きみがくれた未来の紹介:2010年アメリカ映画。ベン・シャーウッドのベストセラー小説「The Death and Life of Charlie St.Cloud」の映画化。深い絆でつながれた兄と弟。ある晩、兄の運転した車が事故を起こし、同乗の弟は帰らぬ人となってしまう。悲しみと後悔で打ちひしがれる兄の前に、この世の者ではない弟が現れ、今まで通り毎日キャッチボールしようと約束するが…。大人気映画「ハイスクール・ミュージカル」シリーズで全米アイドルとなった、ザック・エフロン主演のファンタジードラマ。
監督:バー・スティアーズ 出演者:ザック・エフロン(チャーリー・セント・クラウド)、チャーリー・ターハン(サム・セント・クラウド)、アマンダ・クルー(テス・キャロル)、レイ・リオッタ(フロリオ・フェランテ)、キム・ベイシンガー(クレア・セント・クラウド)、オーガスタス・プリュー(アリステア・ウーリー)、ドラル・ローグ(ティンク・ウェザビー)ほか
映画「きみがくれた未来」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「きみがくれた未来」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
きみがくれた未来の予告編 動画
映画「きみがくれた未来」解説
この解説記事には映画「きみがくれた未来」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
きみがくれた未来のネタバレあらすじ:起
高校卒業を間近に控えたチャーリーと、11才の弟サム。2人はたいへん仲が良く、チームで出場するヨットレースで優勝を勝ち取るほどの腕前です。彼らの父親は家族を捨てて失踪しており、母親のクレアが看護師をしながら家計を支えていました。スポーツ奨学金を得たチャ―リーは、スタンフォード大学への進学が決まります。クレアは大喜びしますが、サムは浮かない顔です。チャーリーは毎夕、野球が苦手なサムのためにキャッチボール練習に付き合っていました。チャーリーが大学へ行けばキャッチボールも終わってしまう。弟のつらい気持ちが痛いほどわかるチャーリーは、大学に行くまで練習に付き合うと約束します。卒業式の夜、夜勤のクレアは、チャーリーにサムの面倒を頼みます。友人とのパーティに出掛けるチャーリーは、車にサムを乗せて夜道を走りました。そこへ突然、トラックが追突します。チャーリーの意識は遠のき、駆けつけた救命士のフロリオが懸命に心臓マッサージを行います。奇跡的に一命をとりとめたチャーリーが目覚めると、隣には冷たくなったサムが横たわっていました。弟の死を受け入れられないチャーリーは葬儀を抜け出し、サムのグローブを抱えて森の中で号泣します。すると、そこに生きていた時と全く変わらないサムの姿が現れます。2人はいつもこの場所でキャッチボールをしていました。チャーリーはサムに、これからも変わらず日没後にここで会おうと約束します。
きみがくれた未来のネタバレあらすじ:承
5年後。サムとの約束を守るために大学進学もヨットも諦めたチャーリーは、墓地の管理人として働いていました。昼間は墓地を整備し、日没になると墓地裏の森でサムとキャッチボール。サムの姿が見えるチャーリーには、海兵隊に入って亡くなった元同級生サリバンの姿も見えるのです。この世の者ではない人間と話すことができるチャーリーのことを、職場の先輩アリステアはいつも不思議そうに見ていました。ある日、チャーリーは自分の命を救った救命士フロリオと再会します。彼はガンを患っていました。弟の死から立ち直っていないチャーリーを見たフロリオは、君が再び命を得た奇跡には、何か理由があると言います。そんな時、ヨットレースでライバル的存在だった元同級生テスのニュースがテレビで流れます。テスは単独世界一周ヨットレースに最年少で挑むのです。チャーリーの中に、忘れていたヨットへの情熱が再燃します。アリステアの結婚記念パーティが行われたバーで、チャーリーはテスと会話を交わします。テスもまた、高校時代からチャーリーの存在が気になっていたのです。2人の距離はみるみる縮まり、チャーリーはテスを夕食に招待します。サムは兄の気持ちに変化が訪れたことに気づいていました。その夜、チャーリーとテスは結ばれます。翌日の夕刻まで一緒に過ごし、チャーリーはサムとの約束に遅れてしまいます。サムは待っていましたが、僕のことを忘れ始めてるよね?と怯えて泣き出します。
きみがくれた未来のネタバレあらすじ:転
チャーリーは、弟と毎日会っていることをテスに打ち明けます。しかしテスは、過去にとらわれてはだめよと諭します。チャーリーはテスに背を向け、別れを告げます。翌朝、チャーリーとアリステアがカフェにいるところへ、テスのコーチのドラルと保安官達が入ってきます。テスが3日前の嵐の日に出航して以来、行方不明だと言うのです。しかし、テスはずっとチャーリーといたはずです。驚いたチャーリーは墓地へと走ります。そこには泣いているテスがいました。チャーリーが共に過ごしたテスは、すでにこの世の者ではなかったのです。テスの体は冷たく、チャーリーに「私を見つけて」と言うと消えてしまいます。チャーリーはテスがすでに亡くなっていたことをサムに話します。サムは悲しそうに「僕がいるよ」と言います。その後、1人の女性がチャーリーを訪ねてきます。フロリオの妻カーラでした。フロリオは亡くなっていましたが、ある品をチャーリーに渡してほしいとカーラに託していました。それは聖タダイのペンダントで、意味は「絶望した者の守護者」。無意味な奇跡などないという、フロリオの言葉を思い出したチャーリーはハッとします。「テスは生きている」。
きみがくれた未来の結末
テスが自分の前に現れたのは、まだ命があり助けを求めているからだ。そう感じたチャーリーは、ドラルのボートに乗り込みテスの救出に飛び出します。捜査は打ち切られたと引き留めるドラルをアリステアが押さえ込み、結局3人で海へ出ます。夜が明けますが、捜索は続きます。日没になり、森の中ではサムが兄を待っていました。サムは泣きながら1人でさまよい、チャーリーの姿を探して歩き続けます。ところがチャーリーとの楽しい思い出が次々とよみがえり、次第に笑顔になっていきます。周囲は眩しい光で溢れ、サムの姿は光の中へ消えていきます。その頃、チャーリー達はひたすらテスを探していました。夜空を見つめるチャーリーの目に、一筋の流れ星が飛び込んできました。チャーリーにはそれがサムだとわかります。流れ星が消えた方向にテスがいる、そう直感したチャーリーはボートを進めます。波の激しい岩場に倒れるテスを発見し、必死で体を温めているところへ救助ヘリがやってきました。テスの体調が回復し、2人は再会します。テスはチャーリーと過ごした時間をぼんやりとしか覚えておらず、夢ではないかと感じていました。チャーリーがそれは夢じゃないと告げ、手を差し伸べます。日没後、チャーリーは森に入りますがサムの姿はありません。しかしサムの声だけは聞こえます。ずっと兄弟だよ、約束する。そう言ってチャーリーは森を後にします。ヨットで旅立つ、チャーリーとテスの姿が映ります。
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