ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニーの紹介:2024年アメリカ映画。第64回グラミー賞にて最多11部門にノミネートされ、そのうち5部門受賞した歌手のジョン・バティステ。彼が音楽や人権にどのような思いを抱いているのか、そして、白血病を抱える妻に対してどう向き合っているのかを描いたドキュメンタリー映画です。
監督: マシュー・ハイネマン 出演: ジョン・バティステ、スレイカ・ジャワード、ほか
映画「ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー」解説
この解説記事には映画「ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニーのネタバレあらすじ:起
歌手のジョン・バティステはニューオーリンズ育ちで、幼い頃から音楽は生活の一部。父が最初の音楽の師匠でした。
当時、進路を迷っていたジョンでしたが、最終的にはジュリアード音楽院に入学を決めます。この学校の文化はヨーロッパのクラシック音楽のため、黒人や南部の要素はなく、黒人のジョンは周囲から奇異の目で見られました。
入学後はすぐに『ステイ・ヒューマン』というバンドを結成し、定期的なライブを始めます。このバンドは街中を歩きながら、音楽を通して人と人とのコミュニケーションをとっていくスタイルでしたが、始めはなかなか理解されませんでした。地下鉄にておもちゃの楽器で無料演奏を披露すると、才能の無駄遣いだと全てが反発の的になっていました。
ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニーのネタバレあらすじ:承
しかし一転、有名番組『レイト・ショー』に出演するとジョンは一躍有名になり、セレブの仲間入りを果たします。
当時ジョンと付き合っていたのは、ベストセラー作家のスレイカ・ジャワード。彼女は22歳の時に白血病と診断され、辛い闘病生活の末、寛解することができました。そんなスレイカをジョンはとても尊敬していました。2人の共通点は、生き延びることを創造的な活動と考えているところです。
しかし、10年の寛解を経て、スレイカの癌が再発してしまいます。2回目の骨髄移植は非常にリスクの高い処置のため、2人は不安を抱えます。
スレイカの化学療法の初日、グラミー賞においてジョンの11部門ノミネートが決定します。スレイカは喜びと辛さを同時に感じ、複雑な感情を抱きます。
それから、ジョンとスレイカはささやかな結婚式を挙げ、正式な夫婦となります。2人は幸せで満たされます。
ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニーのネタバレあらすじ:転
その後、スレイカの骨髄移植が始まります。多忙な中でもジョンは時間を見つけて、妻を見守ります。
その間ジョンはカーネギーホールにて行われる、ジョンプロデュースのオーケストラのための作曲活動に勤しんでいます。この作曲にかける彼の熱意は大きいものでしたが、ポップ歌手なのにクラシックを受け取っていると、クラシック音楽業界からは批判されてしまいます。
さらにツアーも始まり、ジョンは多忙を極めます。隙間を見つけては、スレイカを励ますためテレビ電話を交わし、コンサート中には妻に捧げる曲を演奏します。
スレイカの移植中、ジョンはそばについて、友人を交えて歌を披露しながら、みんなでスレイカをはげまします。そして、辛い表情で横たわる妻の横で、ジョンは妻の無事を祈り続けます。
しかし、次第にジョンのメンタルが落ちてしまいます。「仕事に対してやる気が起きないけど、ただやるしかない」と自分に言い聞かせます。ずっと頭が休まらず、様々な不安に押しつぶされそうで、何日も寝られていません。ここ数年はパニック発作に悩まされているとのこと。
オーケストラの作品が完成する中、人種と文化を代表する重圧がジョンの中にあり、アイディアが創造的な力を発揮できるのかと思い悩まされます。
スレイカ退院の日、病院のスタッフが祝福をしてくれ、スレイカの涙はとめどなく流れます。そんな妻をジョンは見守ります。
ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニーの結末
第64回グラミー賞受賞式が開催されます。今回の最多ノミネートは11部門ノミネートのジョン・バスティ。最終的にジョンは一番名誉のあるグラミー賞を受賞し、合計5部門を受賞します。ジョンは受賞スピーチにて、「少年の頃から毎日創作活動をしている。自分にとって音楽は単に娯楽じゃなく、精神修養である」と話します。テレビ中継でグラミー賞を見ていたスレイカもこの結果に喜びます。
嬉しいことが続きましたが、その後スレイカの体調が悪化し、再入院が決まります。「それが現実だ」とジョンはぼやきます。
その後、スレイカはようやく寛解するこができました。しかし、医師から懸念が説明され、寛解が5年続いてまた再発するかは正直わからないとのこと。そのため、これからも定期的に化学療法を続けていかなければなりません。この医療目的の9割はリスク管理であると。この結果を聞いたスレイカは、永遠に化学療法すると思うと気が滅入ってめいてしまうと涙を流します。
その後、ジョンはプライベートの時間を持ちたいという理由で仕事をセーブします。
カーネギーホールにて、ジョンプロデュースのオーケストラが開催されます。会場にはスレイカの姿も。演奏中に停電が発生するトラブルをも音楽の一部に捉えたジョン。ジョンのオーケストラは成功し、拍手喝采の中、この映画の幕は閉じます。
以上、映画「ジョン・バティステ:アメリカン・シンフォニー」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する