ライ麦畑で出会ったらの紹介:2015年アメリカ映画。J・D・サリンジャー原作の名作『ライ麦畑でつかまえて』はアメリカだけでなく日本でも多くの若者に影響を与えました。しかし、作者のサリンジャーは山奥に暮らしマスコミの取材を拒否し、映画化や舞台化も多額の金やハリウッドの大監督が頼んでも応じません。そんな彼にある若者が舞台化を頼みますがうまくいくのでしょうか?『ライ麦畑で出会ったら』は1960年代のベトナム戦争を背景とした若者の成長、恋愛を描いた青春映画で、2016年にアメリカ、2018年10月に日本公開されました。
監督:ジェームズ・サドウィズ 出演:アレックス・ウルフ(ジェイミー・シュワルツ)、ステファニア・ラヴィー・オーウェン(ディーディー)、クリス・クーパー( J・D・サリンジャー)、ジェイコブ・ラインバック(ハンク・マーカス)、エリック・ネルセン(テッド・タイラー)、カビー・ボーダーズ(モーリーン)、ゼフィール・ベンソン(ゲリー・シュワルツ)、エイドリアン・パスダー(ミスター・ティアニー)ほか
映画「ライ麦畑で出会ったら」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ライ麦畑で出会ったら」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「ライ麦畑で出会ったら」の予告編 動画
映画「ライ麦畑で出会ったら」解説
この解説記事には映画「ライ麦畑で出会ったら」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「ライ麦畑で出会ったら」のネタバレあらすじ:起・いじめられっ子のジェイミーの夢
ジェイミー(アレックス・ウルフ)は兄のジェリーから勧められた全寮制の高校の生徒ですが、名前が女性っぽい、フットボール部のスターでもなく級友から馬鹿にされる毎日です。ジェイミーは卒業のプロジェクトで先生にJ.Dサリンジャー(クリス・クーパー)の名作「ライ麦畑でつかまえて」の舞台化を話しますが、脚本を書くにはサリンジャーの許可がいるといわれます。ジェイミーはサリンジャーにコンタクトを試みますが、人前に姿を見せないサリンジャーとは連絡できません。ジェイミーは自らを主人公のホールデン役と考えますが、ホールデンの彼女役を探しても相手にされません。そんな中、ディーディー(ステファニア・オーウェン)は彼に好意を抱き、舞台化にも興味を持ちます。ジェイミーがサリンジャーに書いた手紙が級友にみつかりジェイミーは学校中で馬鹿にされます。深夜にフットボール部の生徒がジェイミーの部屋に花火を投げ込みます。
「ライ麦畑で出会ったら」のネタバレあらすじ:承・ジェイミーの夢を助けるディーディー
ジェイミーはスーツケースを持ち、道でピッチハイクの車を待っていると、そこへディーディーが来ます。ジェイミーは舞台化の許可のためサリンジャーに会いにいくという計画を話しますが、もう学校に戻る気はないともいいます。ディーディーは反対しますが、とりあえずは別れます。ヒッチハイクをするジェイミーをディーディーが車にのせます。ディーディーはジェイミーをサリンジャーに会わせ許可が出れば学校へ戻るだろうと考えます。ディーディーは自宅へ寄りますが両親はジェイミーを助ける計画に反対します。道中でディーディーはジェイミーへの愛を告白しキスします。その晩二人はホテルに宿泊しますが、ジェイミーはシングルベッドの部屋をとります。ディーディーはベッドが一つしかなくジェイミーと寝ることに当惑しますが、寝ることにします。ディーディーはジェイミーとセックスしようとしますが、ジェイミーは部屋を出ていきバーで酒をのみ嘔吐してしまいます。
「ライ麦畑で出会ったら」のネタバレあらすじ:転・サリンジャーとの出会い
ジェイミーとディーディーはサリンジャーを探す旅を’続けます。それらしき山村に辿りついた二人は住民にサリンジャーの居場所を聞きまくりますが、見つかりません。ディーディーは怒りから、もう帰ろうといいますが、ジェイミーはあきらめません。村で遊ぶ子どもたちがサリンジャーの居場所の手がかりを話し、子どもたちのお母さんがサリンジャーの居場所を話します。ついにジェイミーとディーディーはサリンジャーの居場所をみつけます。一人の中年男性に声をかけると、サリンジャーといいます。ようやくジェイミーはサリンジャーに会います。ジェイミーは舞台化の許可を得ようと自己紹介しますが、サリンジャーは当惑します。ディーディーはジェイミーはホールデン役にピッタリと言い、ジェイミーもしつこく食い下がります。しかし、サリンジャーは迷惑そうに家に帰り、舞台化は盗作といいます。失意のジェイミーは兄ジェリーにメイン州に会いに行くといいますが、ディーディーは反対します。ディーディーはジェイミーの母に電話すると、ジェリーはベトナムで死んだと聞かされます。ジェリーの死を伝えるディーディーはジェイミーを慰めます。
「ライ麦畑で出会ったら」の結末:ジェイミーの夢のゆくえは?
ジェリーとディーディーは学校へ戻ります。学校で制服で話を聞く生徒の中にジェイミーが現れます。教師はジェイミーを呼び出し注意します。ジェイミーは全校生徒の前でサリンジャーに会ったこととジェリーの戦死を話します。もう、誰も彼を馬鹿にしなくなります。先生の中には「ライ麦畑でつかまえて」の舞台化をすすめるものもいて、ジェイミーはサリンジャーの許可なしに舞台化します。舞台は大成功し、ジェイミーは生徒たちの尊敬を受けます。ジェイミーとディーディーは再びサリンジャーに会いに行きます。サリンジャーの家に着くとディーディーを残してジェイミーは一人でサリンジャーに会いに行きます。無許可で舞台化したことを話すジェイミーにサリンジャーは怒りもせず、観客の反応について聞きます。舞台の成功を話すとサリンジャーは満足したようです。ジェイミーはサリンジャーに舞台の脚本を渡そうとしますが、サリンジャーは読まないといいます。ジェイミーとディーディーはサリンジャーの家を後にしますが、車から落ちたものがあります。それはサリンジャーに渡そうとした、舞台の脚本でした。
以上「ライ麦畑で出会ったら」のあらすじと結末でした。
ほろ苦い青春の体験と学校生活の中で、サリンジャーを探す旅にでるジェイミーの心情がわかりやすい。共感したディーディーと同乗した車の中、2人の関係も興味深く、最後まで長すぎず、短すぎない映画なので、見終わった時はスッキリした気分になりました。