カヴァルケード(別題:大帝国行進曲)の紹介:1933年アメリカ映画。1931年にロンドンで初演されたノエル・カワード作の同名舞台劇を映画化した作品で、ロンドンの上流家庭マリヨット家とその使用人家族の約30年間に渡る激動の日々を描いた一大叙事詩です。
監督:フランク・ロイド 出演者:ダイアナ・ウィンヤード(ジェーン・マリヨット)、クライヴ・ブルック(ロバート・マリヨット)、ハーバート・マンディン(アルフレッド・ブリッジス)、ウルスラ・ジーンズ(ファニー・ブリッジス)、フランク・ロートン(ジョーイ・マリヨット)ほか
映画「カヴァルケード(大帝国行進曲)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「カヴァルケード(大帝国行進曲)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「カヴァルケード(大帝国行進曲)」解説
この解説記事には映画「カヴァルケード(大帝国行進曲)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
カヴァルケード(大帝国行進曲)のネタバレあらすじ:起
1899年12月31日、イギリスが南アフリカにおいて「ボーア戦争」を戦っていた時代。ロンドンの上流階級マリヨット家は新年を迎えられる喜びを嚙みしめていました。しかし、一家の主であるロバート(クライヴ・ブルック)は使用人家族のブリッジス家のアルフレッド(ハーバート・マンディン)と共に戦地に赴くことが決まっていました。ロバートの妻ジェーン(ダイアナ・ウィンヤード)やアフルレッドの妻エレン(ハーバート・マンディン)は複雑な心境を隠せませんでした。年が明けた1900年、ロバートとアルフレッドは南アフリカへ向かい、それからというものジェーンとエレンは夫たちの無事を祈り続ける日々を送っていました。やがてロバートとアルフレッドは無事に帰還し、家族は喜びと安堵に満ちていました。
カヴァルケード(大帝国行進曲)のネタバレあらすじ:承
1901年1月22日にヴィクトリア女王は崩御、その翌1902年にボーア戦争は終戦を迎えます。その頃、ロバートは戦功を讃えられてナイトの称号を授与され、アルフレッドはマリヨット家から独立し、ロンドンでパブを始めます。しかし1908年、その頃のアルフレッドは酒に溺れて仕事を怠るようになり、妻エレンや娘ファニー(ボニータ・グランヴィル)は辛い思いをしていました。そんなある日、アルフレッドは街頭で馬車に轢かれ死んでしまいます。翌1909年、オックスフォード大学に通っていたマリヨット家の長男エドワード(ジョン・ウォーバートン)は母ジェーンの友人マーガレットの娘イーディス(マーガレット・リンゼイ)と恋に落ち、やがて二人は結婚しますが、1912年に新婚旅行のため大型豪華客船「タイタニック号」で出航したエドワードとイーディスは沈没事故に巻き込まれて犠牲となります。
カヴァルケード(大帝国行進曲)のネタバレあらすじ:転
1914年、ヨーロッパ全土は第一次世界大戦の戦禍にさらされ、ロバートの次男ジョーイ(フランク・ロートン)は国のために戦いたいことを父に伝えます。エドワードを失った痛みを抱えるロバートは反対しますが、ジョーイは反対を押し切って軍隊に入り、やがてロバートも復隊して戦地に向かいます。ある日、ジョーイはあるクラブで、ダンサーとして有名になっていたアルフレッドの娘ファニー(アーシュラ・ジーン)と再会し、やがて二人は愛し合うようになります。1918年、陸軍中尉に昇進していたジョーイは休暇をもらって一時帰国し、ファニーや母ジェーンと一時を過ごした後、再び戦地に戻っていきました。
カヴァルケード(大帝国行進曲)の結末
エレンはファニーの稼ぎで裕福な生活を送るようになり、ジェーンの使用人だった頃とは打って変わって見違えていました。エレンはジョーイとファニーを結婚させようとしていましたがジェーンは乗り気ではありませんでした。ところがある日、ジェーンはジョーイの戦死を告げる電報を受け取り、卒倒してしまいます。間もなく第一次世界大戦は終戦を迎え、ロバートは戦地から戻ってきました。しかし終戦後も社会の混乱は続き、やがて第二次世界大戦の足音が忍び寄ろうとする中、すっかり大スターとなっていたファニーは世を憂いて「20世紀の憂鬱」を絶唱し、満場の観客の涙を誘いました。そして1932年12月31日、すっかり年老いたロバートとジェーンは、子供たちを失った悲しみを抱きながらも、母国の平和と未来を願って新年の祝杯を挙げていました。
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