アンナの紹介:1966年フランス映画。ジャン=リュック・ゴダール作品のミューズだったアンナ・カリーナを主演に迎えたミュージカル・コメディ。アンナが演じるのは田舎からパリにやってきた女の子「アンナ」。ポスターに偶然写り込んだ「アンナ」に恋してしまう広告代理店店長は『女は女である』等でアンナ・カリーナと共演しているジャン=クロード・ブリアリ。元々テレビ放送向けに製作された作品だが撮影は35mmフィルムで行われ、パリ市内各所の風景が鮮明に記録されている。アンナ・カリーナ、マリアンヌ・フェイスフル、ジャン=クロード・ブリアリ、そしてゲンスブール本人によって歌われる歌曲の作詞・作曲は、セルジュ・ゲンスブール。
監督:ピエール・コラルニック 出演者:アンナ・カリーナ(アンナ)、ジャン=クロード・ブリアリ(セルジュ)、マリアンヌ・フェイスフル(若い娘)、セルジュ・ゲンスブール(セルジュの仕事仲間)ほか
映画「アンナ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アンナ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アンナの予告編 動画
映画「アンナ」解説
この解説記事には映画「アンナ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アンナのネタバレあらすじ:起
アンナはパリへやってきた。降り立った駅のホームは、セルジュが店長を務める広告代理店による広告写真の撮影中。しかし、アンナはそんなことにかまわず、ベンチで隣に座った男の新聞を見て職探し。幸福でもない不幸でもない、憂うつのアンナはどこか別の場所を求めていた。
フィルムを現像したセルジュは、偶然写真に写っていた女に一目惚れ。彼女の顔を引き延ばし、街中の壁にその写真を貼って、部下を動員して彼女を捜し始める。彼女が、広告の絵に色を塗る彩色係として採用されたばかりの丸メガネの女の子、アンナであるとも知らず。
アンナのネタバレあらすじ:承
アンナは就職したものの、何だかつまらない仕事なので、またどこか別の場所を夢見るようになる。一方、セルジュは写真の彼女への恋心が募るばかり。昨日までなら好きになったかもしれない美女が現れても、もう彼が思うのは写真の彼女ばかりだった。
甥の変わりように心配した二人のおばは、セルジュに適当な女性と結婚するように勧める。でもセルジュは結婚する前に恋愛をしなくてはと、おばの勧めを気にかけない。それではと二人のおばは、甥のためにコネをつかってテレビで甥の愛する女性の写真を紹介してもらう。
アンナのネタバレあらすじ:転
ところが、その写真の女は私だと言う女たちがセルジュの元に殺到するようになる。彼女たちから逃げて会社に来たセルジュはアンナになぐさめられることになる。
アンナもまたセルジュに恋するようになっていた。でも、どうせ毎日つきあう女の子を替える人に違いないと思い、その気持ちを抑えようとする。
ある日、街でセルジュとアンナは出会うが、アンナは写真の彼女は私であると言うこともなく別れる。恋心がますます激しくなるセルジュは自殺を含む様々な妄想にとりつかれる。
アンナの結末
ある日、セルジュたちは広告用の集団写真の中に例の彼女を発見する。その娘の手には丸メガネが。とうとうセルジュは自分の捜していた女性がすぐ側にいたことに気づく。
でもアンナの仕事場に行って彼女はどこに行ったとたずねて居場所はわからない。アンナは既に退職してしまっていた。セルジュは街の中で彼女の姿を追い求める。
そして彼が駅に来た時、アンナはもうパリを出ようと走り出している列車の中にいた。一度セルジュに好きだと言えたらよかったのにと後悔しながら。
以上、映画「アンナ」のあらすじと結末でした。
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