バック・ビートの紹介:1993年イギリス映画。幻のビートルズ5人目のメンバー、スチュアート・サトクリフの生涯をビートルズの歴史とともに描いた作品。1960年、イギリスの港町リヴァプールでビートルズは結成される。徐々に人気を集めるようになった彼らは意気揚々とドイツ・ハンブルクへと巡業する。そこで一人のドイツ人女性、アストリッド・キルヒヘルに出会いメンバーの関係性は変化していく。ビートルズメンバーの出身地であるイギリスのイアン・ソフトリーが監督と脚本を務めている。
監督:イアン・ソフトリー 出演:スティーブン・ドーフ(スチュアート・サトクリフ)、シェリル・リー(アストリッド・キルヒヘル)、イアン・ハート(ジョン・レノン)、ゲイリー・ベイクウェル(ポール・マッカートニー)、クリス・オニール(ジョージ・ハリスン)
映画「バック・ビート」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バック・ビート」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
バック・ビートの予告編 動画
映画「バック・ビート」解説
この解説記事には映画「バック・ビート」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バックビートのネタバレあらすじ:起
イギリスの港町・リヴァプール。スチュアート・サトクリフとジョン・レノンは悪友のような関係で、暇つぶしに喧嘩をして日々を過ごしていました。スチュアートは絵を描くのが好きで美術学校に通っていましたが、全く評価されません。
そんなスチュアートにジョンはバンドを組まないかと提案します。ベースはスチュアート、ジョン、ポール・マッカートニー、ジョージ・ハリスンがギター、ピートベストがドラムを担当しビートルズが結成されます。
リヴァプールで徐々に人気を集めるようになった彼らは、ドイツのクラブから専属契約を持ち掛けられハンブルクへと巡業へ向かいます。しかし実際に赴いた所は風俗街の映画館、映画館とは言っても夜な夜なストリップショーを行うようなところでした。
5人1部屋で生活し、ストリップショーの合間につなぎとして演奏する毎日。時にはステージで寝ながら日に8時間演奏していることもありました。休みも貰えず食事をする時間もない彼らは、興奮剤として“スピード”を飲みながらステージに立つようになります。
バックビートのネタバレあらすじ:承
過酷なスケジュールに耐えながら演奏しても、来る客はストリップショー目当て。男の演奏には聞く耳も持ちません。ジョークを言ったり、ストリッパーの衣装を借りたりしますが効果はありません。
ある日、演奏中に客同士が喧嘩を始めます。ジョンがスカートを履いていることを忘れたままジョーク交じりで仲裁したことで場は収まり、演奏を聴いてもらえるようになります。その場を見ていた一人の男、クラウス・フォアマンは演奏後彼らに声をかけます。クラウスは彼らを気に入り、恋人である写真家のアストリッド・キルヒヘルを連れて来ます。
スチュアートとアストリッドは出会った時から互いに惹かれ合いますが、長年の親友であるジョンはアストリッドのことが気に入りません。彼女のことを悪く言いますが、スチュアートは聞く耳を持たずバンドよりアストリッドとの時間を優先するようになります。そのことがさらにジョンは面白くなく、また他のバンドメンバーからも苦情が出るようになります。
バックビートのネタバレあらすじ:転
確実に距離を縮めるスチュアートとアストリッド。スチュアートはバンドよりもアストリッドに夢中でした。アストリッドも恋人であるクラウスと別れ、スチュアートを選びます。
一方ビートルズも売れ始め、レコーディングの演奏を任せられるようになります。
そしてトップ・テン・クラブに移り、売れっ子として演奏するようになりました。スチュアートはメンバーとの温度差を感じ、脱退を考え始めます。しかしその時、ジョージが17歳で未成年就労をしていたことが警察に見つかり、ビートルズはイギリスに強制送還されます。
ジョージが18歳になるのを待ってハンブルクに戻ってきたビートルズですが、スチュアートは時々頭痛に悩まされるようになります。病院で脳溢血だと診断されますが、アストリッドには黙って婚約します。そしてスチュアートはビートルズから脱退します。ハンブルク美術大学の試験に合格し、奨学金を貰いながら再び画家を目指す道を選びます。
婚約したスチュアートとアストリッドは、ジョンとその彼女シンシアと海辺に出かけます。二人きりになったジョンとアストリッドは、彼女に気が合ったこと、それでも親友と婚約したので手を引くと告白します。今までの態度は好意の裏返しだったのです。
バックビートの結末
ある日スチュアートが家に帰ると、アストリッドとクラウスが手を繋いでいました。ベルリンの壁のニュースにショックを受け、幼馴染同士で手を繋いだだけでしたがスチュアートは治療で精神が不安定なこともあって怒り狂います。部屋中を滅茶苦茶にし、さらには暴れた記憶を失くします。
ビートルズリヴァプールに戻りますが、スチュアートはアストリッドと共にハンブルクに残ります。
数か月後、レコードデビューした彼らはハンブルクにレコードを送ってきます。しかしスチュアートが暴れてプレーヤーを壊したので、レコードを聴くことは出来ませんでした。少しがっかりした様子のスチュアートに、アストリッドはサプライズがあると席を立ちます。
以前スチュアートが「赤が一番好きな色だ」と話したので、アストリッドはサプライズで赤いチャイナドレスを用意していたのです。着替えて戻ってくると、スチュアートは倒れています。「ごめん」という言葉を残しこの世を去りました。
リヴァプールから再びハンブルクに戻ってきたビートルズを、アストリッドは空港で出迎えます。親友がいないことに気付いたジョンはすぐにスチュアートのことを尋ねますが、アストリッドは「スターになったの」と告げます。
その日の公演で、ジョンはスチュアートが歌ったラブ・ミー・テンダーを歌います。そして、生前一緒に演奏したツイスト・アンド・シャウトで公演の幕が上がります。
以上、映画「バック・ビート」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する