死と処女(おとめ)の紹介:1995年アメリカ映画。アリエル・ドーフマンの同名戯曲に基づくサスペンス・ドラマ。原作の戯曲ではハッキリしなかった容疑者の正体をこの映画化では明確にしている。「死と乙女」のタイトルは映画の中で流れるシューベルトの曲名の引用。
監督:ロマン・ポランスキー 出演:シガーニー・ウィーヴァー(ポーリナ)、ベン・キングズレー(ミランダ)、スチュアート・ウィルソン、ほか
映画「死と処女」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「死と処女」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「死と処女」解説
この解説記事には映画「死と処女」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
死と処女のネタバレあらすじ:1
南米のある国で独裁政権が崩壊。その後間もなくの頃です。海辺の一軒家でポーリナが家事をしています。停電が起きたせいでロウソクを使用。薄暗い中、ラジオの音声がニュースを告げます。夫のジェラルドが前政権の調査委員会の責任者になったという内容。ポーリナはなぜか神経質そうな表情です。やがて車で夫が帰宅。ところが運転しているのはジェラルドではなく、ミランダという医師でした。夫の車がパンク。通りがかったミランダが彼を乗せてきてくれたのです。ミランダはポーリナと会わずに走り去りました。家に入ったジェラルドとポーリナは口論となります。彼が委員長になったことに関してでした。新しい政権も信用ができないポーリナにとってはそんな仕事を引き受けたジェラルドが疎ましいのです。
死と処女のネタバレあらすじ:2
やがて、再び車が家へ。またミランダでした。ニュースでジェラルドの任命の話を聞き、祝いを述べに来たのです。ジェラルドとミランダは居間で酒を飲みながら話を始めます。寝室で横になっていたポーリナはその会話を聞いてショックを受けます。ミランダの声に聞き覚えがあったからです。昔女子学生だった時、ポーリナは反政府運動に参加。逮捕されて係官にレイプされたのですが、その係官の声がミランダのものとそっくりなのです。レイプの件はジェラルドにも話しておらず、彼女1人の秘密でした。ポリーナはこっそりと家を出て、ミランダの車を近くの崖から海へ落としてしまいます。そのまま家に戻り、有無を言わさず酔って寝ていたミランダを縛り上げます。そして彼の車から取ってきたシューベルトの「死と乙女」のテープを流すのです。レイプの時は相手の顔が見えず、今まで正体が分かりませんでした。しかし、係官はレイプしながら「死と乙女」を聞いていました。車にあったこのテープはミランダが犯人である動かぬ証拠なのです。
死と処女の結末
銃でミランダを脅しながらそれらをジェラルドに説明するポーリナ。しかし、ジェラルドは妻の精神が不安定であると知っているため、それを本当だとは信じません。しかもミランダ本人の話だと、当時彼ははるか遠くのバルセロナの病院に勤務していたのです。2人がかりで説得しようとしますが、思い込みの激しいポーリナは聞く耳を持ちません。やがてミランダを崖から突き落とそうとするポーリナ。その時になってやっとミランダは自分がその係官だと告白。ジェラルドは自分も騙されたと知って彼をそのまま突き落とそうとしますが、今度はポーリナの方が冷静になり、彼を許すのです。時が移り、コンサート会場。居心地悪そうな表情のポーリナとジェラルド。そこにはミランダとその家族もいたのです。
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