バーレスク 〜煌めく者たち〜の紹介:2017年アメリカ映画。コメディと風刺のきいた過激なパフォーマンスショー、バーレスク。トップを走るパフォーマーたちのこだわりや、ショーに対する熱量をインタビューとショー映像で贈る。
監督:ジョン・マニング 出演:ゾラ・ボン・パボニン、アンジェリーク・デビル、ジェット・アドア、イビジニア・ダキニ、ラッセル・ブルナー、サンドリア・ドーレ、バイオレット・オーマイガッド、アイゼア・エクスワイア、バブス・ジャンボリー、ほか
映画「バーレスク 煌めく者たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バーレスク 煌めく者たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
バーレスク 煌めく者たちの予告編 動画
映画「バーレスク 煌めく者たち」解説
この解説記事には映画「バーレスク 煌めく者たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バーレスク 煌めく者たちのネタバレあらすじ:起・個性豊かな出演者たち
バーレスクの舞台に立つ出演者はそれぞれに個性豊か。衣装作りに余念のないゾラ、元々はLAでダンスの仕事をしていたアンジェリーク、日中は林木専門家として男性に混じって仕事をしているバブス。また、女性だけでなく男性もパフォーマーとして舞台に立っている。
バーレスクのショーは、元は風刺劇というイタリア語だったバーレスクは、ストリップの過激さとは違った、知的なパフォーマンスアートとして一つのジャンルを作っている。
小さな舞台で一人もしくは数名で客の間近で繰り広げられるパフォーマンスに、出演者たちは磨きをかけ、成長していく。出演者それぞれが好きな手段で、既存の社会に物申し、それが生き生きとした舞台に繋がる。
バーレスク 煌めく者たちのネタバレあらすじ:承・バーレスクのセクシーとは
パフォーマーによってセクシーの定義は異なるが、その根幹にあるのは、自分らしさをどのように表現するかという点にある。コメディや滑稽で変わったパフォーマンスもあるが、パフォーマー自らのすべてをさらけ出した先には真のセクシーがある。ユーモアとセックスアピールのバランスが鍵となっている。
また、男性パフォーマーたちも、男性のヌードのコメディ要素を逆手にとって舞台に立っている。彼らの求めるセクシーさは、ただ女性のマネではなく、滑稽かつセクシーだと客に思わせる、バランスの難しい舞台づくりだった。彼らの求めるショーは、ステレオタイプを理解したうえで男らしさの新たな協調しようとしている。
バーレスク 煌めく者たちのネタバレあらすじ:転・出演者と家族
自分の子供がバーレスクの舞台に立つことについて、応援してくれる親もいれば、嫌がる親など、その模様も様々。けれど、バーレスクは人と違って自由な表現ができるからと言って、反逆者の集まりではない。
有名なオーディション番組のアメリカズ・ゴット・タレントのようなテレビ番組に出演を依頼された事があるパフォーマーもいたが、家族が喜ぶ一方、本人は、番組に求められる表現は自分のショーとは違うと、意見が違う事もあった。
バーレスク 煌めく者たちの結末:バーレスクを巡る社会
バーレスクの出演者たちは、結婚をしないのかという個人的な事柄や、フェミニズム論など、アメリカのいわゆる良識にうるさい土地から批判にさらされる事もある。しかし舞台で好きなように演じることで、自分のままでいる事ができると言う。
常に挑戦し、舞台で遠慮をしない出演者たちだが、現実の辛さをバーレスクの舞台に持ち込む事はない。彼らの人間関係は、時間もお金もバーレスクが優先されるため難しい。
それでもなお彼らが舞台で輝く事ができるのは、常に舞台を進化させ、「セクシー」の定義について心情面から考え、表現し、観客と繋がり、最高の時間を過ごしているからに他ならない。
以上、映画「バーレスク 〜煌めく者たち〜」のあらすじと結末でした。
バーレスク 煌めく者たちのレビュー・考察:バーレスクとは
一見すると過激さが先に立ってしまうバーレスクのショー。しかし、出演者の話にはそれぞれにこだわりや、バーレスクに至るまでの彼らの人生のが詰まっているようでどれも興味深い。そして見た目こそ過激だが、出演者たちの努力や熱量が舞台で昇華される様は、作中の言葉を使うなら「セクシー」が適当かもしれないが、美しいと思った。
フェミニズム論争の絶えない昨今、批判にさらされかねない演出形態をとっているが、男性出演者や性別を超えた出演者たちも、女性出演者と同じ舞台に立ち喝采を浴びている光景を見ると、性別や社会的性別を超えて人を引き付ける物があるのだと思う。
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