バードの紹介:1988年アメリカ映画。才能がありながらも酒とクスリに溺れて早逝した伝説のジャズサックス奏者チャーリー・パーカー(通称バード)と、彼を支えた妻を描く。
監督:クリント・イーストウッド 出演:フォレスト・ウィテカー(チャーリー・“ヤードバード”・パーカー)、ダイアン・ヴェノーラ(チャン・リチャードソン・パーカー)、マイケル・ゼルニカー、サミュエル・E・ライト、キース・デヴィッド、ほか
映画「バード」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バード」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
バードの予告編 動画
映画「バード」解説
この解説記事には映画「バード」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バードのネタバレあらすじ:起・モダンジャズの創始者
1954年、自殺を図って精神科病棟に収容されたチャーリーは、過去を振り返っていた。薬物中毒死した父同様、チャーリーもすでに15歳で薬物中毒状態だった。それでもサックス奏者として身を成したいとジャズクラブでの勝ち抜きコンテストに出場したが、あまりの低レベルにシンバルを投げつけられ、笑い者にされた。しかしそれから8年後、チャーリーはニューヨークの52番街で独自のジャズ“ビバップ”で周りを熱狂させる名奏者となっていた。
バードのネタバレあらすじ:承・チャンとの出会い
その頃、舞台演出家の娘でミュージシャンたちのマドンナ的存在であるダンサーのチャンに出あったチャーリーは彼女をしきりに口説くが、女性の噂が絶えない彼にチャンは彼の才能を認めながらも誘いには応じない。そこでチャーリーはサックスを質入れして白馬でチャンの元に乗りつけ、彼女の心を射止め、結婚する。やがて子供ができるが、チャーリーの薬物依存は相変わらずで、子供に会ったのはカリフォルニアの精神病院から退院したあとだった。その後もトランペット奏者のディジーとともにビバップをひっさげてロスへ行くが受け入れられず、精神不安に陥ったチャーリーはますます酒とクスリに溺れ、再び入院する。そんなチャーリーに再び演奏のチャンスを与えようとチャンが奔走し、その甲斐あってチャーリーの知名度はあがる。ジャズ好きな男爵夫人ニカの目にもとまり、52番街に自身の名前のついたジャズクラブができる。パリでの公演も成功し、順調かのように見えた。
バードのネタバレあらすじ:転・襲い来る悲劇
そんな中、メンバーの1人が薬物で逮捕され、管弦楽団として仕事を続けていたチャーリーも逮捕され、組合の資格を失う。娘の1人プリーが先天性の病と診断され、その医療費が必要なため、ニューヨークで仕事がしづらくなったチャーリーは演奏の場をロスに移すが、やがてプリーは亡くなり、夫婦は哀しみに暮れる。そして1954年、薬物と酒で身も心もボロボロになりかけていたチャーリーは自宅でヨードを飲んで自殺を図る。医師からショック療法を勧められたチャンだったが、音楽の才能が奪われるとしてそれを拒否して退院し、静養も兼ねて治安の良いウエストチェスターに移り住む。
バードの結末:絶望の果て
しばらくして彼は収入を得るため再びニューヨークへ向かう。しかし52番はジャズクラブからストリップ劇場に様変わりし、R&Bを捨てロックンロールを演奏するかつてのジャズ仲間に失望する。打ちのめされ、フラフラになったチャーリーはニカの家にたどり着いて意識を失う。医者が呼ばれて診察の結果、肝硬変の進行と潰瘍の心臓圧迫で深刻な状態で入院が必要だとされるがチャーリーは拒否、その夜のうちに心臓麻痺でこの世を去る。1955年、享年34歳であった。
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