ある殺し屋の鍵の紹介:1967年日本映画。表向きは日本舞踊の師匠ですが、裏では金をもらって人を殺す”殺し屋家業”をやる新田が、巨額の脱税で告発された朝倉の殺しを依頼され実行しました。しかし朝倉が政財界を揺るがす秘密を握っていたことから、新田は命を狙われ始め…という内容の市川雷蔵主演のサスペンス映画『ある殺し屋シリーズ』第二弾です。
監督:森一生 出演者:市川雷蔵(新田)、西村晃(遠藤)、佐藤友美(秀子)、山形勲(北条)、中谷一郎(石野)、金内吉男(荒木)、内田朝雄(朝倉)ほか
映画「ある殺し屋の鍵」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ある殺し屋の鍵」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ある殺し屋の鍵の予告編 動画
映画「ある殺し屋の鍵」解説
この解説記事には映画「ある殺し屋の鍵」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ある殺し屋の鍵のネタバレあらすじ:起
日本舞踊を習いに行く秀子に、石野組の荒木が声をかけます。秀子は荒木の誘いに乗らず、師匠の新田に荒木の事を話し、新田をパトロンにしようと誘いますが、新田はその気がありませんでした。
そのころ遠藤建設の社長の遠藤は、政界の大物・北条に呼び出されます。金の亡者で巨額脱税で告発された朝倉の話でした。北条は、朝倉が『朝倉メモ』を持っていて、警察に自分の事をしゃべられるのを恐れていました。そこで北条は遠藤に札束を渡し「朝倉が邪魔だ」と朝倉殺しを示唆します。遠藤はそのまま石野組の石野に朝倉殺しを3000万円で依頼します。
石野が荒木に相談すると、荒木は「自分たちが手を汚さずに殺ってくれる男がいる」と言って2000万円をもって、紹介された新田に会います。そして前金で1000万、殺しが終わった時点で500万渡すことで新田は殺しを受けました。
そのころ保釈中の朝倉は、伊東のホテルで弁護士に「一人で罪をかぶるのは納得できん、なにもかもしゃべって皆を巻き込んでやる」と息巻いていました。そして「殺し屋がもうすぐ来るだろうが、ボディーガードは沢山いるから心配ない」と言って、見張る刑事たちを見まわします。
ある殺し屋の鍵のネタバレあらすじ:承
荒木とホテルの下見をした新田は、石野にあと1000万要求します。石野は了承し早速実行の日を迎えました。車で荒木をホテルの近くに待たせ、荒木は歩いて乗り込みます。朝倉は愛人の秀子とプールにいました。浮マットで浮かぶ朝倉を狙って新田はプルーに潜ります。そして下から畳針を突き刺し殺しました。車に戻ると荒木がいませんでした。
新田は車に乗り込み走りだします。下り阪に差し掛かるとブレーキもサイドブレーキ、さらにギアもきかなくなります。新田の乗った車はガードレールを突き破り崖から落ちました。翌日の新聞には朝倉の殺害が大きく載り、片隅に車の転落事故が載っていました。しかし運転手が発見されていない事から、遠藤から連絡が入り石野は荒木に「調べてこい」と命令します。
秀子が日本舞踊の邸に行くと、暗い部屋で新田が踊っていました。命を狙われた新田は秀子に「荒木を呼び出してくれ」と頼みます。秀子が荒木をホテルに呼び出すと、荒木はすぐやって来ました。部屋に入ると中にいた新田に捕まり、新田は硫酸で脅し「石野を組事務所に呼べ」と電話をさせます。
石野が来ると新田は石野を脅し、1000万追加して金を奪います。そして、脅して誰の命令なのか喋らせ、車で案内させます。しかし途中で二人が新田を殺そうとしたことから、石野と荒木を車ごと爆破して殺しました。
ある殺し屋の鍵のネタバレあらすじ:転
新田は記者になりすまし、朝倉の弁護士に会い話を聞きました。弁護士は肝心なことは一切しゃべらず、その後、遠藤に会います。そこへ秀子がやってきて「朝倉が死んだから、遠藤さんに乗り換えようかな?」といいながら、新田の話をします。遠藤は秀子に金を渡し「新田に会わせろ」と言います。秀子は「踊りの会に新田が出る」と教え、その後、新田には「遠藤が踊りの会を見に来る」と話します。
踊りの会の日、客席に遠藤は居ませんでした。そして新田が帰っていると銃撃されました。遠藤は秀子をマンションに住まわせ、ここに新田を呼ぶように言います。新田は手にした3000万を駅のコインロッカーの50番に入れます。そして秀子に会うと、秀子は「遠藤が私のマンションに取り巻きを引き連れて来る」と教えます。
新田は大勢いる見張りをかわすため、マンションの屋上に上がり、ロープを伝って秀子の部屋に入ります。すると遠藤が入って来ました。新田は遠藤を抑え込み、バスタブに押し込み熱湯で脅し「誰の命令だ!」と遠藤に聞きますが、遠藤はしゃべらない代わりに、洗面台に会ったカミソリで新田を襲います。かわした新田はカミソリで遠藤を殺します。その時、遠藤の秘書から「先生が11時のノースウエスト機で飛び立つ」と連絡が入ります。
ある殺し屋の鍵の結末
新田は空港に電話をし、詳細を聞くと、先生とは政財界の大物の北条だとわかりました。新田が空港に行こうとすると、秀子が「私も連れて行って」と言います。新田は「金でどっちにも転ぶ女に用はない」と言ってマンションを出ます。
空港の待合室では北条の記者会見が行われていました。質問はほとんど朝倉との関係でした。そこへ記者に扮した新田が入って来ます。北条をカメラで撮るふりをして、畳針で刺して北条を殺しました。突然北条が倒れ、慌ただしい場内を新田が出て行くときコインロッカーの鍵を落とします。
この様子を秀子が見ていました。途中で鍵がない事に気づいた新田は、現場に引きかえし落ちていた鍵を見つけ拾います。そして新田が駅のコインロッカーに着くと、多数の警察官がいました。通行人が「コインロッカーに爆弾を仕掛けたとの通報があったらしい」と言っています。近くまで行って見ている新田の前で、順番にコインロッカーが開けられています。
やがて50番のロッカーが開けられました。中には新田の3つのバッグがありました。警察官が中を見ると札束が入っていました。見届けた新田は駅を離れ歩き出します。
以上、映画「ある殺し屋の鍵」のあらすじと結末でした。
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