アレキサンダー大王の紹介：1956年アメリカ映画。紀元前四世紀に大帝国を築いた青年は何を思ったのか。『オール・ザ・キングスメン』等で名声を確立しながら赤狩りでアメリカ映画界から追い出されたロッセンが監督業に復帰した時期の作品。当時流行の歴史大作の一つだが大成功とはならなかった。
監督：ロバート・ロッセン 出演者：リチャード・バートン（アレキサンダー）、フレデリック・マーチ（ピリッポス）、クレア・ブルーム（バルシネ）、ダニエル・ダリュー（オリュンピアス）、ピーター・カッシング（メムノン）、ほか
映画「アレキサンダー大王」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アレキサンダー大王」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
作品紹介・キャスト
映画「アレキサンダー大王」解説
この解説記事には映画「アレキサンダー大王」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アレキサンダー大王のネタバレあらすじ：神の子
紀元前356年。ギリシャ全土に武力で支配を広げつつあるマケドニアの王ピリッポスがオリュントスを陥落させる。野営中の王に王妃オリュンピアスから男子出産の報が届く。アレキサンダーと名付けたとのこと。しかし、息子を「神の子」と信じる尊大な王妃を王は嫌う。
成長したアレキサンダーは師であるアリストテレスの下、学友たちと学習と身体鍛錬に励んでいる。しかし征服戦争に成功し続ける父に全ての栄光をもっていかれるのではないかと焦っていた。凡庸な長い人生よりは栄誉に満ちた短い人生を彼は望んでいた。
アレキサンダー大王のネタバレあらすじ：父と母の間で
アリストテレスの勧めもあってピリッポスは年若いアレキサンダーを摂政に任じて首都ペラを治めさせる。反乱分子の背後にいるとピリッポスが考えるオリュンピアスを摂政の権限で追放せよと指示されるがアレキサンダーは拒絶する。彼は父と支配欲の強い母のどちらの手駒にもなるまいとする。
ギリシャの覇権をかけたアテナイとマケドニアの間のカイロネアの戦いにアレキサンダーは招集される。父の窮地を救ったアレキサンダーの活躍によりマケドニアが勝利する。アレキサンダーは使節としてアテナイに行き平和条約を結ぶ。アテナイで彼はメムノンの妻バルシネに紹介され、彼女に魅かれる。バルシネもアレキサンダーにアテナイやペルシアに代表される古い世界を革新する可能性を感じる。
アテナイから戻ったアレキサンダーはピリッポスがオリュンピアスを離縁し、重臣アッタロスの姪の若いユーリディスを新王妃にしたことを知る。アレキサンダーは宴席でアッタロスともめごとを起こし、古傷のせいで転んだ父を侮辱した後、母を連れて亡命する。
アレキサンダー大王のネタバレあらすじ：父の死
ピリッポスとユーリディスの息子が誕生。恩赦で亡命者の帰還が認められる。アレキサンダーとオリュンピアスも首都に帰る。ペルシア侵攻のためにピリッポスはアレキサンダーの力を必要としていたのだ。しかし、アレキサンダーの忠実な友人パウサニアスがオリュンピアスにそそのかされてピリッポスを公衆の面前で刺し殺す。異母弟に世継ぎの地位を奪われるのではと考えたアレキサンダーは暗殺を予防しなかったが、自らの手でパウサニアスを処刑する。王位を継いだ息子が、ピリッポスの遺志を継ぎ、また自身の野望のためにギリシャ諸都市の連合軍を率いてアジア制服の戦いに旅立つのをオリュンピアスは見送る。
アレキサンダー大王のネタバレあらすじ：大遠征が始まる
紀元前334年、アレキサンダーは艦隊を率いて小アジアに入る。グラニコス川の戦いで勝利をおさめる。アレキサンダーへの忠誠を拒んでギリシャから追放されペルシアの傭兵になっていたメムノンが戦死する。
アレキサンダーは小アジアの港を征服し続ける。ペルシア側についたアテナイ人たちを捕縛した中にバルシネの姿を見出す。彼女はアレキサンダーのギリシャ人への不当な扱いを率直に批判するが、アレキサンダーと結ばれる。
ペルシアのダレイオス王がアテナイの政治家と連絡を取っていることがわかる。ピリッポスなら一度帰国して体制を立て直すところだという重臣パルメニオンのことばにアレキサンダーは反発する。希望者は艦隊で帰国させ、アレキサンダーを信じる者たちだけで遠征軍を再編する。勝利なしで帰国する気は彼になかった。
アレキサンダー大王のネタバレあらすじ：ペルシア王国の滅亡
ついにダレイオス王が直接率いる軍隊とアレキサンダーの軍隊が激突する。ダレイオス王は敗走し部下に裏切られ殺される。死を前にアレキサンダーへ託した遺書を作る。娘のロクサーヌとアレキサンダーが結婚し、二人の子供において世界が一つとなることを願う。
ダレイオス王の王宮で宴会をするアレキサンダーたち。マケドニア人たちは戦争が終わったと思った。バルシネもギリシャへ戻る時だと言う。しかし、アレキサンダーは世界の果てまで遠征を続ける気だった。彼は今や自分を神の子、神と宣言する。
アレキサンダー大王の結末：若き大王の死
ついにアレキサンダーはインドに入る。しかし、長い遠征で兵士たちの間には不満が広がっていた。酔って不満をぶちまける親友のクライトスを槍で殺した後で後悔の涙を流したアレキサンダーはとうとう退却を決める。マケドニアを出てから10年が経っていた。
ペルシアの都スーサまで戻ったアレキサンダーはギリシャ人とペルシア人の集団結婚を実行する。彼自身もロクサーヌと結婚した。人々の心の和解をはかるためである。しかし、その時彼は病に倒れ、バルシネたちが見守る中、息を引き取る。
nhk プレミア で見たよ。彼の母とか家族のこととか詳しく描かれていて興味深かった