ロシアン・ルーレットの紹介:1991年アメリカ映画。フリーの工作員サムは、自分の仕事振りに時代遅れを感じ始めていた。そんな時、古巣CIAから捕虜交換の立会人を依頼される。その取引自体が正式の物ではなく、CIAが彼を雇わざる得なかったには訳があった。CIA、KGB両組織が暗躍し、張り巡らされた陰謀に、サムは巻き込まれていく。ジーン・ハックマン主演のスパイ・サスペンス映画。
監督:ニコラス・メイヤー 出演者:サム・ボイド(ジーン・ハックマン)、ピーター・グルシェンコ(ミハイル・バリシニコフ)、エリオット・ジャッフェ(カートウッド・スミス)、グリッソム大佐(テリー・オクイン)、マイク・フリン(ダニエル・フォン・バーゲン)
映画「ロシアン・ルーレット(1991年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロシアン・ルーレット(1991年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ロシアン・ルーレット(1991年)」解説
この解説記事には映画「ロシアン・ルーレット(1991年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロシアン・ルーレットのネタバレあらすじ:起
テキサスのある化粧品会社で、サムは研修資料を写真に収めていました。しかし、部屋に灯りがあるのを見付け、スパイが入りこんでいる事に気付いた警備員達が駆け付けてきて、サムは脱兎の様に逃げ出し、からくも逃げ果せる事が出来ました。サムは翌日、ライバル会社に昨夜の情報を売り付けに行きます。経済学者が行方不明になっているという記事の新聞を読みながら待ち時間過ごすと、隣の椅子に座る若者が同じ情報を持っている事に気付きます。詳細を聞くと、若者はコンピューターをハッキングして手に入れた情報だと自慢げに言います。サムは若者にコーヒーを取りに行って貰い、その隙にその情報を盗み自分のは破棄して、さも自分がやってきたかのよう若者の話を語り、報酬をせしめました。サムが夜寝ていると電話が掛かってきます。内容は古い暗号の呼び出しでした。サムは翌日、飛行機に乗りラングレーに向かいます。その時、彼は空港で見知った顔を見ましたが、それが思い出せませんでした。古巣のCIA本部に辿り着くと、付き合いの長いエリオットから捕虜交換の立会人を依頼されます。撃墜されたアメリカ軍高々度偵察機のパイロットソベルと、ピーターという名も無いスパイに200万ドルを付けた取引でした。しかもその金を出すというのは、明らかに南米の犯罪組織関係者でした。老朽艦という自覚のある自分を使うこの一件は明らかに非公式なものでしたが、サムは引き受けます。それを主導するグリッソム大佐が年寄りを使う事に何色を示す中、取引は動き出しました。サムは刑務所からピーターを引き取り、取引を行うベルリンに向かいます。ピーターは、自分で取引が行われる事に不穏なものを感じ、事ある毎にサムに逃がしてくれと言います。ピーターの好きなスタルカを振る舞いご機嫌を取りながら、サムは取引現場の地下鉄に辿り着きました。サムは現地の局員マイクから取引の方法を聞いて、地下鉄の線路に降ります。旧東側からソベルが現れ、ピーターを行かせれば取引は終了でした。サムは、持ってきた双眼鏡でソベルの顔を見ます。彼はまたその顔に見覚えを感じました。そして、その仕草等を見て、それが空港に居た男であり、行方不明の経済学者だと気付きます。サムはピーターを呼び戻します。すると向こう側から発砲され、二人は撃ち返しながら逃走を図りました。サムはマイクに取引の中止を告げ、地下鉄を出ます。マイクは、取引の失敗をどこかへ連絡しました。
ロシアン・ルーレットのネタバレあらすじ:承
サムはどこかのゲイバーに潜み、エリオットに連絡を取って相手がソベルではなく、経済学者だった事を報告します。エリオットは様子を見る為に隠れ家を用意し、そこへ向かうよう指示しました。二人はトラバントを盗み、隠れ家へ向かいますがピーターはCIAを信用していませんでした。そのエリオットはグリッソムに連絡を取ります。するとグリッソムは慌てた様に二人の口封じを命じました。隠れ家に近付き、ピーターはいつの間にか盗んでいた銃でサムを脅し、車を奪って逃げます。サムは歩いて隠れ家に辿り着きましたが、ピーターの言う事が気になり、その呼び鈴が押せませんでした。すると先回りしていたピーターが口笛で呼び掛けます。サムはピーターの傍に行くと、念の為と言いながら銃で呼び鈴を撃ちます。すると隠れ家が大爆発を起こしました。二人はCIAが敵に回った事を知り、何処に隠れるかを相談します。そのCIAではベルリン当局に連絡し非常線を張らせました。二人は共通して知っていた偽造屋の所に逃げ込み、偽造のIDとクレジットカードを手に入れます。しかしその偽造屋はCIAでも把握していて彼等も連絡を取りました。二人はこっそり密告しようとした偽造屋を縛り上げ逃げ出します。警察がそこに踏み込みますが、二人の姿はありませんでした。逃げられたと知ったエリオットは自らベルリンへ飛びます。所が二人は偽造屋の部屋に隠れていたのです。警察をやり過ごし、彼等はこっそりと逃走を再開します。グリッソムはソベル奪還をやり遂げる執念を見せていました。
ロシアン・ルーレットのネタバレあらすじ:転
サムは持っている200万ドルが麻薬の金だと気付いていて、CIAは焦っているはずだと言います。彼は昔取引した事がある武器商人を頼る事にしました。羽振りの良かった武器商人は、今では冷戦終結の煽りを受けてすっかり没落していました。サムは金の洗濯をその武器商人に持ちかけ、今夜の所は部屋を借り休む事にしました。その武器商人の屋敷を何者かが見張っていました。ピーターは朝になり、サムに金を洗濯出来る女を知っていると言い出します。そしてふと外を見て、見張られている事に気付きました。監視者は屋敷に踏み込んできて武器商人に二人を引き渡すよう強要します。その二人は屋敷裏の川に飛び込み逃げ出した所でした。森の中を逃げる二人をヘリが捜索します。ピーターは不意に、地下鉄で姿を現した男を知っていると言い、彼は自分の連絡員でソベル本人だと言い出します。ソベルは2重スパイだったのです。ソ連で囚われましたが裏切り経済学者として潜伏していました。行方不明になったのは今回の取引の為だとし、更にソ連時代からアメリカ軍には、上層部にドナルドというスパイが残っていると言います。その特徴は凄い甘党だと言う事でした。エリオットはベルリンに到着し、サムたちがフランス、パリに向かっている報告を受けます。彼も向かおうとすると、そこにKGBのグレゴリがやってきて共同捜査を申し出て来ました。彼はピーターがフランスにコネを持っている事を教えます。エリオットは申し出を受け入れフランスに向かいました。検問を潜り抜けうまくパリに入り込んだ二人は、ピーターの協力者ナターシャと合流します。エリオット達もパリに到着します。KGBはそのナターシャまで把握していましたが、CIAには隠して追い始めます。二人はナターシャが用意してくれたホテルに潜伏します。気兼ねなく金を預ける程ピーターは彼女を信頼していますが、サムはまだ信頼できません。ナターシャはKGBの尾行を撒き、再び二人と合流します。ピーターはナターシャに金の選択を頼み、彼女は勤めている会社の取引に紛れ込ませれば問題ないと請合います。但し、金はスイスでしか下ろせませんでした。3人は夜にまた待ち合わせる事で別れました。夜、待ち合わせ場所に来たのはナターシャだけでした。彼女はピーターが出所した理由を聞きます。サムが拒むと金を盾にされ、更にタイム誌に話すとも脅してきます。彼は仕方が無く事情を話しました。それを聞いた彼女は、二人とも恐竜、過去の遺物だと揶揄します。ナターシャはアパートに戻るとそこにはKGBが待ち受けていました。彼女は捕らえられますが、そこにCIAも現れます。CIAはKGBが何かを知っていた見抜いていたので彼らを尾行していたのでした。
ロシアン・ルーレットの結末
サムのホテルにエリオットから電話が掛かってきて、ピーターの娘ナターシャと、ピーター本人に金を持たせ交換する取引を持ち掛けてきます。そのピーターは昨夜から戻って来ておらず、サムは探しに出ます。ピーターは金を下ろしにスイスから帰って来ました。そこをサムは電話で掴まえて、彼に取引の事を隠し、エッフェル塔に呼び出します。サムはエリオットにピーターの居場所を教え、人質交換を告げます。その時、ナターシャにタイム誌の購読を頼むと暗号でリークを指示しました。サムの指示で、2機のエレベーターを使い交換取引を行います。展望台に居たエリオットはナターシャを下りのエレベーターに乗せ、ピーターは何も知らず昇るエレベーターに乗ります。何も知らないピーターと、ナターシャは途中ですれ違います。彼を待ち受ける諜報員達の目の前でエレベーターの扉が開きます。その瞬間、男達は銃を向けますが、エレベーターに潜んでいたサムがピーターを箱に引き戻しました。発砲されながらエレベーターはすぐさま降りて行きます。ピーターは腹に一発喰らっていてました。サムはそんな彼を連れカフェに逃げ込みます。階段を使い追ってくる諜報員達は外に出て二人を探しますが、当の二人はカフェでスタルカを注文し、それを眺めていました。サムはピーターに娘は無事だと説明し、南国に逃げると提案します。同意したピーターは、行きがけの駄賃と言わんばかりにソベルを利用させない為ドナルドに電話を掛けて、留守電にソベルはアメリカに戻ったと嘘の伝言を残しました。その電話は、グリッソムと同じ帽子を持つ人物の部屋に繋がっていました。全てが決着し、二人は乾杯をして祝いました。
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