藁にもすがる獣たちの紹介:2020年韓国映画。お金に困った人達の前に突如現れた、大金の入ったカバン。それに翻弄される人達の姿を描いた作品。無関係そうな間柄が実は繋がっていて…という展開が非常に面白く描かれています。お金は人を狂わせる…そう思わせてくれます。
監督:キム・ヨンフン 出演:チョン・ドヨン(ヨンヒ)、チョン・ウソン(テヨン)、ペ・ソンウ(ジュンマン)、チョン・マンシク(ドゥマン)、チン・ギョン(ヨンソン)、シン・ヒョンビン(ミラン)、チョン・ガラム(ジンテ)、ユン・ヨジョン(スンジャ)、ほか
映画「藁にもすがる獣たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「藁にもすがる獣たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
藁にもすがる獣たちの予告編 動画
映画「藁にもすがる獣たち」解説
この解説記事には映画「藁にもすがる獣たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
藁にもすがる獣たちのネタバレあらすじ:起
とある港町にあるサウナのロッカーに、一人のお客がルイ・ヴィトンのカバンを預けます。その大きなカバンをそこのサウナで働くアルバイト、ジュンマン(ペ・ソンウ)が忘れ物点検をしていた際に見つけ、開けてみると大金が入っていました。慌てふためくジュンマンでしたが、その大金の入ったカバンは一旦倉庫に保管して帰ることにします。
家に帰ったジュンマン。事業に失敗し娘の学費すら払えなくなっていたジュンマンにとって、あの大金は飛びつきたくなるようなものでした。
人妻のミラン(シン・ヒョンビン)はキャバクラで働きながら夫と借金を返す毎日。家に帰ると夫から暴力を受けています。そんな中、客としてやってきた中国人不法滞在者のジンテ(チョン・ガラム)に気に入られ、やがて気持ちを通じあわせていきます。
出国管理局で働くテヨン(チョン・ウソン)は、同棲していた彼女が急に姿を消し、保証人となっていたテヨンが借金を払わなければならなくなり、日々取り立て屋に追われていました。
テヨンは借金返済のために、詐欺で10億ウォンもの大金を手に入れた同級生の国外逃亡を手伝い、その手数料を貰おうとしていました。そのために、取り立て屋のパク社長の下で働くデメキンの力を借りる事にします。
一方で、ミランとジンテの仲は急速に深まっていきます。ジンテはアザだらけのミランを助けたい一心で、ある計画を提案します。それはミランの追ってを殺し、保険金を手に入れる事でした。
藁にもすがる獣たちのネタバレあらすじ:承
カバンの事が頭から離れないジュンマン。遅刻して叱られてしまいますが、黙々と仕事をこなします。しかしやはりカバンの事が気になって仕方ありません。
念入りに計画をし、いよいよ実行となったテヨン。しかし目前になって私服警官の邪魔が入ってしまいます。その警官の話から、このままではお金が入らないことを知り、焦り始めます。
ミランとジンテが計画を実行することになりました。ミランから夫がどこにいるのかを確認したジンテ、待ち伏せしミランから聞いていた男を車で轢いて殺害した後、山に埋めてミランに連絡します。計画は成功だと喜ぶジンテに、溜息のミラン。事故死にしないと保険金は入らないと、ジンテにあきれてしまいます。
ジンテとやりとりをしている間にチャイムがなり、ミランが出てみると何とジンテが殺したはずの夫が帰ってきたのです。ジンテはミランの夫ではない誰かを殺してしまったのでした。
もはやどうしていいのか分からないミラン。夫からいつものように暴力を受け、キャバクラに向かいます。強引な客に捕まり困っている所を、女社長ヨンヒ(チョン・ドヨン)に助けてもらいます。
ジンテは間違えて人を殺してしまった事に動揺し、自首するとしか言わなくなり困り果てるミラン。いつまで経っても動揺が収まらないジンテに呆れたミランは、ジンテを車で轢き殺害してしまいました。
絶望したミランは思わずヨンヒに連絡し、思い切って事情を話すと、ヨンヒは私の言うとおりにすれば大丈夫と話し、ミランの事件は無事隠蔽されていきます。
藁にもすがる獣たちのネタバレあらすじ:転
一方のテヨン。デメキンがパク社長にうっかり計画を話してしまった事で、パク社長に呼び出されてしまいます。みっちりと絞られようやく開放された後、テヨンが話すラッキーアイテムのタバコを買いに車を離れた直後に、トラックが突っ込んできました。
もしタバコ買いに離れなかったら… テヨンとデメキンはまだツキがあると信じる事にしました。
ジュンマンは2度に渡る遅刻でバイトを首になっていました。それでも忘れ物があると言って職場に現れ、ついにカバンを持ち去る事を決めたのです。上司に引き止められるも、もう辞めたから関係ないと言い放ったジュンマンは、カバンを持ち帰ることに成功しました。
ヨンヒはミランのためにアメリカでの身分証明書を用意し、ミランが高飛びする準備を整えてくれていたのですが、何故かミランを眠らせ監禁した後バラバラにして殺害してしまったのです。
テヨンが家に帰ると居なくなっていた彼女が帰って来ていました。その彼女こそヨンヒだったのです。ヨンヒはミランのバラバラ死体をヨンヒのものだと判断するよう細工し、自らをミランだと名乗るようにしました。高飛びのために準備したのは完全に自分のためであり、ミランが手に入れていた大金はヨンヒの物となりました。
大金を手にしたミランはテヨンと再びやり直せるかと考えていました。しかし、テヨンとミランの元に警察がやってきた事で焦りを見せる2人。ひとまず酒盛りをしてごまかしますが、テヨンが買い出しに出かけた際にミランは警察2人を殺してしまいました。
さらに動揺したテヨンは、ミランの頭を殴り逃げ出します。そして逃げ込んだ車の中に大金の入ったルイ・ヴィトンのカバンを見つけるのでした。テヨンは大喜びでサウナに向かいます。
藁にもすがる獣たちの結末
カバンをロッカーに入れ、外にタバコを買いに出たテヨン。そこに金を取り立てに来たパク社長の子分に見つかり、追いかけられます。逃げ回っている内に車に撥ねられてしまい、死亡してしまいました。
そこにジュンマンが現れ、冒頭の場面に繋がり、ジュンマンが大金を手に入れる事になります。
テヨンに頭を殴られたヨンヒは特に命に別状はありませんでした。実はヨンヒもパク社長に借金を抱える身で、カバンの行方を追いかけパク社長と共にジュンマンの家にたどり着きます。
警察のふりをしてカバンを押収しようとする2人でしたが、大金を取り戻したヨンヒがパク社長を殺して逃げ出します。証拠を隠滅するために、ヨンヒはジュンマンの家に火をつけました。ジュンマンは命からがら逃げ出し、絶望に暮れます。
大金を持って逃げ出したヨンヒでしたが、結局パク社長の部下に見つかってしまい殺されてしまいました。
翌日、テレビではヨンヒが殺害された一連の事件が報道されていました。ヨンヒが殺されたトイレでは清掃員をしていたジュンマンの妻ヨンソンが掃除にやってきます。そこでとあるロッカーの鍵を拾い、ロッカーを開けたヨンソンが見つけたのはルイ・ヴィトンのカバンでした。カバンを開けて大金を見つけたヨンソンは、その後カバンを持っていきました。
以上、映画「藁にもすがる獣たち」のあらすじと結末でした。
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