フォー・ハンズの紹介:2017年ドイツ映画。幼い子頃に目の前で両親を殺害された姉妹。そして現在、姉妹の身に再び悲劇が襲い掛かる・・・。ポルトガルのMOTEL/X映画祭にてヨーロッパ最優秀長編映画賞にノミネート、ミュンヘン映画祭2017でも脚本賞など4部門でノミネートされたドイツ発スリラー作品です。
監督:オリヴィエ・キーンル 出演者:フリーダ=ロヴィーサ・ハーマン(ソフィー)、フリーデリーケ・ベヒト(ジェシカ)、クリストフ・レトコフスキ(マーティン)、デトレフ・ボーズ(クリンガー)、アグニェシュカ・グジコフスカ(マリア)ほか
映画「フォー・ハンズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フォー・ハンズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
フォーハンズの予告編 動画
映画「フォー・ハンズ」解説
この解説記事には映画「フォー・ハンズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フォーハンズのネタバレあらすじ:起
今から約20年前、まだ幼かった姉・ジェシカと妹・ソフィーの姉妹が二人でピアノを弾いていたところ、自宅に男女二人組の強盗が押し入り、姉妹の両親を目の前で殺害するという事件が発生しました。
現在。成長したソフィー(フリーダ=ロヴィーサ・ハーマン)はプロのピアニストを目指して練習する毎日を送っていましたが、あの事件以来トラウマに苛まれていたジェシカ(フリーデリーケ・ベヒト)は妹を守りたいがあまり、必要以上に束縛してしまっていました。
そんなある日、ジェシカの元に弁護士事務所から電話があり、あの日両親を殺した犯人クリンガー(デトレフ・ボーズ)とマリア(アグニェシュカ・グジコフスカ)が刑期を終えて出所したとの知らせがもたらされました。必ず犯人は自分たちに危害を加えてくるだろうと確信していたジェシカはオーディションを受けていたソフィーの元に駆け付け、自分がソフィーを守ると言い出しましたが、姉の束縛に苦痛を感じていたソフィーはジェシカを振り切って見て逃げようとし、その際に姉妹は車に撥ねられてしまいます。
フォーハンズのネタバレあらすじ:承
病院のベッドで意識を取り戻したソフィーは、医師からジェシカが死んだと非情の通知を受けてショックを受けてしまいます。その時、訪れてきた警察官がソフィーに、ジェシカが犯人のひとりであるマリアに脅迫状を出したことを告げてきました。
ソフィーは病院で知り合った医師のマーティン(クリストフ・レトコフスキ)から、人間は覚える価値のあるものだけを記憶するもので、人生は記憶であり、それが人を作るものだと教えられました。やがて退院したソフィーはオーディションに合格、楽団員として新たなスタートを切りました。
ある日、ソフィーはマーティンからデートに誘われますが、その時ソフィーは突然人が変わったかのように豹変、マーティンに暴力を振るって立ち去りました。その頃から、ソフィーの銀行口座からいつの間にか金が抜き取られていたり、なぜか見覚えのない工場にいたりと奇怪な行動を取るようになっていました。マーティンから精神科を受診するよう勧められたソフィーは自らの行動の謎を探るためスマホのGPS機能を使い、ジェシカが両親を殺した犯人二人組のうち一人の職場を突き止めていたこと、自分はいつの間にか幼稚園に立ち入っていたことを知ります。
フォーハンズのネタバレあらすじ:転
いつの間にか楽団をクビになったソフィーは、自宅の電話の留守電メッセージにジェシカの声が入っていたことに気付きました。ジェシカは出所してきた犯人二人組を殺害して両親の仇を取ろうとしていたのです。
自分が多重人格者ではないかと疑ったソフィーはレストランでマーティンに相談、その際にジェシカはかねてから妄想に憑りつかれていたこと、そして自分を束縛してきていた姉の死を喜んでもいたことを打ち明けました。ところが、たまたま店のトレーに映り込んでいた自分の顔がジェシカになっていることに気付いたソフィーはまたしても豹変、マーティンに二度ソフィーに会うなと警告して立ち去りました。
車の中で我に返ったソフィーは、トランクの中に女性が閉じ込められていることに気が付きました。ソフィーは通行人を装ってトランクを開けると、その女こそが犯人二人組の一人であるマリアでした。ソフィーはマリアに街から出るよう忠告すると、かつての事件の情報やジェシカの治療記録などを調べ、自分はあの日ジェシカに目を隠されてためにトラウマが比較的少なかったこと、そして事件の数日前に(先日ソフィーが立ち入った)幼稚園にマリアが現れ、ジェシカはマリアに両親の職業や自宅を留守にする日などを聞かれていたことを知りました。
フォーハンズの結末
自分がジェシカの意識に支配されていることに気付いたソフィーは、姉の復讐を止めるために自らの手をベッドに鎖で縛り付けていましたが、やがてジェシカの人格となった彼女は拘束を解いて家から出て行きました。ジェシカとなったソフィーは手始めにマリアを殺そうと彼女の職場の工場に向かいましたが、既にソフィーの警告を受け入れていたマリアは仕事を辞めて街を離れていた後でした。
ジェシカは犯人二人組のリーダー格だったクリンガーを殺害しようと彼の家に向かいましたが、クリンガーに見つかってしまい失敗、何とか自宅に逃げ帰りました。
ソフィーはマーティンに助けを求め、自分がジェシカの人格に乗っ取られていることを打ち明けましたが、彼女は自分の背中にタトゥーを入れていることに気付きました。ソフィーは元々タトゥーを入れておらず、ジェシカはタトゥーを入れていたことから、ソフィーは驚愕の真相を知ることになります。実は事故で死んだのはジェシカではなくソフィーであり、ジェシカの方がソフィーの人格に乗っ取られていたのです。
ジェシカは自宅に戻り、暴走を防ぐために鎖で自らを拘束したところ、自宅にジェシカを殺そうとクリンガーが忍び込んできました。クリンガーは助けに駆け付けたマーティンにも襲い掛かり、何とか拘束を解いたジェシカは部屋のスタンドをクリンガーに振り落として殺害しました。
ソフィーの墓参りをしていたジェシカの元にマーティンが現れ、ジェシカはこれから何をするかは考え中だと告げました。そしてジェシカは自宅に戻り、ピアノを弾いていると、鏡にはジェシカではなくソフィーの姿が映っていました。
以上、映画「フォー・ハンズ」のあらすじと結末でした。
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