神と共に 第一章:罪と罰の紹介:2017年韓国映画。チュ・ホミン著による韓国のウェブコミック『神と共に』を二部作として映画化したファンタジー・アクション作品です。一度死んだ男が生まれ変わるために冥界の使者たちと共に7つの地獄で裁判を受け、奮闘する姿を描き、本国で興行収入記録を塗り替える大ヒットとなりました。2018年には続編『神と共に 第二章:因と縁』が公開されています。
監督:キム・ヨンファ 出演者:ハ・ジョンウ(カンニム)、チャ・テヒョン(キム・ジャホン)、チュ・ジフン(ヘウォンメク)、キム・ヒャンギ(ドクチュン)、マ・ドンソク(ソンジュ神)、キム・ドンウク(キム・スホン)、ディオ(ウォン・ドンヨン)、イ・ジョンジェ(閻魔大王)ほか
映画「神と共に 第一章:罪と罰」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「神と共に 第一章:罪と罰」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
神と共に 第一章:罪と罰の予告編 動画
映画「神と共に 第一章:罪と罰」解説
この解説記事には映画「神と共に 第一章:罪と罰」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
神と共に 第一章:罪と罰のネタバレあらすじ:起
韓国のとあるビル。消防士のキム・ジャホン(チャ・テヒョン)は火災現場で一人の少女(チョン・ボミ)を救ったのですが、そこに突然冥界から使者が現れ、ジャホンは殉職したことを告げました。ジャホンは何のことだか状況が全く理解できず、母を残したまま死ねないと訴えましたが、結局そのまま冥界へと送られていきました。
ジャホンを迎えに来た3人の使者、冥界の弁護士で3人のリーダー格・カンニム(ハ・ジョンウ)、亡者と死者の警護を務めるヘウォンメク(チュ・ジフン)、紅一点で補助弁護士のドクチュン(キム・ヒャンギ)は、人は死んだら冥界で49日間にわたって7つの地獄で裁判を受け、「ウソ」「怠惰」「不義」「裏切り」「暴力」「殺人」「天倫」の全てで無罪を勝ち取った者だけが生まれ変わることができると説明、これから始まるジャホンの弁護と警護を請け負ってくれることになりました。
神と共に 第一章:罪と罰のネタバレあらすじ:承
ジャホンがまず最初に受けるのは「殺人地獄」での裁判でした。この裁判では直接の殺人の他にも、間接的に人を死に追いやったケースも罪に問われるというものです。裁判に臨むジャホンたちでしたが、かつて同僚の消防士(ユ・ジョンサン)を火災現場から救えなかった過去が浮上してきました。
カンニムたちはジャホンのこれまでの消防士としての数々の功績と、何よりも救いたくても救えなかった事情があることなどを挙げて弁護、その結果ジャホンは最初の関門を無罪で通過することができました。しかし、カンニムたちの頑張りとは裏腹に、ジャホンは投げやりで無気力な態度を取っていました。
次の裁判は「怠惰地獄」です。ジャホンは消防士の仕事の他にもアルバイトを掛け持ちしていたことを問われ、つい「お金のためでした」と白状してしまいますが、カンニムたちの懸命の弁護で何とかクリアすることに成功しました。
未だに母にお別れできないことに気を病むジャホンに、カンニムたちは、無事に全ての地獄で無罪を勝ち取ったら母の夢枕に立つことができることを説明しました。これによりジャホンは母に会いたい一心でやる気を出したかと思われましたが、一向の行く手を突如として現れた怨霊が阻んできました。
神と共に 第一章:罪と罰のネタバレあらすじ:転
怨霊は肉親の誰かが恨みを持って死んだ時に現れるといい、ジャホンの肉親は母と弟スホン(キム・ドンウク)の二人しかいないことから、カンニムは怨霊の正体が二人のうちどちらかと睨んで下界に調査に向かいました。
ジャホンの家では、耳が聞こえず言葉も話すこともできない母(イェ・スジョン)が一人で暮らしており、カンニムは怨霊の正体がスホンであることを知りました。
兵役に就いていたスホンは除隊を間近に控えていましたが、夜間警備中に問題児の部下ウォン・ドンヨン(ディオ)の誤射に撃たれてしまい、そのことを知った上司は隠蔽するためにウォンと共にまだ息のあったスホンを土の中に生き埋めにして殺してしまったのです。
本来ならば怨霊は見つけ次第消滅させなければならないのですが、怨霊の正体を知ったジャホンからに「弟を助けてほしい」と懇願されたカンニムたちは消滅させないことにしました。
「ウソ地獄」ではジャホンが殉職した同僚の娘に父親を装って偽の手紙を送り続けていたことが明らかになりますが、これは罪にはあたらないとして無事通過しました。続く「不義地獄」や「裏切り地獄」も該当せず無事通過しましたが、残る地獄もあと2つとなったところでジャホンたちは予想だにしない難問に突き当たることとなりました。
実は、ジャホンが高校生の時に極度の栄養失調だったスホンに暴力を振るっていたという衝撃の過去でした。このことには何か深い事情があると察したカンニムたちは、この地獄での判決は最後の「天倫地獄」での裁判との合算にしてほしいと要請しますが、これはカンニムたちにとっては非常に大きな賭けでもありました。
神と共に 第一章:罪と罰の結末
実はカンニムたちも生まれ変わることを望んでおり、49人の無実を勝ち取れば願いが叶うことになっていました。目標まではジャホンを含めてあと2人にまで迫っていたのですが、もし最後の裁判で有罪判決が出た場合は、ジャホンは加重処罰処分が課せられるだけではなく、カンニムたちも冥界での全ての資格が剥奪されてしまうことになるのです。
カンニムたちはいよいよ最後の「天倫地獄」裁判に臨むことになりましたが、ここで更なる衝撃の事実が暴かれることとなりました。それは、幼少期から生活苦で悩んできたジャホンが、高校生の頃に難病により意識がないままの母を殺そうとしたということでした。
結局母を殺すことができなかったジャホンは、やり場のない怒りをまだ幼いスホンにぶつけていたのです。「天倫地獄」ならびに全ての地獄を司る閻魔大王(イ・ジョンジェ)は、実はジャホンの母は意識があり、なかったフリをしていたことを明らかにしました。
あの時、母は自分が先に死ねば残される息子たちが、これ以上苦労することがないだろうと考えていたのです。ジャホンは母への贖罪の気持ちから、15年もの間死に物狂いで働き続け、仕送りと手紙を母に送り続けていたのです。
事実を知り、怨霊から普通の亡者に戻ったスホンは、ジャホンの助けになるべく、カンニムたちの助けを借りて母の夢枕に立ちました。すると、今まで一度も言葉を発したことがない母が初めて口を開き、「お前たちは何も悪くない。悪いのは母さんだよ。ごめんね」と語りました。母は既にジャホンの罪を許していたことから、ジャホンは合算判決で無罪となり、生まれ変わることを許されました。
閻魔大王はジャホンに「下界の人間は誰しもが罪を背負って生きている。その中の一部だけが、勇気を持って許しを請い、さらにごく少数だけが真の許しを得ることができる」と語りかけました。
ジャホンは生まれ変わるために天に昇っていき、これで48人目の亡者を生まれ変わらせることに成功したカンニムたちはホッと胸を撫で下ろしましたが、それも束の間、次に地獄の審判を受ける亡者が現れました。カンニムたちにとって49人目となる亡者は、何とジャホンの弟スホンでした…。
(『神と共に 第二章:因と縁』へ続く)
以上、映画「神と共に 第一章:罪と罰」のあらすじと結末でした。
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