ファブリックの女王の紹介:2015年フィンランド映画。マリメッコの創業者アルミ・ラティアを、マリアという女性が演じます。マリアを通じて、女性が働くことが困難だった時代に、アルミがいかにしてもがき苦しみながら成功と挫折を経験したかを表現した伝記映画です。
監督:ヨールン・ドンネル 出演:ミンナ・ハープキユラ(アルミ・ラティア)、ラウラ・ビルン(リーナ)、ハンヌ=ペッカ・ビョルクマン(ヴィリヨ・ラティア)、レア・マウラネン(ケルットゥ)、ほか
映画「ファブリックの女王」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファブリックの女王」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ファブリックの女王の予告編 動画
映画「ファブリックの女王」解説
この解説記事には映画「ファブリックの女王」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファブリックの女王のネタバレあらすじ:起
女優のマリアはしばらく光を浴びていませんでしたが、劇団でマリメッコの創業者、アルミを演じることになります。アルミは7年間コピーライターを勤めていましたが、夫の会社に転職し、そこで40歳にして生地ブランドのマリメッコを創業させました。戦時中、戦後の激動の中、女性として働くのが難しい環境で生き抜いたアルミを、マリアは演じきろうと集中します。
アルミはヒステリックな性格で夫のヴィリヨは辟易していました。ヴィリヨとの子供を身ごもっても、おろそうとしたり自殺を図ったりしました。一命を取り留めたアルミに、ヴィリヨは海が見える家に引っ越そうと提案します。アルミはそれを喜んで受け入れました。
ファブリックの女王のネタバレあらすじ:承
子供を3人育てているときに、アメリカから質の良い生地が輸入されることになり、ヴィリヨの会社は危機的状況に陥ることが予想されました。戦後の配給の時代、生地を手に入れることも困難です。しかしアルミは配給担当者に自殺をすると脅して、300メートルの生地を3000メートルに増やしてもらいます。その生地で、ヴィリヨは無難な花柄の生地をつくろうとしましたが、アルミは斬新なものを生み出そうと奮闘しました。
いざデザインしてみると、今までにない生地デザインなので、使い方がわからない課題点があがりました。そこでアルミは、特徴的なデザインの生地の使い方を見せるファッションショーをすることを思いつきます。それは大成功をおさめ、アルミのブランドマリメッコが確立しました。そしてマリメッコの社長へと登りつめます。
ファブリックの女王のネタバレあらすじ:転
アルミはアルコール依存症と金遣いの荒さから倒産寸前となり、ヴィリヨと子供からの信頼をどんどん失っていきました。アルミはデザイナーとしての能力はありましたが、会社を経営する能力は足りませんでした。それでも、会社の経営権を誰にも譲らず、一人で切り盛りしていました。家族の前では、ヒステリックで頼りない存在でしたが、記者の前になると、饒舌にマリメッコについて語り、ブランド力をあげていきました。
アルミは5年間アメリカ人男性と不倫をしていましたが、その人に振られると自殺を図ります。一命を取り留め、すぐに仕事復帰をし、さらに仕事に集中していきます。
アルミは生地だけにとどまらす、インテリア商品のプロデュースにも力を入れます。相変わらずアルミの散財は止まらなく、お金がないにも関わらず、マリメッコ村の建設を検討し、周りから大反対をくらいます。
ファブリックの女王の結末
マリメッコは遂にはアメリカ進出を決めます。お披露目会当日は、ひどく緊張していたアルミでしたが、舞台へ立つと人が変わったかのように、饒舌に素晴らしい演説を行い、アメリカ進出の成功を手にします。
これによりアルミは、マリメッコによってフィンランドが有名になったと豪語し、ますます散財が止まらなくなります。ついには従業員を解雇しなければならない状況まで陥りました。しかし、アルミはヴィリヨではない男とヴェネチアへと逃亡します。しばらくして、何事もなかったかのようにアルミはまた仕事へ復帰します。
マリアは監督と自分自身と戦いながら、アルミになりきろうと奮闘し、「私は生きる!」という台詞でこの舞台は終演します。アルミの好きだった海を眺めるマリア。そしてこの映画の幕は閉じます。
以上、映画「ファブリックの女王」のあらすじと結末でした。
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