嘆きの天使の紹介:1930年ドイツ映画。アメリカで名声を得たウィーン生まれのスタンバーグ監督がヨーロッパに里帰りして作り上げた傑作。当時無名だったマレーネ・ディートリヒが一躍スターダムにのし上がり、スタンバーグとは公私共にコンビとなる。
監督:ジョセフ・フォン・スタンバーグ 出演:エミール・ヤニングス(イマヌエル・ラート)、マレーネ・ディートリッヒ(ローラ)、クルト・ゲロン、ハンス・アルベルス、ほか
映画「嘆きの天使」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「嘆きの天使」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「嘆きの天使」解説
この解説記事には映画「嘆きの天使」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
嘆きの天使のネタバレあらすじ:起
ヴァイマル共和国。イマヌエル・ラートの朝が始まります。書籍に囲まれた中で朝食をとるラート。ギムナジウムの教授で謹厳実直そのもの。その日も生徒の悪童どもを相手に授業を始めますが、彼らの1人が廊下で落とした写真を見て、そこに写っていた踊り子に興味を惹かれます。生徒たちが彼女のステージを見るためにキャバレーに通っていると聞き、義憤を覚えるラート。自身も初めてキャバレーへ向かいます。
嘆きの天使のネタバレあらすじ:承
ステージを見たあと、生徒たちを惑わせないよう警告するためにそのローラという踊り子を楽屋に訪ねますが、色の手練手管を心得たローラはその艶やかさと脚線美でお硬いラートを陥落。彼女に夢中にさせてしまいます。翌日もラートはキャバレーへ。そしてローラのところで一夜を過ごすことに。すっかりミイラ取りがミイラになったのです。ギムナジウムに出てゆくと、ローラと教授の仲は生徒たちの間で広まっていました。授業中も落書きでラートをからかう生徒たち。彼らの騒ぎにラートは激怒。授業も中断してしまいます。
嘆きの天使のネタバレあらすじ:転
間もなくラートはギムナジウムの職を捨て、ローラと結婚。彼女と一緒に巡業の旅に出ます。最初は貯金のせいで余裕のあったラートもやがて懐が寂しくなり、ローラのいかがわしい写真を酒場に行って売りさばく羽目に。こうして月日が経ってゆきます。
ラートは段々と元教授の威厳を失ってゆき、ついには巡業団の団長の提案に従って、自身が舞台に立つことになります。それもかつての紳士然とした服装ではなく、顔を白く塗りたくったピエロの格好で情けない道化芸を演じるのです。
嘆きの天使の結末
巡業団は再びラートが勤めていたギムナジウムのある町にやってきます。ラートが芸人になったことを知った生徒たちが大勢つめかけ、キャバレーは大盛況です。そしてかつての生徒たちの前で、手品師の相手として堕落した姿を見せるラート。観客たちは嘲りの笑い声をあげます。その間にローラの方は別の男とキスを交わしていました。舞台からそれを見たラートはフラフラとキャバレーを出て彷徨い歩きます。翌日になってその遺体が発見されました。そこはラートが昔勤めていたギムナジウムの教室です。
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