アパートメントの紹介:2006年韓国映画。アパレルメーカーのやり手チームリーダーのセジンが、深夜、駅のホームで赤い服を着た女性の飛び込み自殺に巻き込まれたことにより、自分の住む高級アパートの中で、住人達の不審死、そして車いすの女性のユヨンのこと、夜9:56の停電と理解できない現象が次々起こりはじめるという、オカルトミステリー映画です。
監督:アン・ビョンギ 出演者:コ・ソヨン(セジン)、カン・ソンジン(ヤン刑事)、パク・ハソン(ジョンホン)、チャン・ヒジン(ユヨン)、笛木優子(赤い服の女)ほか
映画「アパートメント」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アパートメント」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アパートメントの予告編 動画
映画「アパートメント」解説
この解説記事には映画「アパートメント」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アパートメントのネタバレあらすじ:起
セジンは独身でアパレルメーカーのチームリーダーを任されています。日課は毎朝のジョギング、仕事では上司であっても自分の意見を通す、ひときわ目立った存在です。
クリスマスイブを控えたショールームでは、セジンの指示で展示物の模様替えが行われていました。若い部下が「クリスマスイブらしくした方がいいんじゃないでしょうか?」と意見を述べると、「他人と同じことをやっても抜擢されないのよ」と強く言い返します。
自宅アパートに帰ると救急車が来て騒がしくなっていました。セジンは幸福アパートの1203号の広い部屋に一人で住んでいます。
夜9:56、向かい側の棟の照明が消えます。その時、会社から電話がかかり呼び出されます。室長から「クリスマスの温かさを表現しないのか!」とダメ出しをくらいます。しかしセジンは「他と同じことをやっても売り上げは伸びません」ときっぱり言い返します。
終電近くになり駅に向かうと、後ろから赤い服の女性が追いかけるように付いてきていました。ホームに立つと、赤い服の女性は椅子に座り音楽を聞きながら泣いています。そしてセジンの横に立つと「寂しくない?」と話しかけました。
そこへ電車が入って来ます。赤い服の女性はセジンを道連れにして飛びこみ自殺をしようとします。セジンは必至で踏ん張り、赤い服の女性は電車に轢かれて死亡しました。
アパートメントのネタバレあらすじ:承
警察の事情聴取を受けて部屋に帰ったセジンでしたが、赤い服の女の事が頭から離れず、うなされてばかりで会社も休んでいました。
日課のジョギングに出かけると、車いすに乗ったユヨンという女性が話しかけてきます。ユヨンは悩んでいるセジンに「あのアパートに一人で住んでいるのね、アパートの誰かが助けてくれるはずよ」と言います。すると中年女性がやって来て、ユヨンを連れて幸福アパートへ入って行きます。
部屋に戻ったセジンが向かいの棟を見ると、車いすに座ったユヨンの姿がありました。あの中年女性も一緒です。女性は母親ではなく、介護をしている様子ですが実態は虐待でした。
夜になり、双眼鏡で向かいの棟を覗いていると照明が消えます。時計は9:56を指していました。その時、一人の男性が飛び降り自殺します。下では「これで何人め?」と騒いでいます。
飛び降り自殺した部屋は1403号、1304号、1103号と、何か関係があるのではないかとセジンは考え始めます。そして「夜9:56に照明が消えたら誰かが死ぬ」とひとりつぶやきます。
赤い服の女の件で警察に呼ばれたセジンは、ヤン刑事に「幸福アパートでは夜9:56に照明が消えると誰かが死ぬ」と話します。ヤン刑事は「人の部屋を覗くのは犯罪です。やめてください」と言います。
アパートメントのネタバレあらすじ:転
9:56の検証をするために、セジンはアラームをセットします。アラームが鳴ると同時にユヨンの部屋の照明が消えました。セジンは急いでユヨンの部屋704号へ行き、「9:56以降照明を消さないで」と言います。ユヨンは「大丈夫。それより、セジンと仲良くしたら叱られる」と言って扉を閉めます。
翌日、9:56に、ユヨンに性的虐待をしていた大学生がエレベーターから転落死しました。現場に居合わせたセジンがヤン刑事にすべてを話すと「今度、照明が消えたら通報しろ」とヤン刑事は言います。
セジンは「夜9:56以降照明を消さないで」と住民たちにふれて回ります。しかし逆に「双眼鏡で覗いている女だ」と罵倒されます。
ユヨンの部屋では、主婦の女性が夫の指示でユヨンを新薬の実験台にしていました。その夜、9:56に照明が消え、新薬の実験をしていた女性が殺され、夫が容疑者として逮捕されました。
セジンと仲良くなった女子高生のジョンホンは、アパートの中で女の幽霊を目撃して動画に収め、セジンに見せます。ヤン刑事らが死亡した住民らを調べていると、全員がアパートの同じ鍵を持っていることがわかりました。ヤン刑事は704号に向かい鍵を回すと開きました。
中を調べていると、女装した男が襲ってきます。男はジョンスという名で、空き部屋に住みつくホームレスでした。
アパートメントの結末
ジョンホンがセジンの部屋にやって来て、幸福アパートのことを調べ始めます。すると両親が死んだユヨンを、アパートの婦人会のメンバーが交代で世話をしていたことがわかりました。そのユヨンは昨年のクリスマスイブに飛び降り自殺していました。
ヤン刑事がジョンスの服についた血が被害者と一致したことで追及すると、ジョンスが「信じらてもらえないかもしれないが」と言って話し始めます。
空き部屋の704号室に忍び込んだジョンスは、夜な夜な、自殺した住人のユヨンがアパートの婦人会のメンバーに虐待されたり、大学生に性的暴行を受ける様子を見せられます。ユヨンが自殺した状況を見せられると、知らぬ間にユヨンの怨念が自分に乗り移り、虐待されたアパートの住人への復讐心が沸きあがってきて、順番に殺し・・・と言いながら拳銃を奪って頭を撃って自殺しました。「ユヨンの霊がジョンスに見せていたものだ」とヤン刑事が言います。
ジョンホンが部屋に帰ると、セジンは704号に入りました。部屋はユヨンが座っていた椅子があるだけでしたが、知らぬ間にユヨンが座っています。ユヨンは「私の事を怖がったのね」と迫ります。セジンは「私はあなたを助けたかったの」と訴えますが、やがてセジンは屋上から飛び降り自殺しました。
2か月後、ヤン刑事が704号に引っ越してきました。引っ越しの手伝いをしていたジョンホンと話していると、向かいの棟の1203号にセジンの霊が立っていました。
以上、映画「アパートメント」のあらすじと結末でした。
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