アナトミーの紹介:2000年ドイツ映画。ドイツ2位の成績を上げ、名門ハイデルベルク大学の解剖学部に入ったパウラは、列車の中で知り合った青年が、解剖用の検体になっているのを見て驚き、さらに解剖実習で、青年の体におかしな反応がたくさんあることに疑問を持ち、独自に大学内の調査を始めます・・・という内容の、解剖学部を舞台にしたグロサスペンス作品です。ドイツ映画だけに、グロ描写はホラー映画並、それ以上あります。
監督:ステファン・ルツォヴィツキー 出演者:フランカ・ポテンテ(パウラ)、ゼバスティアン・ブロンベルク(カスパー)、ベンノ・フユルマン(ハイン)、アンナ・ロース(グレーチェン)、ホルガー・スペックハーン(フィル)、トラウゴット・ブーレ(グロムベック教授)ほか
映画「アナトミー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アナトミー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「アナトミー」解説
この解説記事には映画「アナトミー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アナトミーのネタバレあらすじ:起
パウラは医学生。ドイツで2位の成績を収め、名門のハイデルベルク大学の解剖学科へ入学できることになりました。喜んだパウラは、入院中の名医だった祖父に連絡し、医師である父に会います。父は「地位や名誉なんかより、この病院を手伝ってくれ」と言いますが、パウラは聞く耳を持ちません。
母に見送られ列車に乗ったパウラは、試験で一緒だったグレーチェンに会い、二人でおしゃべりをはじめます。その時、ダービドという青年が倒れ、「医師の方はおられませんか?」とアナウンスされ、パウラが蘇生を施しダービドの意識が戻ったのでした。ダービドは「心筋梗塞の持病を持っていて、よく意識を失って倒れる」と話して別れます。
やがて二人がハイデルベルク大学に着くと、男子学生のフィルが受け付けてくれ、パウラとグレーチェンは相部屋となります。早速、解剖学部の新入生が、解剖室へ呼び出されます。
集まったのはパウラ、グレーチェン、カービーの女子3人。するとカービーが、「解剖台の上の死体が動いた」と言います。グレーチェンが下のシートをめくると首がありません。それでも死体の足が動いています。パウラが調べると、死体の筋肉に電流を流して、足を動かすという先輩男子学生のいたずらでした。
アナトミーのネタバレあらすじ:承
解剖学部の生徒達がバーに集まり、歓迎パーティーが始まります。男好きのグレーチェンは、早速ハインに声をかけ意気投合してしまいます。真剣に勉強がしたいパウラにカスパーが声をかけますが、パウラは適当にあしらってしまいます。
そのころ同じバーにいたダービドが、トイレに入るとスプレーを吹き付けられ、心臓発作を起こし倒れます。更に薬品を注射され連れていかれ、学校の解剖台に乗せられます。目覚めたダービドは、自分が解剖されるとわかり、メスを持って襲いかかりますが、結局刺し殺されてしまいました。
翌日からグロムベック教授の講義が始まり、教授は「定期的に試験をやって、成績の悪いものは落とされる。最後まで残るのは半分だ」と厳しい言葉を生徒達に投げかけます。人体の展示室を見せられ、全て本物の死体に薬品を注入し、固形化させたことを教えられます。そこでパウラは、祖父の作った標本を見つけます。
次に、解剖室で解剖する死体のシートをめくって行くと、パウラはダービドの遺体を見つけます。驚いて一旦解剖室から出て、戻ってくるとすでにダービドは解剖されていて、教授が「この検体は心臓疾患がある」と説明を始めます。そしてパウラに「心臓を切除しなさい」と指示し、パウラはメスを持ち、ダービドの心臓を取り出し始めます。
パウラはグレーチェンに「ダービドは心臓が原因で死んでいない、血がドロドロに固まっている。何かおかしい、私が調べる」と話しました。
アナトミーのネタバレあらすじ:転
夜、死体庫に向かったパウラは、友人にダービトを調べてもらうために死体から血の付いた肉を切り取り、足にAAAという焼印を見つけます。そこへ教授の助手がやってきてます。パウラは「教授に頼まれた」と嘘をつき、その場を切り抜けますが、助手は誰かに電話をしダービドの死体を『火葬場行』としました。
パウラは検体を友人に送り、謎のAAAを調べます。そしてAAAが『アンチ・ヒポクラテス連盟』という、医師や医師を目指す学生たちの集まりで、戦時中から続いた人体実験までも行う組織であることがわかったのです。
しばらくして友人から「検体からプロミナールが検出された。動物のはく製に使うものだ、人間には使用禁止になっている」と伝えます。パウロは早速教授にこの事を伝えますが、教授は「もう終わったことだ」と相手にしません。
部屋に戻ったパウラは、ベッドに大量の血が撒かれている事に気づきます。ハインを振ったグレーチェンは、フィルと解剖室でSEXをしています。そこへハインが現れ、フィルを殺すとグレーチェンにプロミダールを注射するのでした。血液も筋肉も凝固し始めたグレーチェンは動けなくなり、ハインによって解剖台に寝かされました。
解剖実習中のパウラは、助手の持っている、死体検体の帳票を盗みダービドの入荷状況を探すと、ダービドを持ちこんだのがハインとわかったのでした。
アナトミーの結末
パウラは教授にアンチ・ヒポクラテス連盟の事を聞き出そうと会いに行きます。教授は「プロミナールを発見したのは君の祖父だ」と教えます。祖父もメンバーだったことを知ったパウラに祖父の死の知らせが入ります。病院にかけつけ自宅に戻り、祖父の書斎に入ると、AAAに関する資料や写真がたくさんあり、パウラはそれらを叩き壊したのです。
アンチ・ヒポクラテス連盟では、行き過ぎた行動が多いハインの裁判をしていました。裁判が終わると、ハインはメンバーである教授を殺します。学校に戻ったパウラはカスパーと愛し合います。その後カスパーの部屋に入ったパウラはAAAに関する資料がたくさんあるのを見て、カスパーもメンバーだったことを知り逃げ出します。
教授から標本室に呼び出されたパウラでしたが、呼び出したのはハインでした。標本室にはグレーチェンの標本がありました。「僕の最高傑作だ」と言いながらハインが出てくると、パウラに襲いかかりプロミダールを注射されてしまいます。苦しむパウラの元へカスパーがやって来ます。カスパーは「僕は医学生じゃない、史学部だ。AAAの歴史を研究しているんだ」と言うと、パウラが生理食塩水の場所を教え、静脈に注射させます。
回復したパウラでしたが、再びハインが学生を連れ入って来て、二人を解剖台に縛り付けます。そしてカスパーを生きたまま解剖し始めました。パウラが学生にプロミナールを注射し、ハインに襲いかかって逃げます。配電盤に隠れたパウラを見つけ襲いかかったハインでしたが感電して倒れ、パウラに殺されました。
入院したカスパーの部屋に、白衣を着たパウラがやって来て「私が担当医よ」と言ってキスをします。一方死傷者の多数出たハイデルベルク大学は、成績優秀者を今まで通りアンチ・ヒポクラテス連盟に誘い込んでいました。
以上、映画「アナトミー」のあらすじと結末でした。
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