拐された彼の恋人が写っていました。そこにジョナスが帰ってきます。ジョナスの片手には大型のナイフが握られていましたが、マットはそれを説得して捨てさせ、共犯の事を聞きます。ジョナスは吐露するように主犯二人の事を話し、彼等は麻薬取締局DEAの人間で、その書類も持っていたと言います。ジョナスは3人で女を誘拐、しかし怖くなって二人が襲っている間に逃げ出していました。主犯達が自分の勤める公園に死体を捨てたのは、悪ふざけだと彼は言います。マットはジョナスに同行を求めると彼は、飼っている鳩に餌をやりたいと鳩小屋に近付きます。彼は不意に一人の名前がレイだと思い出し、そして屋上から身を投げました。断酒会に出席したマットは刑事だった頃の話をします。彼は、あの頃の良い事なんて覚えていないと語ります。二人組が新たな獲物を尾行します。しかしその女は目的の人妻ではなく、寝たきりの彼女を世話をする看護士でした。二人がどうするかを思案していると、その娘が犬の散歩をしに行くのが目に入りました。マットは途中経過をケニーに報告し、まだ犯行は続くと同業者に警告を流せと忠告します。ケニーは別れ際、本当は100万払えたとこぼします。マットは、誘拐された時点で殺されていたと慰めます。マットはバンに尾行されながらも、今度はマリーの事を調べます。彼女自身が麻薬に関わっていたようで、マットは彼女の知り合いに襲われ脅されます。彼等にマリーの事を聞くと、彼女が警官だと教えられました。断酒会に出席したマットは、尾行のバンが目の前を取ったので、その車体に書かれた会社を調べます。しかし、その会社は登録されていませんでした。
誘拐の掟のネタバレあらすじ:転
マットは家に帰ります。すると入口でTJが待っていました。彼が拳銃を所持していたのでマットは、何故持っているかを聞きます。TJは売人から盗んできたと誇らしく語ります。マットは取り返しに来るぞと忠告し、危なっかしい彼に自分でこめかみを撃ちぬいた方が早いと辛らつに告げました。街を歩くマットを尾行しているバンから降りた男が追います。マットは彼を誘い込み殴り倒すと、相手は刑事だと名乗りました。DEAの人間でお互いに探りを入れます。しかし、お互いが勘違いをしている事に気付かされるだけでした。マットはピーターを訪ねます。麻薬を断ち切れない彼の部屋に飾られたキャリーの絵を見て、弟を警察に売っただろうと聞きます。ピーターは肯定しました。マットは、殺害されたマリーが持つケリーの情報書類が犯人の手に渡り、それを元にキャリーが殺されたとマットは語ります。ピーターは、間接的に自分が手を貸したと落胆します。マットは手を引くと言い残しました。TJは、拳銃を取り返しに来た売人に痛め付けられ、病院に担ぎ込まれていました。それ以上に彼は深刻な持病を持っていましたが、それは対処を知っていたので事無きを得ました。マットにその知らせが入り、彼は病院に向かいます。同情するなというTJは身の上話をして、マットも自分が辞職した時の話をします。マットが強盗犯を追った際の無謀な銃撃戦で、流れ弾に当たった少女が死亡していたのです。責任を感じ辞職した彼にTJは驚き勇敢だなと言います。マットはそんな事はないと謙遜します。その頃二人組は少女を誘拐していました。マットはTJに新しい靴と携帯電話を残し、ケニーの家に向かいます。するとピーターが居て、少女が誘拐された事を聞かされます。マットはケニーに連れられ、同業者である被害者宅に向かい犯人からの電話に出て交渉を行います。彼は人質が無事どうかを聞くと直ぐには証明できないと電話が切られました。マットはその間に身代金に関して相談します。被害者の父が現金が足りない、質の悪い偽札ならあると言うと、ケニーが不足分を補えると申し出ます。マットは娘の生存を確認し、交渉をまとめ、TJに自分の部屋から銃を持って来させ、取引に向かいます。
誘拐の掟の結末
マットは、断酒の為の12のステップを思い出しながら、償いを始めます。マットは偽金を混ぜた身代金を用意し、援護の為に軍隊で狙撃手を務めたピーターにライフルを渡し、取引に挑みます。電話もしてきた相手にマットは、鎌を掛けてレイと名前を呼びます。レイは名前を知られて脅しを掛けますが、マットには通用しませんでした。娘は金と引き換えに帰って来ましたが、指が切り落とされていました。レイは電話する前だったと言い訳します。彼の相棒が金を確認すると、偽札に気付かれ銃撃戦が始まります。レイは被弾しますが防弾チョッキで一命を摂り止め、ピーターを撃ちます。ピーターは致命傷を負い、死ぬ間際、ケニーに愛していたと詫びますが、ケニーは自分の事だと勘違いし、訂正できないまま事切れます。犯人達は逃げ、マットとケニーも追おうと車に乗り込みますが、無理矢理着いて来た筈のTJが消えていました。TJは犯人達のバンに潜んでいました。マットはTJの携帯に電話し、彼らの隠れ家を報告させます。隠れ家でレイは、相棒アルバートに治療を要求します。しかし彼の様子がおかしいので、武器を隠し持ちます。アルバートはレイの背後に回り、ワイヤーで彼を絞殺しました。隠れ家に辿り着いたマット達はTJを外に残し中に忍び込みます。マット達は、平然と食事をするアルバートを見ます。アルバートは拘束され金は返すと言い、相棒はバラバラして処分するつもりだったと平然と告げます。マットは部屋を物色し、証拠は揃っているとケニーに話します。通報して安眠したいという彼に、もう決めたんだとケニーは答えます。マットは諦めて隠れ家を出ました。ケニーは地下に降りてアルバートを殺す道具を探します。しかし彼はその間に拘束を解いていました。マットは、断酒の最後のステップ、自分の過ちを認め、神に感謝し、それを他に伝えるという項目を思い出し、隠れ家に戻ります。ケニーに呼び掛けますが返事がありません。争った痕跡を見てマットは警戒します。マットは背後からアルバートに襲われましたが、レイの隠し持ったスタンガンを見付け、それで形勢を逆転させました。アルバートは言い訳しようとしますが、マットは彼の頭を銃で撃ち抜きました。警察に後を任せ、マットは家に帰ります。先に帰したTJはソファーで寝ていて、彼の描いたヒーローのイラストが目に入ります。マットはそれに安らぎを感じました。
この映画の感想を投稿する